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【Bellator286】ガードから極め狙いのジェイジェイ・ウィルソンがTD&トップのトコフから2-1判定勝ち

<ライト級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン(ニュージーランド)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ウラディミール・トコフ(ロシア)

頭を振って左の蹴りを見せるジェイジェイ。右ローをキャッチしたトコフが、ドライブしてテイクダウンを奪う。バックを譲って立ち上がったジェイジェイがキムラクラッチから引き込もうとするがトコフが許さず、自らのタイミングで後方に崩していく。スクランブルからバックを制そうとしたジェイジェイは、ボディロックのトコフを払い腰で投げて、バックを制すと、下になって三角絞めに入る。

肩を入れ胸を張って防いだトコフに対し、ジェイジェイはハイガードからクローズドを取り直し、左足をすくっていく。スプロールし左のパウンドを入れるトコフは、足を掴んで腰を切ってきても対応し、胸を合わせてガードの中に収まる。ジェイジェイが再び三角を狙うが、トコフは立ち上がって防ぐと鉄槌を連打する。ジェイジェイは極めきれず、この回のポイントがどうなるか分からないが、下になる悪いパターンにハマってしまったか。

2R、下になるなら極め切りたいジェイジェイ。左ハイを空振りし、トコフがそこにダブルレッグを合わせてテイクダウンを奪う。三角狙いのジェイジェイは、トコフに察知されしっかりとセットすることができない。結果、トコフはコツコツとパンチを落とし、ジェイジェイが腰を切ると反応していく。ジェイジェイはミッションコントロールからゴゴかオモを狙うが、これもトコフが察知する。トコフは大きなパウンドや素早い動きはなくコントロールに徹し、ジェイジェイのゴゴプラッタを潰す。

ジェイジェイは四角=デッドオーチャードを狙う仕草も見せるが、トコフがガードを担いでパウンドを落とす。クローズドを取り直したジェイジェイだが、トコフはパンチとエルボーの回転数を上げていく。体を振って防御したジェイジェイが、最後にヒップスローも潰されラウンド終了を迎えた。

最終回、スピニングバックフィストから左ミドルのコンビを見せたジェイジェイは、蹴り足を取られてテイクダウン狙いに前転でスクランブルもトコフが上を取り切る。ここでジェイジェイはヒップスローでスイープを仕掛け、耐えようとしたトコフを泳がせてバックグラブ、両足をフックしトライアングルフックへ。

トコフの右足ごとフックしなおしたジェイジェイが、左腕一本でRNCを狙う。手首を掴んで耐えたトコフは、上を向きなおしてマウント返しでトップへ。再びヒップスローを狙ったジェイジェイは察知されると、ヒザ十字狙いへ。ここでバックに回り、ジェイジェイが下を選択する。足をすくって腰を切ったジェイジェイは糸通しから三角絞めへ。

腕を送られたトコフは必至で暴れ、腹ばいになって頭をぬく。結果、サブミッションを回避して上を取ったトコフは、スペースを取ってパウンドへ。その刹那、ジェイジェイは立ち上がりスピニングバックフィストも空振りに。直後にトコフがダブルレッグを決めてタイムアップとなった。

サブミッションの仕掛けでは圧倒したジェイジェイだが、ニアフィニッシュという観点では試合をリードしたが、如何せん下になった時間が多かった。北米MMAシーンで、下からのコントロールでなくサブミッション・アテンプトがどれだけ評価されるか。

ジャッジの裁定は割れ、ジェイジェイが判定勝ちを手にした。極めきれないサブミッションを評価された──ある意味、画期的な裁定でジェイジェイがATT移籍初戦を勝利した。


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