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【UFC316】圧倒的。ハリソンがペニャにキムラを極めて世界王座奪取――からのヌネスとフェイスオフ!!

<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
ケイラ・ハリソン(米国)
Def.2R4分15秒 by キムラ
ジュリアナ・ペニャ(米国)

サウスポーのハリソンがフェイントから右ジャブを伸ばす。やはり試合当日の体格差は大きい。ハリソンがワンツーを見せると、ペニャがパーリングした。ハリソンの左とペニャの右が同時に繰り出される。徐々にハリソンがペニャをケージに詰めていく。右に回るペニャに組みついたハリソンが右腕を差し上げる。突き放そうとするペニャに対し、ボディロックから小外掛けで倒した。

すぐ左にパスしてサイドに回るハリソン。ペニャもハーフに戻す。さらにフックガードからクローズドガードへ。ハリソンは右前腕でペニャの顔面にプレッシャーをかけていく。ペニャはハリソンのパウンドをかわし、両足を上げていく。その足を振り払ってパウンドを狙うハリソンの顔面に、ペニャがペダラーダを連発した。ハリソンは両ヒザを着いているため、これは反則に。ペニャは1ポイント減点となる。スタンドの試合再開後、ペニャが前に出るとハリソンは右に回って距離を取った。

2R、互いにジャブを伸ばす。ペニャのワンツーをパーリングしたハリソンは左ストレートを突き刺し、左ロー、左ミドルに繋げる。ペニャの右ストレートに左テンカオを合わせるハリソン。左を打ってから組みつき、ペニャをケージに押し込んだ。両腕を差し上げたハリソンは、ダブルレッグに切り替えるも倒せず。右足を差し入れ、左ヒザで削りながらボディロックを整え、ゆっくりとグラウンドに持ち込んだ。

ハリソンはペニャをケージに押し込み、顔面に右ヒジとパウンドを落とす。ペニャが下からハリソンの右腕を十字で伸ばしにかかるも、腕を抜いたハリソンはバックコントロールへ。右足を差し入れ、ペニャの首に右腕を回して背中を着かせる。ハーフガードのペニャに対し、左腕を枕にしてパスを狙うハリソン。圧倒的な技術とパワーを見せるハリソンが、ペニャの右腕を取って一気にキムラを極めた。

試合終了後、ハグから長い間語り合う両者。ベルトを巻いたハリソンは家族に感謝の言葉を伝えて「ファンの皆、私のことがで好きでも嫌いでも、あなたたちの存在がこのスポーツに欠かせなくて感謝している。皆、辞めたらダメ。諦めたらダメ。木曜日の夜、私も辞めたくなって、諦めたくなった。でも体のなかから『諦めるな』っていう小さな声が聞こえたの。そう、諦めないで。世のお母さんたち、特にシングルマザーの皆、どれだけ大変なことか私は分かっている。自分を虐めないで、子供たちはあなたが必要だから。ジュリアナとは互いに祈り合ったの。これはファイトビジネス。ジュリアアが私を引き上げてくれた。減量が大変でくじけそうになって、私には強さが足りなかったの。アマンダ、いるわよね。こっちに来て。これが次のファイトよ」とアマンダ・ヌネスを呼びこみ、躊躇していたヌネスがケージに入った。「絶対に戻るわ」とヌネス。「彼女はレガシー、私はチャンピオン。最高の試合になる」とケイラが言うと、フェイスオフから笑顔でハグした。

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