【Bellator288】止まらないヌルマゴ一族の勢い、ウスマンがパトリッキーのパンチを封じ込めて王座戴冠
<Bellator世界ライト級選手権試合/5分5R>
ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)
Def.3-0:50-44.50-44.50-45.
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
サウスポーのウスマンに、パットリッキーがプレッシャーをかける。オーソドックスにスイッチしたウスマンは右ローと左ハイ。スイッチ&サイドキック、関節蹴りを見せるウスマンを相手に、下がらずを得ないパトリッキー。ステップワークから体勢を立て直すパットリッキーに対し、ウスマンはスイッチを繰り返しながらサイドキックを連打する。
ウスマンの右ハイがパットリッキーの顔面をかすめた。さらにウスマンは上下左右に蹴りを散らす。ここでパトリッキーが相手の蹴りに左フックを合わせ始める。プレッシャーを強めるパトリッキー。ウスマンはサイドキックに加えて、前蹴りも繰り出していく。相手の左右フックをかわしたウスマンが左右の蹴りを散らし、左ストレートを伸ばした。
残り1分になってもパトリッキーは手が出ない。相手の右ローをチェックしたウスマンが自分の距離を保ち続ける。パトリッキーはアッパーとストレートのコンビネーションを見せるも、ウスマンに届かなかった。
2R、ウスマンは変わらずサウスポーから右の関節蹴りを繰り出す。さらにボディへのサイドキック。互いに細かいローを見せながら、パトリッキーがワンツーを放った。ウスマンは二段蹴りで左足をパトリッキーの顔面を狙う。前に出るパトリッキー、しかし右フックを出したところにダブルレッグを合わせられた。パトリッキーに背中を着かせたウスマン。ハーフガードを取る相手を、鉄槌とヒジで削る。
パトリッキーはケージ際まで下がり、ケージに背中を着けたものの、ウスマンがすぐに抑え込んだ。さらに反転するパトリッキーのバックを狙ったウスマンが、相手の顔面にヒジを叩きつけていく。さらにパトリッキーの左腕を抑え、右ヒジを連打。仰向けになったパトリッキーに、強烈な右ヒジの連打を浴びせて、このラウンドを終えた。
3R、パトリッキーがまえに出て左右フックを振るう。しかし右ローを打ち終わりに組まれ、ボディロックでケージ際まで持ち込まれる。足に切り替えたウスマンに対し、その足を抜いたパトリッキーがケージ中央へ戻った。パトリッキーの右ミドルハイをブロックしたウスマンは、ケージを背にしながらサークリングして自分の距離を保つ。距離を詰めるパトリッキーだが、右ストレートを伸ばすも当たらず。
ケージ中央で互いにローを見せ合う。左ローキックに相手が右フックを合わせてきたが、それをかわすパトリッキー。しかしパンチは届かず、当たる攻撃は右ローのみ。相手の関節蹴りを嫌がったか、パトリッキーがサウスポーにスイッチする場面も。サウスポーからワンツー、右サイドキックで距離を保つウスマン。観客からブーイングが起こるなか、ウスマンがボディロックで組みついた。離れたパトリッキーだが、左目じりから出血が見られる。
4R、ウスマンのシングルレッグをスプロールしたパトリッキーが下がる。相手の左ジャブをバックステップでかわしたウスマンは左インロー。パトリッキーの左目尻の出血は止まっていない。しかし右インローで相手の右足を跳ね上げるパトリッキー。ウスマンもパトリッキーの左ローにワンツーを合わせた。
距離を取るウスマンに右ストレートを伸ばすパトリッキーだが、パンチが届かない。パトリッキーの右ミドルが当たるも単発に終わる。そして前に出るウスマン。パトリッキーがケージ際から押し返していくも、ウスマンが相手のパンチをかわして距離を保ち続ける。徹底的にパトリッキーのパンチを封じ込めているウスマン、右サイドキックを上下に散らして、ステップから右ジャブを突く。パトリッキーの左フックはダッキングでかわし、観客のブーイングをものともせず、自分の距離を保ち続けた。
最終回、距離を詰めて左右フックを振るうパトリッキー。ウスマンは相手の勢いでバランスを崩す。パトリッキーが距離を取る相手を追い続ける。しかしウスマンがパトリッキーの右フックの打ち終わりに組みつき、そのままテイクダウンを奪った。フルガードのパトリッキーを抑え込むウスマン。両ワキを差し上げ、パンチで削っていく。パトリッキーの左目尻から再び出血が見られるように。
腰を上げてバランスを取りながら、パトリッキーを抑え込むウスマン。反転したパトリッキーを追いかけ、バックに回ってからリフトアップしてテイクダウンしたウスマンが、そのままマウントへ。パトリッキーはハーフからリバーサルに成功したが、ウスマンも立ち上がる。
残り1分弱、パトリッキーが前に出るもウスマンが距離を取り続ける。ウスマンの左ジャブがヒット。パトリッキーのパンチをかわしたウスマンが、相手に背中を見せて両手を突き上げる。その瞬間、パトリッキーが距離を詰めてたがウスマンがボディロックで切り返し、相手をケージに押し込んで試合を終えた。
判定はジャッジ3者がフルマークでウスマンにつけた。MMAキャリア16戦無敗でベラトールのベルト巻いたウスマンは、インタビュー中に携帯電話に移る元UFC世界王者のカビブ・ヌルマゴメドフを見せるなど、ヌルマゴメドフ一族&タゲスタン勢の止まらない勢いを示した。