【PFL CS03】コーリー・アンダーソンがハイペースファイトでヤギュシュムラドフを削りLH級王者に
<PFL世界ライトヘビー級王座決定戦/5分5R>
コーリー・アンダーソン(米国)
Def.3-0:49-45.49-45.48-47
ドブレジャン・ヤギュシュムラドフ(トルクメニスタン)
ローを蹴るアンダーソン。力の抜いた構えのヤギュシュムラドフはステップインに右を合わせようとする。ワンツーで前に出てくるアンダーソンと距離を取ったヤギュシュムラドフが、右から左で前に出る。奥手から前手のコンビネーションの圧を受けたアンダーソンが、シングルレッグでドライブ。しかし、テイクダウンは奪えずクリンチから離れる。直後の接触で、アンダーソンがアイポークがあったとアピールし試合が中断される。
手を開いて叩いた際に指が入ったようだ。時間をおくアンダーソンにドバイのファンはブーイングを送る。右目を気にしながらも再開に応じたアンダーソンは、直後に再びアイポークだと抗議する。今度はすぐにリスタートされ、ワンツーからスリーでヤギュシュムラドフが前に出る。前手から奥手のコンビの交え、ロングフックを振り回すヤギュシュムラドフは、ダブルレッグを切る。アンダーソンはケージにヤギュシュムラドフを押し込むが、左を見せつつ離れる。直後にアンダーソンはダブルで組みつくと、テイクダウンからバックに回る。ワンフックのアンダーソンは後方からパンチを入れると、サイドバックからヒザを蹴った。
2R、左右のフックで前に出たアンダーソンが右ストレートを見せてダブルレッグへ。クリンチから間合いを取り直し、再びダブルレッグ→クリンチのアンダーソンはパンチを纏めて離れる。アンダーソンのアイポークのアピールをレフェリーが流す。動きが多いアンダーソンに対し、ヤギュシュムラドフはジャブを伸ばす。アンダーソンは手数も、動きも多く決まらなくてもテイクダウンを繰り返す。
ヤギュシュムラドフはこのペースについていけない様子だが、ダブルレッグを切りがぶってヒザを頭部に入れる。アンダーソンは間合いを取り直して圧を掛ける。明らかに疲れた様子のヤギュシュムラドフはジャブを被弾する。回転系の攻撃をかわされ、肩で息をするヤギュシュムラドフはシングルからハイクロッチで尻餅をつかされる。それでも後方に立ち上がったヤギュシュムラドフは、離れたアンダーソンとジャブの差し合いから右ストレートを伸ばす。続く右オーバーハンドを空振りしたヤギュシュムラドフは、ラウンド終了間際に右を被弾した。
3R、ヤギュシュムラドフが右ローを蹴る。アンダーソンは右ボディ、さらに左を伸ばす。スピードで上回るアンダーソンが前に出て前蹴り、続いて右ミドルが急所付近に。ブレイクを要求したヤギュシュムラドフは再開後に踏み込んでワンツーもかわされ、テイクダウンのフェイクに反応する。ワンツーからジャブを続けたアンダーソンはダブルレッグを切られても、構わず打撃の手数で試合をリードする。ヤギュシュムラドフは右フックを空振りすると、ガクンと動きが落ちる。ケージ前で止まったヤギュシュムラドフに対し、アンダーソンは変わらぬペースで戦い続ける。無理をする必要はないが、試合は単調なリズムで進むようになる。そのなかで右を当てたアンダーソンは、ヤギュシュムラドフの右オーバーハンドを受けるがダメージはほぼない。ヤギュシュムラドフも飛びヒザからパンチ、ジャブと動きを増やすが、大きく息をついてしまった。
4R、アンダーソンは変わらずジャブを伸ばし、ヤギュシュムラドフの右をかわす。すぐにダブルレッグに行かずジャブから右を見せたアンダーソンが、右ボディから左フック。さらに右ストレートから、ダブルレッグで組みつく。ボディロック&小外刈りでテイクダウンを決めたアンダーソンが。ハーフでパンチを落とす。
アンダーソンはワンフックでパンチをテンプル付近に続け、ヤギュシュムラドフのシングルレッグをスプロールして殴りバックへ。引き込んだヤギュシュムラドフは、マウントを奪われパンチに背中を見せる。頭を抱えて殴られるヤギュシュムラドフは、亀に。足のフックを外して殴るアンダーソン。ヤギュシュムラドフは正対するが、背中をつかされエルボーを被弾。それでも左腕を差して耐えるヤギュシュムラドフを殴るアンダーソンだが、仕留めることはできなかった。
最終回、右を受けたヤギュシュムラドフが右を返す。ヤギュシュムラドフはスピニングバックキックも距離が合わず、背中を譲りそうになり急ぎ正対する。組んでエルボーを入れたアンダーソンが、レベルチェンジからダブルレッグでテイクダウンを決める。左腕を差し、上体を起こして金網にもたれる対処のヤギュシュムラドフは半身から背中を見せる。ハーフでほぼ馬乗りのアンダーソンがパンチを続けるが、ヤギュシュムラドフは最後の局面で粘りを見せてキャンバスに背中をつけない。
アンダーソンはエルボーを打ちつけ、ボディロック&リストコントロールで背中をつけせるとマウントを奪って殴る。ヤギュシュムラドフは足を戻し、またも上体を起こす。ヒザをボディに入れたアンダーソンは最後にギロチンを仕掛けて引き込むと、頭が抜ける。残り数秒のトップ奪取とパンチに観客席が一瞬沸くが、2R以降はアンダーソンがほぼ完封し盛り上がりには欠けるタイトル奪取となったが、なんと初代PFL世界王者の誕生にもケージ・インタビューが行われなかった。