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【UFC276】ヴォルカノフスキーが、ホロウェイを完封。ライト級でチャンプチャンプ対決をアピール

<UFC世界フェザー級選手権試合/5分5R>
アレックス・ヴォルカノフスキー(豪州)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
マックス・ホロウェイ(米国)

まず距離を詰めていくホロウェイが、大きく踏み込んでローや前蹴りを見せる。ステップイン&蹴りというリズムで距離を詰めるホロウェイの左ボディストレートに、ヴォルカノフスキーが左フックで迎え撃つ。ミドルを蹴り合った両者、ヴォルカノフスキーが右ストレートを伸ばす。左から右のチャンピオン、ガードを上げて防いだホロウェイだが右を当てられる。蹴りのステップインに右を合わせ、右ローを入れたヴォルカノフスキーがワンツーも空振りに。ヴォルカノフスキーの右に、ホロウェイは右ヒザを狙う。

右ストレートが速い王者、ホロウェイは左ハイを蹴っていくが、直後に左ジャブを被弾し、前に出てきたヴォルカノフスキーの右で殴られる。その右から左を当てたヴォルカノフスキー、ホロウェイは一瞬動きが止まる。クリンチの攻防から離れると、ホロウェイが打ち下ろすように右を決め、さらに右をややショート気味に打ち込む。挑戦者がスピニングバックフィストを放ったところで初回が終了──チャンピオンのラウンドとなった。

2R、ホロウェイの前進を左で止めるヴォルカノフスキーは、ワンツーから左ジャブ、そして右フックを入れる。圧を掛けるホロウェイだが、ジャブを当てたヴォルカノフスキーが組んでボディロック、エルボーを打ちつける。そのままケージに押し込み、ワキを潜ってバックに回ったチャンピオンは、胸を合わされると同時にエルボーを当てて離れる。

ホロウェイは既に目の上を大きくカットしており、かなりの流血が確認できる。ジャブを有効に使い、右を打ち込むチャンピオンの攻勢が続く。ホロウェイは左右のハイを見せ、ヴォルカノフスキーは右ボディを決める。残り1分を切り、ホロウェイが右をヒットさせたが、右インローで姿勢を乱してしまう。ジャブにも右フックを入れワンツーにつなげたヴォルカノフスキー、がスピニングバックフィストをかわして2Rも終わった。

3R、左ジャブから右ストレートをヒットさせたヴォルカノフスキー。その右にホロウェイも右を合わせようとする。ジャブから鋭い踏み込みで右を振るったホロウェイだが、ヴォルカノフスキーがしっかりと見てかわす。左ハイはブロックしたヴォルカノフスキーが、ワンツーを3度連続で打ち、後ろの4発はホロウェイに届く。挑戦者も左をヒットしたが、ヴォルカノフスキーがワンツーからスリーを当て、ヒザ蹴りには組みつきボディロックへ。

ホロウェイは距離を潰され、ヴォルカノフスキーがスピニングバックエルボーを放って離れる。左をかわして右をヒットしたヴォルカノフスキーが、ワンツーからジャブを続ける。ホロウェイの左ミドルに、右を合わせたヴォルカノフスキーは、クリンチもワンツーを打って離れる。そのヴォルカノフスキーも額をカットしており、試合は4Rへ。

4R、縦に眉の辺りが割れ、流血が多いホロウェイとチャンピオンが健闘を誓ってタッチグローブ。組んでケージに押し込みつつ、パンチを連打したヴォルカノフスキーがすぐに組みつきなおす。フック、アッパーを打って離れるとホロウェイもヒザを入れる。それでも打撃の防御、攻撃の精度でホロウェイを上回るヴォルカノフスキーが、試合の流れを譲らない。

さすがに両者揃って手数が減ってきたが、より疲弊しているのは明らかにホロウェイだ。ジャブ、右ストレートでリードする王者に対し、ホロウェイが右に組んでいくが、すぐに離れる。ここからホロウェイは手数を増やし、スピニングバックキック、左ハイを繰り出す。それでもジャブ、右をしっかりと当てるヴォルカノフスキーに、ホロウェイは回転系の技が増えてきたか。

最終回、激しい流血に見舞われた挑戦者がジャブで前に出ると、王者ヴォルカノフスキーがローやワンツーで対応する。ここでホロウェイが組みを選択したが、逆にケージを押し込む。回って離れたホロウェイ、ローからハイと攻撃を見せるが、ヴォルカノフスキーが攻撃も良く見えている。反撃の糸口が見つからず、組みいったホロウェイだがヴォルカノフスキーが逆に押し込みエルボー打って離れる。

過去2度の試合とは違い、熱戦ではあるが完全にヴォルカノフスキーの流れのままで、ホロウェイに有効がないまま試合は残り1分を切る。ここからもクリーンヒットを許さなかったヴォルカノフスキーは、試合が終わると笑みを浮かべて拳を見せてケージの中を一回りした。

ホロウェイのパンチがここまで当たらない試合というのは、記憶にない。結果はジャッジ3者とも50-45でヴォルカノフスキーを支持、ここまで強さを見せつけるとフェザー級に敵なし状態だが──ライト級転向を尋ねられ、2階級で戦っていきたいとチャンプチャンプを目指すことを明言した。


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