【UFN238】キックでもボクシングでもない打撃戦。ザハビがバシャラット兄との化かし合いを制す
<バンタム級/5分3R>
エイマン・ザハビ(カナダ)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
すぐにスイッチしてサウスポーから関節蹴りを見せたバシャラットが、オーソで左右の前蹴りを繰り出す。左の前蹴りを続けたバシャラットの顔面を。ザハビの右ロングがかすめる。より慎重になったバシャラットはパンチとテイクダウンを警戒しながら、ヒザ蹴りで迎え撃つ。手数は完全に少ないザハビの一発カウンター、もしくは飛び込んでの一発狙いに対し、バシャラットが左アッパーからボディショットを決める。
バシャラットは跳びヒザの着地にパンチを合わされそうになるが、サイドキックで尻餅をつかせる。ザハビは右の蹴りも織り交ぜるようになり、バシャラットのダブルレッグをかわす。そのまま間合いの測り合いとなり、バシャラットが初回を取った。
2R、ザハビが右カーフを蹴り、バシャラットの後ろ回し蹴りをかわす。さらにジャブをカウンターで迎え撃ったザハビは、組み技封印かというぐらい打撃戦に徹底している。飛び込みながら足払いを狙ったバシャラットが、サイドキックで関節を狙う。ワンツーから前に出たザハビは、スリー・フォーとパンチを続ける。構えを変え、フェイクを交えつつ上下を打ち分け、右ボディストレートを決めたバシャラット。ザハビは右ミドルから左、さらに左右のオーバーハンドを狙う。
近い位置で右オーバーハンドを当てたザハビに対し、バシャラットは足を使いつつダブルレッグも切られる。その際にワンツーをオーバーハンドで繰り出す変則的なザハビの打撃は、やはり厄介だ。バシャラットも右を当てて、ザハビのワキを走り抜けるような動きを見せ、ダブルレッグへ。ノーアームギロチンで応えたザハビ。自ら背中をつけてエスケープしたバシャラットは、左ジャブに右を合わされ、「効いていない」とアピール――も、左の蹴りに右オーバーハンドを合わせれ、軸足がバランスを崩しラウンドも落とした。
最終回、前蹴り、カーフから左ジャブ、スイッチして左ミドルを入れたバシャラット。ザハビも右を返す。飛び込みながら左をかわしたバシャラットだが、左ミドルで腹を抉られる。警戒をし、バックステップやサークリングを見せるが基本は前に出て圧を掛けるバシャラット。その結果、蹴りを入れて右アッパーにつなげる。さらに左ボディフックを入れたバシャラットは、ワンツーから右アッパーを伸ばす。
ザハビも前に出てワンツー、右をカウンターで当てたバシャラットがワンツーのツーを腹に受け、右ミドルを蹴られる。左の蹴りに左を合わせたザハビは、直後に右を被弾。キックでも、ボクシングでもない打撃戦は近い距離でスピニングバックエルボーをバシャラットが狙い、ザハビがバックを取る。腰に乗せての投げを察知し、離れたザハビ。最後まで拳を打ち合った騙し合い、化かし合いは3-0でザハビに凱歌が挙がり、4連勝を達成。バシャラットはキャリア15試合目の初黒星となった。