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【UFC174】デメトリウス・ジョンソン、ペース譲らず4度目の防衛

2014.06.15

<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
Def.3-0:50-45. 50-45. 50-45
アリ・バガウティノフ(ロシア/4位)

DJの左ローで試合がスタート。その後は慎重な間合いの計り合いとなり、DJの次の左ローまで1分ほど両者が手を出さなかった。王者の右ローにパンチを合わせようとしたバガウティノフが、右ローを蹴り込む。再び、距離の取り合いとなり一瞬、DJがオーソに構える。左から右と目まぐるしくスタンスを変えるようになったDJに対し、挑戦者が左から右を伸ばす。DJの右フックによけて組みついたバガウティノフ、王者は首相撲の態勢に。

バガウティノフが右腕を差していくが、DJもヒザを突き上げる。残り1分を切ってもケージ際の攻防が続く。体を入れ替えた王者にバガウティノフがヒザを突き上げる。DJはヒザを3連発、動きが止まったかと思われたバガウティノフは、腰をコントロールして後方への投げを見せる。ヒザを入れるも、DJも直ぐに立ち上がり初回が終了した。

2R、マット・ヒュームはDJにオーソで戦うようアドバイスを与える。その言葉に従ったDJは、時折り左構えになるも左手前の構えから組みつく。体を入れ替えられながら首相撲からヒザを入れた王者、バガウティノフはシングルに出るもDJが離れる。左インサイローを2発入れ、サウスポーから左ハイを放ったチャンピオン。徐々にスピードで挑戦者を翻弄し始めたか。スイッチを繰り返し、左を張ったDJにバガウティノフも右を返していく。

DJは右ハイを受けそうになるも、左ヒザを放つ。組んだ挑戦者、これまではこの態勢でボディにヒザを受けているが、今度も左ヒザをボディから顔面に被弾する。もう一度、顔面にヒザを受けながらダブルレッグの入ったバガウティノフは、シングルに切り替え執拗にケージに押し込むも、このラウンドは遅れを取ったか。

3R、ローを多用するDJが、左ストレートを伸ばし、左ハイを放っていく。バガウティノフが組んできても、変わらず左ヒザで腹を蹴り続けるDJは、決してテイクダウンを許さない。両ワキを差し、首相撲からヒザを顔面に入れた王者は、離れたバガウティノフに左ミドルを放つ。バガウティノフも右を打ち込むも、攻撃は単発だ。どうしても見過ぎる展開に追い込まれる挑戦者は左から右を被弾する。バガウティノフに左フックに左を合わせたDJ。バガウティノフの振りの大きなパンチは当たらない。それでも挑戦者は蹴りで姿勢をのけ反らしてから、組んで後方に投げる。DJは立ち上がって首相撲からヒザを続ける。距離を取ったDJは続くシングルを切るも組まれて小手を決めてからの投げを受けそうになる。

4R、王者はローを繰り返す。左のインサイド、右のアウトサイドと足に攻撃を集中させたDJの高速リズムをバガウティノフは崩せない。挑戦者は力いっぱい右を振るうも、王者は巧みなディフェンスからテイクダウンを狙い、バガウティノフが耐えたところでヒザ蹴りを入れる。バガウティノフは右ミドルを返すと、王者がスリップして立ち上がったところにパンチを打ちこむ。続いてケージに王者を押し込んだバガウティノフだったが、DJが前に回ってダブルレッグへ。4Rも王者の手数が挑戦者を封じ込んだ。

5Rに入っても変わらず右ローを見せたDJ、バガウティノフもローを返すが、数が違う。低い姿勢を取り、テイクダウンのフェイクから右をヒットさせ首相撲へ。ボディにヒザを蹴り込むも、バガウティノフがシンブルを狙う。執拗にケージに王者を押し込む挑戦者だが、判定で遅れを取っているのは間違いなく、一本、KOに繋がる動きが必要なのだが……。残り2分、一度は挑戦者がボディロックで倒し、王者に背中をつけさせたが、すぐにDJは立ち上がる。

この後も首相撲からヒザを続ける王者に対し、バガウディノフは執拗にシングルを狙うがテイクダウンは奪えないまま世界戦は最終局面へ。DJは最後まで首相撲からヒザを突き上げ、ミスからのペースを崩すことはなかった。結果、ジャッジ3者とも50-45をつける判定で完勝したデメトリウス・ジョンソンが4度目の王座防衛に成功した。

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