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【RIZIN LANDMARK06】貴賢神戦へ、荒東“怪獣キラー”英貴─02─「僕のお披露目会。それしかないです」

【写真】体重=パンチ力では決してない。MMAもボクシングも体術の一つ。そんな吉鷹打撃を見せることができるか(C)SHOJIRO KAMEIKE

10月1日(日)、愛知県のドルフィンズ・アリーナで開催されるRIZIN LANDMARK06で、貴賢神と対戦する荒東“怪獣キラー”英貴のインタビュー後編。

タイでMMA人生をスタートさせた荒東は2020年に帰国し、打撃を教わるためチーム吉鷹の練習に参加することに。そこで学んだのはヘビー級の打撃ではなく、荒東英貴のための打撃だったという。荒東が語る、自身の打撃のとは――。さらにチーム吉鷹を主宰する吉鷹弘氏が荒東の打撃について語ってくれた。

<荒東“怪獣キラー”英貴インタビューPart.01はコチラから>


――チーム吉鷹で練習するうえで、『こういう打撃をやりたい』『この選手のようになりたい』という希望はなかったのですか。

「一切なかったです。そういう固定概念みたいなものを持っていなかったから、おかげさまで何とかチーム吉鷹でスパーリングできるようになれたのかもしれないですけど。チーム吉鷹って、他のキックボクシングジムと教える内容は違うじゃないですか」

――確かに他のジムとは一線を画しているイメージがあります。

「最初の頃は強い人たちにシバかれるか、僕がダーティボクシングで攻めるかというぐらいで(笑)。でも最初に柔道つながりで吉鷹吉鷹先生とお話してから、吉鷹先生も僕のことをイジってくれていたんです。その中で吉鷹先生が教えてくれることが、僕の中でハマッっていって――『この人、凄いなぁ』と思いました」

――チーム吉鷹では最初に何を教わったのでしょうか。

「ディフェンスです。ディフェンスをやった後に、ミドルの蹴り方とかに進みました」

――最初にディフェンスですか!

「チーム吉鷹に通い始めた2020年の年末に、練習でレッツ豪太さんにバッチバチにやられて……僕、初めて泣いたんですよ(苦笑)。『これはディフェンスを練習せな勝てんな』って。そこから吉鷹先生にディフェンスを教えてもらい、僕も教わったことを吸収できて」

――吉鷹さんの指導がハマッた要因は何だと思いますか。

「吉鷹先生の教えは武術的で、僕に合ったものを教えてくれるんです。それは岩﨑さんも同じで。僕がセオリーに沿って『こうしなきゃいけない』と考えていても、岩﨑さんは『荒東さんの場合はこうしたほうが良い』と教えてくれる。お二人のおかげで、僕自身も『自分に合ったものを探さなアカンねや』って考えるようになりました」

――荒東選手も、そうした指導を素直に受け入れられたのですね。

「たとえば打撃の練習って、あまりディフェンスに重きを置いて教えてくれるところは少ないと思うんですよ。チーム吉鷹だと、受け返しをよくやります。僕はそれが楽しかったです。レッツさんに泣かされた時から、本当に顔面攻撃への恐怖が凄くて。それを克服できたのが嬉しかったですね」

――他に『自分に合っているもの』と感じた指導はありますか。

「やっぱり体の使い方ですね。特に軸足の置き方や足さばきとか。吉鷹先生も現役時代、大きな相手と試合していたじゃないですか。僕もヘビー級では、自分より大きな相手と戦うことになる。そういうところがリンクしているんですよ。吉鷹先生は実際に自分が使っていたものを教えてくれる――それは生きた技術で。理論だけじゃない、生きた技術なんです。一番大きかったのは、パンチの打ち方でした。僕、最初はパンチが弱かったんですよ」

――えっ、それは意外です。

「今は自信がありますよ。それは吉鷹先生のおかげです。説明するのは難しいのと、本当に秘密なので言えません(笑)」

――アハハハ。とにかく打ち方でパンチの威力も大きく変わるということですね。

「吉鷹先生に教わったことを、自分でミックスしてから吉鷹先生に返すんです。『こういうことをやっているんですけど……』と言ったら、吉鷹先生は『こういう時は当たるけど、こうなった場合は止めておいたほうがエエかもしれんな』と答えてくれて。その答えがまた自分の中にハマってくる――ということが、ずっと繋がって今に至ります。一番感激したのは、GRACHANヘビー級トーナメントの決勝でした」

――決勝では右ローで崩してから右でダウンを奪った試合ですね。

「あれは吉鷹先生が言っていたとおりだったんです。その前に桜井隆多さんと対戦した時は判定勝ちで、試合後に吉鷹先生から『なんで右ローを蹴らんねん!』と言われました。下から崩していくのは当たり前ですけど、そこは重要な構えと蹴り方があって。でもあの時は右足を負傷していたから、蹴ることに不安がありました。その負傷が治って決勝では右ローを蹴ったらドンピシャで――『マジで先生の言うことを聞いておこう』と思いましたね(笑)」

――これまで日本MMAのヘビー級で、荒東選手ほど細かい足さばきからローを蹴る選手は少なかったように思います。

「それがね……僕なんて本当ならライト級ぐらいの体格でしょ。もともとフレームが圧倒的に小さいことは分かっているので、2月の試合が終わってからフィジカル強化にも取り組んでいますし、教わったこともハマってきました。これから、まだまだ行けますよ」

――では次の貴賢神戦は、どのような試合を見せたいですか。

「僕のお披露目会ですね。それだけしかないです。相手と比べて僕が劣っている点は無いので。相手に何もさせないし、できれば印象的な試合をしたい。『ヘビー級にもこんな選手がおるんや』と思ってもらえると一番です」

チーム吉鷹主宰 吉鷹弘氏の評価
「荒東の良さは理解力ですね。彼は教えたことをすぐに理解して、自分の中に取り入れることができます。ここ2~3年ではウチのメンバーで最も伸びた選手の一人です。特に荒東の場合は、始めて2年でココまで来ましたから。MMAファイターの中でも打撃面は群を抜いていると思います。荒東にとっては今回の試合が分岐点になるでしょう。今までは荒東が右のパンチを見せると、相手は『ここで行ったら倒される』と感じて下がっていました。日本のヘビー級で、あれだけローを蹴ることができるのも荒東ぐらいだと思います。でも次の貴賢神選手は絶対に前に出て来る。しかも右のパンチは強いし、伸びてきますよね。その貴賢神選手を下がらせて倒すことができたら、もう国内では相手がいなくなりますよ」

■視聴方法(予定)
10月1日(日)
午後12時00分~ABEMA, U-NEXT, RIZIN100CLUB,RIZIN LIVE,スカパー!

■RIZIN LANDMAKR06対戦カード

<バンタム級/5分3R>
太田忍(日本)
佐藤将光(日本)

<キック61.5キロ契約/3分3R>
梅野源治(日本)
斎藤祐斗(日本)

<バンタム級/5分3R>
所英男(日本)
アラン“ヒロ”ヤマニハ(ブラジル)

<キック61.5キロ契約/3分3R>
梅野源治(日本)
斎藤祐斗(日本)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)

<ミドル級/5分3R>
イゴール・タナベ(ブラジル)
ANIMAL☆KOJI(日本)

<女子ストロー級/5分3R>
渡辺彩華(日本)
万智(日本)

<フライ級/5分3R>
村元友太郎(日本)
ホジェリオ・ボントリン(ブラジル)

<58キロ契約/5分3R>
中村優作(日本)
ヒロヤ(日本)

<ヘビー級/5分3R>
貴賢神(日本)
荒東“怪獣キラー”英貴(日本)

<フェザー級/5分3R>
ビクター・コレスニック(ロシア)
高木凌(日本)

<ライト級/5分3R>
渡慶次幸平(日本)
井上雄策(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
日比野“エビ中”純也(日本)

<68キロ契約/5分3R>
銀・グラップリングシュートボクサーズジム(日本)
太田将吾(日本)

<キック57キロ契約/3分3R>
竹野元稀(日本)
内藤凌太(日本)

<バンタム級/5分3R>
切嶋龍輝(日本)
MASANARI(日本)

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