この星の格闘技を追いかける

【UFN208】UFCと契約=平良達郎が振り返る──2022年2月4日。「夢のようです。でも……」

【写真】UFC PIの文字を背景に撮影するには、西日の直撃を受ける。2月とは思えないラスベガスの強い日差しに顔をしかめたような写真になってしまったが……平良にはもっと眩しい場所が待っている!!(C)TATSURO TAIRA

4日(金・現地時間)、UFCとの契約を果たした平良達郎。IRIDIUM Sports Agencyのジェイソン・ハウスCEOとのミーティングが入っていたこの日、平良の人生が変わった。

本人も思いもしなかった急転直下、激動の1日とUFCの凄さを目の当たりにしたUFC PIでの出来事を本人に振り返ってもらい、これからに向けての意気込みを訊いた。


平良達郎
「金曜日(※4日・現地時間)はもともとエクストリーム・クートゥーで朝9時から打撃のクラスがあるので、そこでジェイソンさんと待ち合わせをして、練習後にランチをしながら今後についてミーティングをする予定でした。

もともとコンテンダーシリーズに出たいと思っていて、イリディアムからも『本戦契約は厳しいけど、コンテンダーシリーズは絶対に出場できる』ということだったので、僕もそのつもりでいて。でも練習が終わって、ジェイソンさんが電話を取って結構バタバタしていたんです。そうしたらジェイソンが真っすぐに目を見て僕の方に歩いてきて。

いつもニコニコ笑って優しいジェイソンさんが、凄く真剣な眼つきだったので、『こんなんじゃダメだ』って怒られるのかなとか思ったのですが、英語で『コンテンダーシリーズじゃなくて、UFCに行くか』みたいなことを言ってくれて。

通訳をしてくれるためにシアトルから来てくださっていた女性がいて、その方や岡田さんが『凄い、やったぁ』っていう風に拍手をしてくれて、その場にいた皆が『おめでとう』みたいな雰囲気になりました。

そのままIn-N-Outバーガーに移動してお昼を食べたのですが、そこでもジェイソンさんがテキストで僕や松根さんの個人情報をUFCに連絡をしていて、靴やTシャツのサイズも聞かれました。そうしたらジェイソンさんから『今日、やれることはやってしまおう』ということで一旦宿に戻ってから、最初の頭のMRI撮影をして、次の病院に移って血液の採取、最後の病院で視力とか目のチェックをしました。

平良の奥がチート・ヴェラ、正面がジェイソン・ハウス氏。左前が岡田遼さんだ(C)TATSURO TAIRA

午後は病院にずっといた感じでした。

夜はジェイソンさん、ジェイソンさんの奥さん、岡田さんやマルロン・ヴェラとすっごく美味しいステーキを食べて。その日はジェイソンさんや通訳さんと別れました。

今日(5日。土・現地時間)もUFC PIに行って、過去1年でどんなサプリや薬を飲んだか全てを書き出して提出して……。それに凄く時間が掛かりました。オンラインでサプリメントの説明を受けて、禁止薬物一覧とかの説明を受けました。全然、分からなかったのですが(笑)。

それとワクチン接種の証明書、ワクチン・パスポートの手続きに時間が掛かりましたね。それからテーピングやTシャツ、サプリメントが入ったバッグをプレゼントされ……PIの設備とか、本当にUFCって凄いところなんだと実感できました。

来週も月曜日と火曜日に体力検査があります。ベガスで最後の1週間なので思い切り練習したかったのですが、PIとエクストリーム・クートゥアーを行き来することになりそうです。それでも、できるだけ色々なモノを吸収して日本に戻りたいと思います。

このタイミングでUFCとの契約は本当に思ってもいない展開で、自分でも信じられないぐらい嬉しい気持ちです。PIに行き、夢のようでした。同時にラスベガスで練習していて、色んな強い選手がいることを肌で知ったので、4月の試合に向けて……焦りもあります。もっと強くならないといけないです。

UFCは厳しい戦いになると思っています。それでも自分の力を信じて、UFCでも勝ち続けたいと思います。皆が喜んでくれて、たくさんのメッセージを貰いました。4月は絶対に負けられないです。松根さんは当然、UFCとの契約を纏めてくれたジェイソンさんの想いに応えたいです」

PR
PR

関連記事

Movie