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【UFC289】ヌネスがアルダナをドミネイト。最大7ポイント差の判定勝ちからMMA引退を発表——

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
アマンダ・ヌネス(ブラジル)
Def.3-0:50-43.50-44.50-44.
アイリーン・アルダナ(メキシコ)

ガードを固めるアルダナのボディに、ヌネスが左ジャブを伸ばす右インローからアウトローと散らすヌネスが、さらに蹴りを上下に繰り出した。アルダナは手数が少ないものの、ヌネスとの距離を潰す。ここでヌネスがシングルレッグでコカせたが、背中を着いたアルダナもすぐに立ち上がった。スタンドに戻ると左ジャブを突き続けるヌネスに対し、アルダナは手が出ない。

ヌネスの左ジャブがアルダナの顔面を捉え始める。左ボディストレートは払うアルダナに対し、ヌネスがパンチと蹴りを上下に散らして、右スピニングバックキックも見せる。シングルレッグをフェイントにパンチを当てるヌネスが、残り1分で左右ストレートを伸ばす。アルダナはバックステップでかわすも、やはり手を出すことができない。ヌネスはラウンド終了間際、組みつく体勢を見せた。

2R、アルダナが左ジャブを伸ばす。肩を振って左ジャブを返すヌネスが、サウスポーからオーソドックスにスイッチし、右の関節蹴りでアルダナを下がらせた。サークリングしてケージ際を脱したアルダナは、ヌネスのシングルレッグをカットする。ヌネスが左ジャブを当て、右関節蹴りに繋げる。アルダナも左インローを返す。

シングルレッグのフェイントから、アルダナの顔面にパンチを集めたヌネス。アルダナが距離を詰めると左縦ヒジを見せる。シングルレッグでコカしたヌネスだが、あくまでスタンド勝負か。体勢を低くしたアルダナの顔面に右を打ち下し、さらにローを効かせる。距離が詰まると首相撲からヒザ蹴りを突き上げた。

ガードを固めて左ジャブを突くアルダナは、ヌネスの右ストレートをスウェーでかわす。残り30秒でヌネスがパンチのペースを上げてくると、アルダナもプレッシャーをかけて下がらせる。しかし右ハイをかわされ、組んできたヌネスに背中を着かされてしまった。

3R、左手を合わせた両者。ヌネスはそのままオーソドックスで左ジャブを突き、アルダナが下がると右ストレートを伸ばす。肩を振るフェイントから左右ストレートを繰り出すヌネスに対し、アルダナも左フックを振るうが届かない。スイッチ、さらにテイクダウンのフェイントを織り交ぜるヌネスの打撃に対し、アルダナもガードを固めてプレスをかけるも手が出ない。

ケージ中央でヌネスがダブルレッグでアルダナに手を着かせ、さらにケージへドライブして、しっかりと背中を着かせた。ハーフガードのアルダナを抑え込みながパスを狙うも、アルダナが両手を伸ばしてディフェンスする。アルダナの右手首をコントロールし、ヒジを打ち込むヌネス。アルダナはスクランブルに持ち込むも、再びヌネスが倒した。

ヌネスが距離を取ると立ち上がったアルダナだが、ヌネスがケージ際でバックに回りグラウンドへ。すぐさまバックマウントを奪い、RNCからアルダナの右腕に腕十字を狙う。腕を抜いたアルダナが立ち上がるとヌネスが左右のジャブを伸ばし、サウスポーから右ヒジも見せた。さらに残り10秒で首相撲からボディへヒザを突き刺していった。

4R、アルダナが観客を煽って前に出た。ガードを固めながら左右のローを当てていく。ヌネスの左ジャブに右アッパーを合わせるアルダナに対し、ヌネスが一気に距離を詰めてヒジとカーフキックを当てた。ギアを挙げたヌネスが左ジャブを突き刺す。アルダナもヌネスの左に右を被せようと試みるが、ヌネスのニータップに潰されてしまう。

右関節蹴り、パンチを当ててから組みついたヌネスが、離れるアルダナにパンチを当てる。さらに左ジャブでアルダナの顔を跳ね上げ、アルダナのパンチはブロックでかわす。ケージ中央でニータップで組んだヌネスがアルダナに背中を着かせる。立ち上がってヌネスをケージに押し込むアルダナ。しかしヌネスがシングルレッグで押し返した。

ヌネスの左ジャブを受け続けるアルダナの顔面が真っ赤に染まっている。アルダナの左ジャブに右クロスを2連続で被せたヌネスは、首相撲からヒザを突き上げた。ヌネスが右ボディから左フック、右ストレートを当てるとアルダナの体が揺れる。終了間際にヌネスが右ボディストレートを決めた。

最終回、アルダナが前に出てワンツーを繰り出す。下がりながら自身もワンツーを伸ばすヌネスが、ダブルレッグで組みつきケージ際でテイクダウンを奪った。足を利かせるアルダナ、トップを固めるヌネスに下から右ヒジを打ち込む。アルダナの頭を引き付けてトップをキープするヌネスが、インサイドからパウンドを打ち込んだ。

ケージキックを狙うアルダナに対し、ヌネスは右ヒジを落とす。パスしてマウントに移行したヌネスは、頭を抑えられながらボディパンチで削る。頭を起こしたヌネスが左手を枕に抑え込みながら、パウンドとエルボーを落とす。勝利を確信したか笑みを浮かべながら、ガードに戻すアルダナから再びマウントを奪う。そのままフィニッシュは狙わず、しっかりと抑えてパウンドを連打し、試合終了のホーンを聞いた。

試合結果を聞く前に、ケージを出てダナ・ホワイトの下に駆け寄ったヌネス。裁定はジャッジ1人が7ポイント差をつけるユナニマスで、王者ヌネスが世界女子バンタム級王座の防衛に成功した。

試合後、ヌネスがインタビュー中にバンタム級とフェザー級のベルトをマットに置き、ここでMMA引退宣言。2つのベルトの間にグローブを置いたヌネスはマットにキスをして、UFCに関わる全ての関係者に感謝の意を伝え、笑顔でケージを後にした。


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