【PFL CS03】計量終了 Bellator王座を廃し、PFL世界王者誕生へ。どうなるワールドTとウィナー達……
【写真】10カ月ぶりの再戦、前回はウスマンが判定勝ちでBellator王座を防衛した。ウスマンにとってはダイレクトリマッチ(C)PFL
3日(金・現地時間)、UAEはドバイのコカ・コーラ・アリーナでPFL Champion Series03が開催される。日本から泉武志も参戦する同大会では2階級のPFL世界王座決定が組まれている。
Text by Manabu Takashima
それがウスマン・ヌルマゴメドフ×ポール・ヒューズのPFL世界ライト級王座決定戦と、コーリー・アンダーソンとドブレジャン・ヤギュシュムラドフの間で争われるPFL世界ライトヘビー級王座決定戦だ。
12月13日にフランスはリヨンのLDLCアリーナで世界ヘビー級王座決定戦=ワジム・ネムコフ×ヒーナン・フェヘイラ、世界女子フェザー級王座決定戦=クリス・サイボーグ×サラ・コリンズ戦という2階級の王座決定戦が行われることもアナウンスされている。
2017年にWSOFから活動を引き継ぎ、2018年にシーズン&プレーオフ・フォーマットを用いてきたPFL。2020年はコロナの影響で全イベントがキャンセルされたが、2024年まで6シーズに渡り年度別チャンピオンを制定してきた。
今年はシーズン制を縮小し、8人制トーナメントを用いワールド・トーナメントを取り行った。同時に2023年にはBellatorの買収を発表し、翌2024年2月にPFL vs Bellatorという前年のPFLシーズンウィナーとBellator世界王者の対抗戦が実現した。が、王座が統一されることなくPFLは2024シーズンに入り、Bellator王者はBellator Champion Seriesで防衛戦を戦ってきた。
そして2024年をもってBellator の冠を用いた活動を中止したPFLは、今年からPFL Champion SeriesをいわばワールドT大会より格上イベントとしてスタートさせ、ウスマン・ヌルマゴメドフがポール・ヒューズを相手に、Bellator世界ライト級王座の防衛に成功している。
さらに7月のPFL CS02ではBellator世界ミドル級王者のジョニー・エブレンがカステロ・ヴァン・スティーニスを相手にPFL世界ミドル級王座決定戦を戦い敗れている。
ちなみにウェルター級のラマザン・クラマゴメドフ、フェザー級のパトリシオ・フレイレ、バンタム級のパッチー・ミックスという3人のBellator世界王者はPFLを離れ、ライト級のウスマン・ヌルマゴ、ライトヘビー級のアンダーソン、女子フェザー級のサイボーグ、女子フライ級王者リズ・カモーシェの4選手がPFL残った。そのうちカモーシェは2024年からPFL女子フライ級シーズン、2025年は女子フライ級ワールドTで戦っている。
つまり現状のPFLにはPFL王者が誕生し、ワールド・トーナメント優勝者、そして旧Bellator王者が混在していたが、9月25日(水・同)にジョン・マーティンCEOが「ファンに混乱を与えている」とし王座の一本化をXで公言した(※スーパーファイト王者フランシスコ・ガヌーの王座の処遇は未決定)。
今回の2階級の王座決定戦には、Bellator王座を持っていたウスマン・ヌルマゴとアンダーソンに出場権が与えられたことになる。ライト級王座を争うヒューズは1月にヌルマゴに敗れ、5月にPFL Europeでブルーノ・ミランダを下し今回のタイトルマッチで戦う権利が与えられた。
一方、ライトヘビー級王座をアンダーソンと争うドブレジャン・ヤギュシュムラドフは2024年シーズンのPFLライトヘビー級ウィナーで、両階級とも8月に終了したワールドT覇者のアルフィー・デイヴィス&アントニオ・カーロス・ジュニオールに出番は回ってこなかった。PFLは欧州、MENA、アフリカに続きオセアニアと地区リーグ活動を拡大化しているが、ワールドTは2026年も実施されるのか。
観客動員など規模的に欧州大会やアフリカ大会の方が、熱が感じられるなか今や本丸とはいえなくなりつつある米国での活動は気になるところだ。同時にタイトルが一本化されると、マーティンCEOの言葉通りファンにとってはありがたい。
今大会でも世界王座が制定されていないバンタム級のマゴメド・マゴメドフ×セルジオ・ペティス戦、王座決定戦がメインであるライト級のアーチー・コーガン×ジェイジェイ・ウィルソン戦などは、タイトルショットへの選考試合の意味合いがあってもおかしくない。
世界各地で活きの良いプロスペクトが育っているなかで、世界王座を軸としたストーリーラインが明確になればPFL独自の世界観とヒエラルキーが確立する――のか、楽しみだ。
■視聴方法(予定)
10月4日(土)
午前0時30分~U-NEXT
■PFL CS03計量結果
<PFL世界ライト級王座決定戦/5分5R>
ウスマン・ヌルマゴメドフ: 155ポンド(70.31キロ)
ポール・ヒューズ: 155ポンド(70.31キロ)
<PFL世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
コーリー・アンダーソン: 204.6ポンド(92.8キロ)
ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ: 205ポンド(92.99キロ)
<バンタム級/5分3R>
マゴメド・マゴメドフ: 135ポンド(61.24キロ)
セルジオ・ペティス: 135.4ポンド(61.41キロ)
<ライト級/5分3R>
アーチー・コーガン: 155.6ポンド(70.57キロ)
ジェイジェイ・ウィルソン: 155.7ポンド(70.62キロ)
<140ポンド契約/5分3R>
ジャック・カートライト: 139.8ポンド(63.41キロ)
キャオラン・ローラン: 140ポンド(63.5キロ)
<ヘビー級/5分3R>
プーヤ・ラウマニ: 256.4ポンド(116.3キロ)
スリム・トラベルシ: 233.8ポンド(106.04キロ)
<ウェルター級/5分3R>
オマール・エル・ダフラウイ: 170.6ポンド(77.38キロ)
フロリン・ゼンデリ: 171ポンド(77.56キロ)
<ライト級/5分3R>
ルーアン・サルジーニャ: 154.9ポンド(70.26キロ)
ニラフザル・アクタモフ: 156ポンド(70.76キロ)
<ライト級/5分3R>
泉武志: 155.8ポンド(70.66キロ)
ヴィニシウス・センシ: 155.2ポンド(70.39キロ)
<ライト級/5分3R>
マカシャリプ・ザイヌコフ: 156ポンド(70.76キロ)
ジョン・ミッチェル: 155.8ポンド(70.66キロ)
<ミドル級/5分3R>
ジャラ・フセイン・アルシラウィ: 185.5ポンド(84.14キロ)
グレゴリー・バベン: 185ポンド(83.91キロ)