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【UFC316】「アゴの強さを気にし過ぎた」。初回に2度ダウンを奪ったパイファーがガステラムから判定勝ち

<ミドル級/5分3R>
ジョー・パイファー(米国)
Def.3-0:30-27.29-27.29-28
ケルヴィン・ガステラム(米国)

サウスポーのガステラムに対し、パイファーが右ミドルを蹴る。上半身の分厚さがパンパでないパイファーだが、右一発で腰から崩れ落ちる。背中を向けて立ち上がったガステラムは、離れたパイファーに思い切り右を振り回す。パイファーは右ボディを決め、左ジャブ。さらに右から左と当てると、カウンター狙いが様子見の展開に。パイファーも警戒心を高め、手数が減る。

残り2分、パイファーは右ミドルを蹴るがパンチ30秒以上出さない。左ボディストレートを伸ばしたガステラムは、右ハイを蹴られると右ストレートを浴びて2度目のダウン。立ち上がると試合タイムは残り10秒で、ラウンド終了を迎えた。

2R、必殺の左オーバーハンドはあるのか、右フックを振るうガステラム。パイファーは左ボディフックを決め、前手でパイファーの右手を制す。そして右を当てたパイファーが、圧を掛けていく。ガステラムは右ハイをガードし、ジャブを伸ばすも届かない。パイファーはジャブが右フックを繰り出すが、慎重な攻めにブーイングも起こる。と互いにパンチの回転数を上げ、パイファーが右を見せて前に出る。ここから見合う展開となり、ファンはアタックを促した。

最終回、前に出るガステラム。パイファーはワンツーで迎え撃つ。ガステラムはシングルレッグから右を当てるが、強さはない。パイファーも手数は増えないなかで、時間が進む。このままタイムアップとなれば負けはないパイファーは、ワンツーを初めて被弾する。続くクリンチを切ったパイファーが、逆にテイクダウンを仕掛けるとケージにつめてシングルレッグで倒す。

ガステラムがすぐに立ち上がり、ケージにパイファーを押し込む。ここもしっかりと時間を使ったパイファーがエルボーを放って離れると、試合は残り90秒に。パイファーは顔面、ボディに左を伸ばす。左を振るって前に出るガステラム、距離を取るパイファー。常に嵐を期待するファンにとって、凪のような2Rと3Rに。結果、パイファーが3-0で判定勝ちを決めた。

「申し訳ない。言い訳はしたくないけど、彼のアゴの強さを気にし過ぎた。もっと強くなって戻ってくる」という言葉から、勝者は星条旗を羽織いケージサイドのマイク・タイソンとドナルド・トランプに触れた。


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