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【UFC289】ニューカマー、豪州のアーセグがランク10位のドヴォルザークからハイでダウンを奪う快勝

<フライ級/5分3R>
スティーブ・アーセグ(豪州)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)

まず間合いを測る中で右カーフを蹴ったドヴォルザーク。8日前のオファーを受けたアーセグは、サークリングのドヴォルザークに右ハイを狙う。アーセグは左フックから右カーフを蹴り、互いの蹴りが交錯する。スイッチするドヴォルザークは足を使い右ストレート、アーセグは左をかわして左を打っていく。ドヴォルザークの右オーバーハンドからの左フックを空振りに。右ストレートを効かされ、下がったアーセグはカーフを蹴っても右を打たれる。

カーフを蹴り合う両者、ドヴォルザークの右オーバーハンドを見切ったアーセグのハイも距離が合わない。カーフの距離から、踏み込んでパンチを当てるのはドヴォルザークというラウンドとなった。

2R、左ボディショットから右を放ったドヴォルザーク。初回より近い距離でアーセグが右ミドルを蹴る。自らのカーフで足を痛めたか、直後にサークリングを見せたドヴォルザークがアーセグのパンチにヒザを合わせに行く。左ボディに左フックを当てたアーセグも主導権は譲らない。ドヴォルザークは蹴り足を掴んでパンチを打つ振りをしてリリースするなど、慎重な戦いが続く。ラウンド半分を切り、アーセグが初めてテイクダウンを狙うがドヴォルザークがスプロールしスタンドへ戻る。ここでカーフを蹴ったドヴォルザーク、足はそれほど痛めていないか。

引き続き回るドヴォルザークにボディから右を当てたアーセグは、効いて動きが落ちたところに右ハイをヒットさせダウンを奪う。起き上がり際にギロチンを捕らえたアーセグだが、ドヴォルザークはヒジを押して頭を抜きにかかる。結果、残り30秒でトップを取る形になったドヴォルザークが左のパンチを落とす。蹴り上げを受けながらパスを決めたドヴォルザークは、スクランブル狙いで一瞬亀になったアーセグに思いきり右を打ち込む。ここからスタンドに戻り、拳の交換になろうとした時に時間となった。

最終回、ジャブから右を伸ばすアーセグが、待ってためを創りパンチを繰り出す。さらに前蹴りをボディにいれて、ドヴォルザークの出鼻をくじくとボディショットを決める。そこに左を当てたドヴォルザークは、組んで一瞬の崩す狙いで下になってしまうが、即スクランブルからスタンドに戻る。左ミドルを掴み、そのままボディロックに移行したドヴォルザークはケージにアーセグを押し込んでバックに。

アーセグは胸を合わせて、離れる。続く右カーフをキャッチしてシングルからバックを伺うドヴォルザーク。アーセグは左手を伸ばして許さず、打撃の間合いに戻る。と、ダブルレッグでテイクダウンを決めたドヴォルザークは、しっかり上を取り切るとハーフでエルボーを落としていく。

頭を押して立ち上がったアーセグは、シングルを潰して逆にトップへ。スイープからスクランブルのドヴォルザークは、相当に疲れながらスタンドへ。アーセグは右にダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪うと、スクランブルでバックに回る。後方からヒザを見せたアーセグは、左を打ってタイムアップを迎えた。

デビュー戦でランク10位とトータルでは互角以上の試合をやったのけたアーセグ。果たしてラウンドマストでジャッジはどのように判断するか。結果はアーセグが3-0で勝利しドヴォルザークは3連敗。勝者は「ここに来るまで時間がかかった。でもトップ10と戦って、最高の気持ちだよ。練習していたのはステップバックからの左ハイだったんだ」と話したアーセグは、9月第1週の豪州大会出場をアピールした。


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