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【LFA174】カンでも、タンでもない。キャリア7連勝を目指すクァン・リーは淡泊なサブミッション戦士

【写真】決して孤独のグルメに出ている人ではない(C)LFA

12日(金・現地時間)、ミネソタ州プライヤーレイクのミスティックレイク・カジノホテルでLFA174「Jones vs Gennrich」が開催される。
Text by Manabu Takashima

北米MMA界のNCAA、そして最大のフィーダーショーの2024年イベント第1弾がミネソタ州のネイティブアメリカン・ディストリクトのカジノで行われる。メインはLFAライト級選手権試合=王者ジャコビー・ジョーンズ✖挑戦者キーガン・ゲンリックの一戦。ジョーンズは昨年9月のコンテンダーシリーズで敗れてUFC行きを逃して以来の再起戦となる。


そんな同大会にはプライヤーレイクとは大都市ミネアポリスを挟んで、北へ50キロ弱離れたブルックリンパーク在住というご当地ファイター=クァン・リーが出場し、コディ・ピーターソンと対戦する。

プロMMA戦線は6勝0敗でLFAでは5勝0敗、バンタム級戦線のトッププロスペクトといえるリーは、その名が示す通りホーチミン郊外ビエンホア生まれで、米国に移り住んだベトナム系ファイターだ。米国在住のベトナム系MMAファイターといえばカン・リー、そしてタン・リーが有名だが、彼もまたリーの姓を持つ。

とはいえカン・リーが散打、タン・リーがテコンドーのスペシャリストであるのに対し、クァン・リーはキックとBJJがベースのグラップリング系ファイターだ。ミネソタ切っての名門ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー=ザ・アカデミーでグレッグ・ネルソンの指導を受けてきたクァン・リー。

カリやジークンドーをマスターし、エリック・パーソンの盟友ともいえるシュート・ファイターの先駆けであるネルソン門下生は5年に渡るアマMMAファイター生活を経て2021年9月、30歳を迎える1カ月前にプロデビューを果たした。

ウェルラウンダーではあるが、どちらかといえばグラップリングより。しかもテイクダウンから上を取るというよりも、テイクダウンされて下から上を取り返す術に長けている。それレッスルアップやスクランブルではなく、一旦ガードポジションを取り、下からのサブミッションの仕掛けでリバーサルを完成させる。

しかもクォン・リーはニアサブミッションにあっても、粘られると簡単に他の技に移行する独特なスタイルの持ち主だ。今や瞬発力&スタミナ時代に突入しつつあるMMAにあって、しっかりとポジションを取り、サブミッションを狙いつつ固執しない。それでも寝技でドミネイトし、最終ゴールはサブミッションというフィニッシャー=クァン・リー。今時のこのスタイルで無傷の7連勝を達成できるのか注目だ。

■視聴方法(予定)
1月13日(土・日本時間)
午前11時~UFC Fight Pass

■ メイン対戦カード

<LFAライト級選手権試合/5分5R>
[王者]ジャコビー・ジョーンズ(米国)
[挑戦者]キーガン・ゲンリック(米国)

<140ポンド契約/5分3R>
クァン・リー(ベトナム)
コディ・ピーターソン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
スティーブン・アスプルンド(米国)
ビリー・レイ・ヴァルデス(米国)

<ミドル級/5分3R>
ウェズ・シュルツ(米国)
モーリス・モリス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ケンドラ・マッキンタイア(米国)
ジェイド・シーリー(米国)

<バンタム級/5分3R>
アダム・アイサ(ナイジェリア)
デヴァンテ・シーウェル(米国)

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