【UFN210】頭突きでカットしたバシャラット、レス勝負は捨て淡々に打撃を入れてグレーブリーに勝利
<バンタム級/5分3R>
ジャビッド・バシャラット(アフガニスタン)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
トニー・グレーブリー(米国)
グレーブリーの右カーフをチェックしたバシャラットは、左ミドルをブロックし、右ローを蹴る。スイッチして左に回ったバシャラットがオーソに戻す。カーフを蹴り合う両者、バシャラットが前蹴りから組もうとすると、グレーブリーがヒザを突き上げる。離れたバシャラットは左目尻をカットしている。続くクリンチの攻防でケージに押し込まれる。右手を束ねたシングルレッグでテイクダウンを許したバシャラットは、すぐに立ち上がる。グレーブリーは再び前方に譲るが、ここもすぐに立ち上がる。
キムラクラッチを投げたグレーブリー、スタンドに戻った離れて向き合う。ここでレフェリーが試合を止め、流血の原因は組みに入った瞬間の頭突きだったとインターバルをおく。再開後、バシャラットが飛びヒザを見せ、ダブルレッグを切ってヒザを狙う。グレーブリーはカーフ、バシャラットは前蹴りからワンツーを伸ばす。打撃戦のなかで、バシャラットは踏込みながら右をヒットさせる。続いて前蹴りをアゴに届かせたバシャラットが、テンカオを決める。
これが効いたグレーブリーはパンチから左ミドルの追い打ちにも、前に出る。ジャブからアッパーのバシャラットに対、グレーブリーも右を打ち返す。残り1分を切り、ダブルレッグでテイクダウンを奪ったバシャラットが、ギロチンで抱えられながら両足を抜き、グレーブリーを跨いでマウントを取ろうと試みる。グレーブリー腹ばいになりスクランブルに持ちこむ。30秒のスタンド戦は、バシャラットがスピニングバックキックを腹に入れ、しっかりとポイントメークした。
2R、サウスポーのバシャラットにグレーブリーが右ハイを狙い、シングルで飛び込み。足を抜いたバシャラットは、続くダブルレッグにはその勢いを利してスクランブルに持ち込む。ボディロックにも、ウィザーから投げを打ったバシャラットは倒れまいと踏み止まったグレーブリーの腹を蹴る。バシャラットは続くダブルレッグもワキを差し返して、トップを逆に奪う。グレーブリーは疲れが見え、動きが少ない。ハーフで抑えたバシャラットは細かいパンチで削り、エルボーを打ちつける。
グレーブリーが肩固めに反応するも、スクランブルはがぶられる。バシャラットはダース狙いからバックに回ろうとするが、グレーブリーが立ち上がる。ケージを背負ったグレーブリーは、エルボーを打って離れたバシャラットを追いかけて左右のパンチを振るう。かわしたバシャラットが右カーフ、スイッチして左前蹴りをボディに入れる。左ジャブにローを合わせたグレーブリーだが、バシャラットはパンチを纏め左ミドルを蹴り込む。さらに前蹴りを顔面に受けたグレーブリーは、動きが遅くなりダブルレッグは簡単に切られた。
最終回、ワンツーで前に出るグレーブリーだが、空振りして姿勢を乱す。ダブルレッグを切ったバシャラットが左ジャブをヒットし、右につなぐ。サークリングしながら、一気に距離を詰めるなど身を守りながら、攻撃を続けるバシャラットが右を打ち込む。さらにワンツーフックからジャブを入れ、ハイクロッチからシングルを潰してバックへ。胸をあわせたグレーブリーもダブルレッグを切って離れる。
バシャラットはヒザを入れ、前に出てくるグレーブリーがパンチ、左右のヒジを当てる。続いて右をヒットさせたバシャラットは、攻め急ぐことなくグレーブリーを隙をついて蹴り、パンチ、ヒザを繰り出す。グレーブリーも懸命に前に出るが、その分被弾する数が増え、残り50秒で狙ったダブルレッグも切られる。ボディから顔面にパンチを入れたバシャラットは前蹴りから後ろ回し蹴り、さらに右エルボーを決める。跳びヒザに右を返したグレーブリーだが、それが精いっぱいだった。
結果、バシャラットが淡々と攻撃を纏めて3-0の判定勝ちを収めた。キャリア13連勝としたバシャラットは「トニーはトップファイトだ。頭突きはミスかどうか分からないけど、試合の一部だよ。D-1レスラーだろうが関係ない。でも2度、頭突きがあったからレベルチェンジには注意が必要だった。D-1レスラーとレスリングがしたかったから戦ったんだけどね」と勝利を振り返った。