【ONE FF05】修斗女子アトム級王者 澤田千優、初の海外MMAへ─01─「試合よりハイドレーションが不安」
【写真】夕暮れのバンコクで。小さいけど、度胸は満点の澤田がハイドレーションに不安を隠さなかった (C)ABEANI
17日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE Friday Fights05にプロ修斗女子アトム級チャンピオン澤田千優が出場し、サナーズ・ファイアズマネシュと戦う。
対戦相手はキャリア1戦、身長差15センチとも13センチとも伝わってくる相手と向き合う前に、澤田はハイドレーションという未知の計量をクリアする必要がある。MMAで初めての海外遠征、バンコク2日前を終えようとしている澤田に話を訊いた。
──バンコクの澤田選手です。過去にタイを訪れたことはありましたか。
「ハイ。2014年ぐらい、高校2年生の時にチョンブリーでアジアカデットに出て3位でした……。だから、ただ出ただけって感じです」
──澤田選手はホントに1位以外は、初戦敗退と同じような発言が多いですね。とはいえ今回はMMAでの試合です。ファイトウィークの過ごし方も初めてのことが多いと思います。何よりONE FFはONE本戦と比べて、スケジューリングが大らかだと聞いています(笑)。
「そうですね(笑)。昨日の夕方にタイに入って、今日は夕方までまる1日メディカルとインタビューでした。結構、待ち時間が長くて、次に何をするのか分からない状態で(笑)。海外はこういうモノかなって思っています。もらったスケジュール表が10時から15時までメディカルとか、10時半から16時まで撮影とかふり幅が多いです(笑)」
──それスタッフのスケジュールじゃないですか(笑)。
「アハハハ。朝に体重とショーツとグローブのチェックがあって。それからメディカルとルンピニーでインタビューと撮影があったのですが、今日は渋滞が酷くなかったので良かったです。やっぱり海外でMMAを戦うのは初めてで、ドキドキと高まっているのもあり、ちょっと緊張感もあります」
──115ポンド……52.2キロでハイドレーションあり、そんな計量は初めてかと思います。
「ハイ。普段の体重と変わりないです。もう現時点で51キロから52キロを行き来しているのですが、ハイドレーションは経験がないのでちょっと不安です」
──お兄さんの龍人選手がONEで戦っていた時は、EVOLVE MMAの所属だったのでセコンドの阿部(裕幸)さんもハイドレーションの経験はないですよね。
「りゅうりゅうがONE Warriorで戦った時だけ経験があると言っていました」
──あぁ、なるほど。水抜きを防止を図るために1日、4時間の計量という風に定められので、そこがまたどう転ぶか。
「ハイ。(松嶋)こよみ君から取りあえず色で判断しろって、数値と色の表みたいなのを送ってくれました。『ONEのハイドレーションだと、ここからここぐらいの色だとパスするから』って」
──それって個人差はないのですか……。
「あると思うんですよね。でも、大分薄くないときついんだって思いました。今日、色が濃かったので……シャワーを浴びた時に体重を測ったら1キロぐらいアンダーしていたので、これから水分を多く摂ろうと思っています。そして、しっかりと寝ようと。正直、試合よりもハイドレーションの方が不安が大きいですね」
──龍人選手からのアドバイスはありましたか。この計量の経験を積んでいますが。
「特になかったです(笑)。明日の3時ぐらいから計量なのですが(※取材は2月15日に行われた)、無事に終わって欲しいです」
──まずはそこをクリアしての試合ですが、サナーズ・ファイアズマネシュの試合映像が1試合あってチェクしてみたのですが……。なんとも表現のしづらい……ぶっちゃけて言うと、メチャクチャ試合でした(笑)。小さなリングで戦っている試合でした。
「それは私も視ました。それとインスタの格闘家っぽくしている映像もチェックしました。インスタの方はミット打ちとかあって、綺麗に打っていました」
──つまり試合の時の、あの両手をモンゴリアンチョップのように同時に出してくるパンチや、猫背から思い切り飛び上がるような前蹴りではなかったということですね。
「ハイ。一発の怖さと止まらずに手足を動かしてくると思うので、そこで押し負けたらダメだなって思います。岩﨑先生にも阿部先生にも『手を足を止めたら殺すぞ』と言われています(笑)。あの試合を見ると、ちょっと怖いなって。一発を貰うと……でも、上手いとは思わなかったです」
──いや真逆に感じました。
「ぶん回してくる、ブンブン丸ですね。インスタの方はミットだったので、ボンボン・ボンボン・フックみたいなボクシングをしていました」
──試合映像はインドのなんだからわからない大会で、今の所属ジムはバンコクのジムになっていました。
「ハイ、あの試合の時と技術力が同じだとは思っていないです。対戦相手のレベルも何ともいえないモノだったし」
──ともあれ気になるのは15センチの近い身長差です。
「これまでの試合の相手も、練習相手も自分よりも背の高い選手ばかりです。だから不慣れではないですし、その一方で良い意味で怖さを感じて戦おうと思っています」
<この項、続く>
■放送予定
2月17日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
■ONE FF05 MMA対戦カード
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
フリッツ・ヴィアグタン(フィリピン)
アダムハノフ・ヌルムハンマド(アゼルバイジャン)
<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレクサンドラ・サビチェバ(ロシア)
ゼバ・バーノ(インド)
<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
澤田千優(日本)
サナーズ・ファイアズマネシュ(インド)