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【Bellator112】残り14秒で一本。カーラン執念の王座返り咲き

Curran vs traus【写真】まさに執念のRNCを極めたパット・カーランが4カ月振りにベラトール世界フェザー級チャンピオンに(C)KEITH MILLS

<Bellator世界フェザー級選手権試合/5分5R>
パット・カーラン(米国)
Def.5R4分46秒by RNC
ダニエル・ストラウス(米国)

髪の毛をカットしている王者ストラウスに、カーランがまずは右の前蹴りを見せる。右ジャブを伸ばすストラウス。カーランは右をダブルで放っていく。ハイを空振りしてバランスを崩したストラウスが組んでくるところでカーランがヒザを入れる。これは微妙なタイミング。そのまま組んだストラウスだが、カーランから体を入れ替え小外掛けでテイクダウンに成功する。

両ワキを差して抱えてくるストラウスにパンチを落したカーランは、後方からのシザースチョークに続く、ヒールを切り抜ける。シングルに出たストラウスの首を抱ええつつトップをキープしたカーランが、肩口にヒザをいれてバックに回る。立ち上り胸を合わせたストラウスに対し、カーランはヒザを突き上げる。ボディロックからヒザ、大内刈り、小外掛けを狙うカーラン。ストラウスはノーアーム・ギロチンでカーランを絞め上げる。背中をマットにつけ、これを逃れたカーランが起き上がるが、再びストラウスがギロチンをセットアップ。直後に初回が終了した。

2R、スイッチを時折り入れるカーランだが、ストラウスの左フックがヒットし腰からマットに崩れる。パウンドを落すストラウス。カーランはヒールを仕掛け、ストラウスの動きに合わせてスタンドに戻るがダメージは残っているか。この一発で、右目を大きく腫らしたカーランが、やや傷を気にする素振りを見せる。動きが落ちたカーランだが、再び左を受けるとパンチの連打からヒザで前に出る。ワンツーからストラウスが、左ミドルを決める。カーランが組みに行くも、ストラウスが左フックで迎え撃つ。距離を取り直した挑戦者、左を受けるシーンが目に見えて増えてきた。

残り40秒、カーランが右ミドルを蹴り込み、左から右につなげる。王者もパンチで応えるが、カーランは飛びヒザから右ハイと劣勢のままでラウンドを終わらせなかった。3R、ここまでテイクダウンをほとんど見せないストラウス、カーランは右ボディを入れる。左ストレートで前に出たストラウスに対し、カーランは首相撲からヒザ、右ハイを繰り出す。両手を広げて『来い』とアピールした王者はケージ中央に戻ると、右から左を伸ばす。

右をダブルで放ったカーランが、右ミドルも決める。王者が左フックから組みつくも、カーランがヒザ蹴りから体を入れ替えて逆にケージに押し込んでいく。ケージを背にしながら、小外掛けでテイクダウンを奪ったストラウスは、起き上がるカーランにギロチンを仕掛ける。頭を抜いたカーランが、王者をケージに押し込みスッと距離を取る。直後にテイクダウンからスクランブルの展開になり、ここでもストラウスがトップを制す。ギロチン&ヒップスローを防がれたカーラン、序盤は打撃で攻勢だったが、終盤にガードが続いたことで、このラウンドも失ったか。

4R、パンチの連打で前に出るストラウス。カーランの右を受けても、そのまま前進を続ける。ストラウスはカーランをケージに押し込むが、体を入れ替えられる。残り3分20秒、レフェリーが両者を分ける。ローの蹴り合いで、カーランの足が王者の股間に。すぐに試合は再開し、カーランが右フックで前に出る。ワンツーを入れたカーランに対し、ストラウスの飛びヒザと左ミドルはブロックされる。王者の左、挑戦者の右が交錯する。前に出る分、印象が良いのはストラウスか。

カーランの右ミドルをキャッチしたストラウスは、パンチを受けながらテイクダウンを狙うも倒し切れない。残り30秒、カーランの右ボディがヒットし、続いて右フックにつなげるも余り威力は感じられない。残り10秒で荒い左を連続でストラウスが見せ、試合は最終ラウンドへ。タッチグローブから、互いにパンチを打ち合いストラウスが組みつく。ボディロックから体を入れ替えたカーランだが、レフェリーがブレイクを命じる。王者は右ジャブから左ストレート、カーランはヒザ蹴りを2発突き上げる。

続いて右ストレートを決めたカーランが、ワンツーも打ち込む。ストラウスが左を返すが、単発だ。右ヒザで右ミドルと、やや逃げ切り狙いのような王者にカーランの攻勢が目立ってくる。左フックからテイクダウン狙いを潰されたストラウス、カーランも飛び込んでシングルからダブルに切り替え、尻餅をつかせる。ストラウスの起き上がり際にバックに回ったカーランが両足をフック。手をついてケージ際に移動しようと動きた王者にRNCを仕掛ける。ケージに寄りかかるように動いたストラウスとケージの間に入ったカーランは、やや乗りすぎか。

それでも右腕は喉元に入っており、カーランは最後の力を振り絞るように絞め上げる。耐えるストラウスだが、残り14秒でレフェリーの方を見やってキャンバスを叩く。ポイントでは劣勢が予想されたカーランが、執念の一本勝ちでベラトール世界フェザー級王者に返り咲いた。起き上がった両者は笑顔でハグし、健闘を称えあう。ベルトをその腰に巻きなおしたカーランは、「何て言って良いか分からない。ストラウスはタフで勇敢なファイターだった。スコアでは劣勢なのは分かっていたので、RNCに賭けた。ベルトを巻いた感想? 言葉で説明のしようがないよ」と笑顔で語った。

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