【DEEP JEWELS44】伊澤星花の挑戦を受けるパク・シユン「伊澤選手の私を舐める気持ちが油断になる」
【写真】SNSには傷ついても、伊澤戦には自信を見せていた(C)MMAPLANET
24日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS44でDEEP JEWELSアトム級王者パク・シユンが女王・伊澤星花の挑戦を受ける。
Text by Manabu Takashima
Blackcombat女子アトム級王者として、昨年9月にDEEP JEWELSアトム級チャンピオン大島佐緒里とチャンプ・チャンプ対決を行い、二冠王となったパク・シユン。1月にBlackcombat王座を須田萌里を相手に防衛も、SNSで批判にさらされたという。
精神的に傷ついたという彼女だが、RIZINスーパーアトム級&DEEP JEWELSストロー級二冠の女王の挑戦を受けるという立場のタイトル戦が決まり、心身共に充実の日々を送り伊澤超えに確かな自信を見せていた。
――パク・シユン選手、チャルチネッソ。
「デー。須田萌里選手との試合後には少し苦しい時を過ごしましたが、本当に尊敬している伊澤星花選手との試合が向けて一生懸命練習をしてきました」
──苦しい時というのは?
「須田選手との試合で、少しケガをしたこともあったのですが……それよりもSNSで色々と書かれてしまったことで、心が傷つきました」
──それはあの最後にグローブを掴んだことを叩かれたということですか。
「なるべく試合で起こったことは気にしないようにしているのですが、ちょっと精神的に厳しかったです。それでも気を強く持って、なんとか普通の生活を取り戻そうとやってきました」
──SNSが平気な人は凄いと思います。自分は弱いから、見ないです。ただ見てしまうほどは、弱くないと思っています。気になっても、見ないでおく強さは必要かと。
「そうですね、私は弱かったです。最初にちょっと見てしまって……。それからはコメントやDMは読まないし、削除もしていました(苦笑)」
──韓国の人は日本より苛烈かと思います。書く内容も。
「一度切りでなく、ずっといじめのように書き続けられて……耐えきれなくて涙が出たりして……」
──日本からもバッシングのようなコメントはありましたか。
「何人かはありました」
──本当にすみません。
「いえいえいえ、記者さんの責任ではないですから(笑)」
──では話題を変えましょう。最大の目的で、以前から戦いたかった伊澤選手との試合が決まりました。
「本当に素晴らしい選手です。ずっとリスペクトしてきた選手とこうやって戦えるのは、私がBlackcombatの選手で、DEEPとBlackcombatの交流があるから実現できたと思っています。この場を用意してくださった関係者の皆さんに感謝しています」
──伊澤選手は日本国内では、49キロで世界一という評価を受ける選手です。その選手が47.6キロのアトム級に落としてくることに関して、どのように思っていますか。
「伊澤選手はストロー級では減量をほぼしない選手だと聞いていました。だから、それほどフィジカル面で差はないと思っています。その分、アトム級での試合数が多い私の方が有利ではないかと思っています」
──大島沙緒里選手に勝ったパク・シユン選手だからこそ、もう軽視することは誰もないと思います。そう思えば大島戦より、先に伊澤選手との試合があったほうが良かったかもしれないですね。
「大島選手と戦ったことで、私は本当に成長できました。ですので、あの試合があって本当に良かったと思っています。それに……伊澤選手は、いくら大島選手に勝ったとしても私のことを舐めていると思います。まだまだだと思っているはずです。その気持ちは、油断に繋がるはずです。伊澤選手は無敗ですし、それは私だけでなく誰と戦ってもそういう気持ちは、本人が意識しない部分であるはずです」
──大島選手との試合後から、パク・テヒョク館長が伊澤選手との対戦に自信満々でした。その根拠がパク・シユン選手のレスリング力の高さというものでした。
「先生と同じように私も思っています。実際に組んでいないので断言はできないですが、レスリングはずっとやってきたことなので本当に自信があります。どれだけ伊澤選手のことを尊敬していても、そこに関しては私の方がセンスは上です」
──イメージ的に伊澤選手のテイクダウンをどのように切るのかという風に想像してしまうのですが、逆にテイクダウンできる自信もある?
「まぁ、伊澤選手はすぐに組みますからね。グラウンドで戦いたいので。ただ、私が攻めのレスリングをすると上を取れる自信はあります」
──では打撃戦に関しては、どのようなイメージでいますか。
「伊澤選手の試合映像は何度も見ました。寝技、レスリングが本当に優れた選手です。対して打撃はそれほどです。そこも私の方が上だと思っています。先生の立てたゲームプランと、私のやるべきことが本当に合致していて自信しかないんです。私たちの試合の前の日にRIZINでRENA選手とシン・ユリ選手の試合がありますよね。その試合と私たちの試合のどちらが盛り上がるのか、そこも勝負だと思っています」
──そこまで見ているのですね。でもパク・シユン選手は凄くシャイな感じで、全くトラッシュトーク系ではまるでないのですが、口をついて来る言葉は自信満々ですね。そこが面白いです。
「私は刺激的なことは言えないですが、自分への信頼が一番の武器です。感情のコントロールという部分では、須田選手との試合後にあった色々なことを経験することで成長できたと思います。メンタル的に凄く強くなれました。あの件依頼、どんな時も冷静さを保つことができるようになってきました。その分、選手としても強くなれました」
──押忍。では最後に日本のファンに一言お願いします。
「私はまだまだ至らないところがありますが、試合の時は全力で楽しみます。そういう姿を楽しんでください」
■視聴方法(予定)
3月24日(日)
午後5時05分~DEEP/DEEP JEWELSメンバーシップ、サムライTV、U-NEXT