【PFL2024#03】1年半振りの復帰はPFL、ヒザ神=アダム・ボリッジ「ザ・キッドは生まれ変わった」
【写真】溌溂としていたアダム・ボリッチ(C)MMAPLANET
19日(金・現地時間)、イリノイ州シカゴのウィントラスト・アリーナでPFL2024#03が開催される。2024年シーズン、最後に開幕を迎えるのはウェルター級とフェザー級だ。
Text by Manabu Takashima
例年、一・ニを争う混戦となる両階級にBellator勢が加わり、さらにタフになることは間違いない。そんなフェザー級にアダム・ボリッチが参戦、実に1年半振りのファイトでエンリケ・ベルゾラとBellator対決を戦う。長いレイオフから復帰するザ・キッドにPFLで戦う心境を尋ねた。
──アダム、実に1年半振りの試合がBellatorではなくPFLになりました。それにしても長いレイオフでしたね。
「パトリシオ・フレイレ戦の直後にACLの手術をして、回復するまで本当に長い時間がかかった。ようやく、戻ってくることができた。心の底から嬉しいよ」
──心身ともにリフレッシュできたと捉えて良いでしょうか。
「そうだね。でも去年は少しストレスを感じていた。手術後、ハンガリーに戻って、1年間は向うにいたよ。少しでも早く復帰したかったのに、1年以上も時間がかかってしまって。12月になってようやくトレーニングに戻ることができた。そこからはヒザの調子も良いし、心身ともに過去最高の状態にあるよ。なんていうのか……生まれ変わったような気分なんだ。
でもフロリダに戻って、驚いたよ。凄く日本のファイターが増えていた(笑)。皆、礼儀正しくて『アリガト』っていつも言ってくるよ(笑)」
──アハハハハ。ところで、この間にBellatorがPFLに買収されました。
「何が起こっているから分かっていなかったから、ちょっと怖かった。これは事実だ。結果、Bellatorも継続して活動できることになり、MMA界にとって良かったと思う。その上で僕自身はPFLで戦うことになった。しかも長い間、実戦を経験していない状況でのPFLでの試合だから新しいチャレンジになる。
とにかく戦えることが嬉しい。別に試合前にゴチャゴチャ言い合うとか、そういうことはどうでも良いから。最後の試合のデキが良くなくて、あのままのイメージを引きづってしまっている。体調はあの時とは全く違う。これで、ようやくあの時の記憶を上書きできると思うとホッとしているよ」
──ではPFLとの対抗戦でBellatorが5勝1敗と大勝したことに関して、どのように感じましたか。
「そりゃあ、嬉しかったよ。でも、その強いBellatorファイターがPFLに大挙参戦する。つまりPFLの選手が強くなるということになる」
──これまでは2カ月、3カ月間、1人の相手に集中して調整できました。そして試合が終わると休息をし、次の試合が決まるまでは対策練習でなく自身の技量を上げるトレーニングができた。PFLのシーズンフォーマットは、まるで違います。
「ハードになる。それは絶対だ。だからこそ、新しいチャレンジになるんだ。だって、これまでにやったことがないんだから。ノウハウもない。ただケージの中でフィニッシュをし、ケガをしないこと。それってこれまでと何も変わらない。フィニッシュを狙わないことはなかったし、ケガをしても構わないなんて気持ちで戦うこともなかったから。
フィニッシュが多くなるのは、ファンにとっては良いだろう。僕自身は目の前の相手に集中すること。シーズンフォーマットだからって、この先のことを考えてケージに上がるなんてことはない。4月19日のエンリケ・バルボサとの試合しか、頭にないよ。違いは試合が終わってもハンガリーに戻らず、フロリダで次の試合に備えること。それで100万ドルを狙うことができるんだ。最高だよ。凄くタフなテストになるけど、だからこそ遣り甲斐があるってもんだよ(笑)」
──では、そのバルゾラの印象を教えてください。
「経験豊かなファイターだ。UFCとBellatorで、その強さを見せてきた。良い選手──だけど、チャンピオンになるような能力はない」
──アダム・ボリッチのカムバックとニューチャレンジ、楽しみでしょうがないです。
「ありがとう。ザ・キッドは生まれ変わった。この世界でベストの1人であることを証明したい。前回の世界タイトル戦は、コンディションに問題があった。あれがアダム・ボリッチの真の姿ではない。体調さえ100パーセントなら、僕はチャンピオンになれる力が十分にある。そう皆が思える試合を、次は見せたい」
■視聴方法(予定)
4月20日(土・日本時間)
午前7時45分~U-NEXT
■ PFL2024#03対戦カード
<ウェルター級/5分3R>
アンドレイ・コレシュコフ(ロシア)
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン(英国)
ペドロ・カルバーリョ(ポルトガル)
<ウェルター級/5分3R>
ローガン・ストーリー(米国)
シャミル・ムサエフ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
ガブリエル・ブラガ(ブラジル)
ジャスティン・ゴンザレス(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)
ネイマン・グレイシー(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
バッバ・ジェンキンス(米国)
カイ・カマカ2世(米国)
<フェザー級/5分3R>
アダム・ボリッチ(ハンガリー)
エンリケ・バルボーザ(ペルー)
<フェザー級/5分3R>
チムール・カイズリエフ(ロシア)
ブレット・ジョンズ(英国)
<ウェルター級/5分3R>
ラウレアノ・エスタロポリ(アルゼンチン)
ムラッド・ラマザノフ(ロシア)
<ウェルター級/5分3R>
ドン・マッジ(南アフリカ)
ブレナン・ワード(米国)
<フェザー級/5分3R>
タイラー・ダイヤモンド(米国)
オットー・ホドリゲス(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ホマン・ドゥビエンヌ(フランス)
サッド・ジーン(米国)