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【ONE FN06】ある意味、ヒザ神バヤンドォーレン。捻りまくったマイキー・ムスメシが困惑の完勝防衛

<ONEサブミッショングラップリング世界フライ級(※61.2キロ)選手権試合/10分1R>
マイキー・ムスメシ(米国)
Def.3-0
ガントゥルム・バヤンドォーレン(モンゴル)

手を合わせる距離にも入らないバヤンドォーレンに対し、手を取って引き込んでマイキーがクローズドガードを取る。バヤンドォーレンはケージに押し込み、ボディロックで抑える。ここでブレイクが掛かり、試合は中央へ。すぐにケージ際に下がるバヤンドォーレンに対し、マイキーが再び引き込む。バヤンドォーレンが押し込んでくると、ハイガードからオモプラッタ、さらに足を取ってマイキーロックへ。

バヤンドォーレンは上体を起こし、手首を取りに行く。ヒザ十字に移行したマイキーは、RNグリップでヒザを捻っていく。完全にヒザが外を向いているにも関わらずバヤンドォーレンが足のクラッチを外しに掛かる。

マイキーはRNグリップを組み直し、カカトを捻るがバヤンドォーレンはタップをしない。見込み一本が欲しいような足の捻り方に、キャッチが掛かる。もう一度捻りを加えるマイキーが、ロールしながら極めを続ける。ヒザも緩まず、取られ続けるバヤンドォーレン。

マイキーは試合前に、一つのポジションに固執しないと言っていたが、RNグリップの内ヒールを続ける。人智を越えた耐久力を誇るバヤンドォーレンは、反転して足を抜こうとする。逃さないマイキーは内ヒールを続け、万力のように固定してカカトを捻り続ける。

バヤンドォーレンがマイキーの右足を抱え、上体を起こしていく。マイキーも再びキャッチの態勢に入るが、逆に表情を歪めるように……。残り90秒、ついに自ら足をリリースしたマイキーは、ギロチンへ。

頭を抜いたバヤンドォーレン、マイキーはKガードから逆の右足を取り、ヒザを畳んでバックに回る。タップしないなら落としに掛かったマイキーだが時間が足りず、バヤンドォーレンが胸を合わせにいったところでタイムアップを迎えた。

完全に左足が壊れたバヤンドォーレンに対し、マイキーは意味が分からない動揺した顔つきで勝ち名乗りを受け、いつものような笑顔を浮かべることない。ばかりか呆然とバヤンドォーレンを見つめて、困惑の表情でハグをした。

「20回はポップしていたのに、タップしなかった。ポップしているのにどうすれば良かったのか。もう少し早くバックに回るべきだったのかな」と話したマイキーは、タイ語でメッセージを送り大きな声援を受けた。


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