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Overlooked【Level-G02】ワンマッチは山田がギロチンでニアフィニッシュ。グラントをスプリットで下す

【写真】グラントのテイクダウンに対して、山田はギロチンとスイープの連携——一進一退の攻防が展開された(C)Level-G

イベントスケジュールが重なり見逃した試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは11日(日)、東京都新宿区のGENスポーツセンターで開催されたLevel-G02からワンマッチをレポートする。

Text by Shojiro Kameike

ケージで行われるサブオンリーのグラップリングマッチ。ここでは決勝戦の前に行われた、山田崇太郎×グラント・ボクダノフの試合をお届けしたい。


<82.5キロ契約/7分1R>
山田崇太郎(日本)
Def.2-1
グラント・ボクダノフ(米国)

手四つで探り合う両者、山田が首を抑えて押すもグラントが押し返した。山田は頭をおっつけて右腕を差し上げる。しかしグラントが離れた。組み手争いから山田が右腕を差し上げたが、グラントが離れる展開に。ケージ中央でグラントが山田の右足にシングルレッグで組みつく。山田はグラントの小外刈りは防いだが、テイクダウンを防げないとみたか引き込んだ。クローズドから左手をすくい上げて来る山田を持ち上げたグラントが、そのまま叩きつけるようにケージに押し込んだ。

左足をすくおうとした山田を、グラントがボディロックから左腕を枕にして抑え込む。山田の頭をケージに着ける。山田はグラントの左腕を抑えながらフックスイープへ。さらにZハーフからハーフガードでグラントの左足を抑えつつ、右腕を差し上げた。グラントは山田の右リストをコントロール。対する山田もZハーフに戻してスイープを狙ったが、ここはグラントが左のオーバーフックで耐えた。すぐさまグラントの左腕を狙ってきた山田を、グラントが抑え込む。

トップをキープしているのはグラントだが、アタックの回数は山田のほうが多い。グラントが再び山田の頭をケージに押し付ける。山田がケージに背中を着けて立ち上がると、グラントも離れた。すぐに山田が組んで右腕を差し上げる。いなそうとした山田から離れるグラント。山田は相手がグラントが頭を下げたところで、左腕でギロチンを狙った。これはグラントがすぐに反応し、山田を突き放す。しかしグラントがシングルレッグに入った瞬間、山田がギロチンへ。左腕でグラントの首を絞め上げる。

山田が左足を絡めようとするが、グラントもその左足を抑えてクラッチさせない。しかし山田がバランスを整えて右足を腰の上に、左足をグラントの左足に巻き付けてギロチンで絞り上げる。グラントの首が直角に曲がっていく--山田がクローズドに組んで完成かと思われたが、グラントも左腕を差し入れて耐える。グラントはケージキックで体重を前に乗せ、頭を抜いた。グラントが呼吸を整えながら、山田の左ワキを抑えて腰を上げる。さらに腰から山田を持ち上げて、クローズドガードを外した。

試合時間は残り2分半。グラントが山田の左側にパスする。しかし山田もサイドで抑え込ませず、ガードに戻したところでグラントが立ち上がった。併せて立ち上がった山田に対し、グラントがハイクロッチからリフトしてグラウンドに持ち込む。山田はハーフガードから戻した。立ち上がったグラントが山田の足を捌きながらパスを狙うも、山田がカウンターで首を抱えている。ハーフガードから首を絞り上げていく山田。グラントが体重を前にかけるとスイープに切り替えた。

試合時間は残り1分、山田が右のオーバーフックから立ち上がった。ケージに押し込まれながら、四つからテイクダウンを狙う動きを見せた。ところがグラントが支え釣り込み足でクリーンテイクダウンを奪った。ハーフガードを取る山田の左足を取りに行くグラント。ヒザを抜いた山田が、反対にグラントの左足をサドルで取ろうとしたか。グラントが右足へのトーホールドに切り替えるも、山田が体勢を崩させてスタンドに戻り、試合終了のゴングが鳴った。

トップをキープした時間が長かったのはグラントだ。終盤にもアタックを仕掛け続けた。一方で試合全体では山田のアタックが多く、特にギロチンはニアフィニッシュといっていい。結果、ジャッジも割れたが山田が判定勝利を収めた。

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