【Bellator273】組み勝ったコールドウェルだが疲れて、バルゾラの組み&打撃に心が折れTKO負け
<バンタム級/5分3R>
エンリケ・バルゾラ(ペルー)
Def.3R3分01秒by TKO
ダリオン・コールドウェル(米国)
いきなり左ストレートを当てて組みついたコールドウェルがバックに回ろうとする。胸を合わせたバルゾラが逆にボディロックでテイクダウンを奪うと、背中につく。後方からヒザを太腿に入れたバルゾラは、前転したコールドウェルをすかしてケージに足をつけてバランスをキープ、トップを取る。Zハーフのコールドウェルが左腕を差し、シングルレッグへ。がぶろうとしたバルゾラだが、そのまま下にされる。バルゾラはここでバタフライガード、コールドウェルは腰を上げて首を刈りスクランブルを許さない。
そのままハーフで上を取ろうとしたコールドウェルが、バタフライフックをパスしてサイドで抑える。残り90秒、バルゾラが足を戻すと、コールドウェルはボディロックへ。背中を預けたバルゾラが立ち上がるが、コールドウェルが後方へバックスープレックスを繰り出す。すぐにヒザ立ちになったバルゾラはスイッチ狙いから胸を合わせてスタンドに戻りタイムとなった。
2R、コールドウェルは左ハイ2つからボディロック、そのまま体重をかけてテイクダウンを決める。攻めと受け、体力勝負の様相を呈してきたなかコールドウェルがスタンドでバックコントロールを続ける。シングルをがぶられたバルゾラは、ヒザからヒジを受ける。ここで離れたコールドウェルは前に出てきたバルゾラに、左アッパーを当てて組みつく。背中に回られたバルゾラは即、胸を合わせて離れるとパンチから蹴りを交えて前に出る。
ヒザ蹴り、ワンツーで迎え撃つコールドウェルは打撃戦のなかでシングルへ。バルゾラのスイッチ、そしてコブラを許さずケージに押し込んでいく。シングルを続けるコールドウェルの側頭部にエルボーを連打するバルゾラは、嫌がってスタンドに戻ったコールドウェルとの距離を詰め右フック、続くアッパーは空振りになり──ワンツーにシングルを合わされる。
足を抜かれたコールドウェルは疲れが見えるか、テイクダウン狙いにギロチンを仕掛け下になってしまう。足を払って後方回転させたバルゾラがバックへ。コールドウェルは払い腰で投げるが、抑えることはできずスタンドに戻りバルゾラがフックからヒザ、右ミドルを放って時間に。ポイントではコールドウェルがリードしているが、最終回に逆転の目を残したバルゾラだった。
3R、すぐにテイクダウンを狙ったコールドウェル。切ったバルゾラが粗いフックで前に出る。コールドウェルが左アッパー、スピニングバックフィストを入れるが、姿勢を乱してシングルへ。スプロールしながら背中にエルボーを落とすバルゾラが、バックに回る。ここからバルゾラは左のパンチを連打し、ボディロックでバックにつく。
手首を自由にしたバルゾラが、サイドバックからパンチ、エルボー、鉄槌を続ける。動けないコールドウェルは防御に徹し、ただ頭部と顔をガードするようになる。それでも余力をのしている感のあるコールドウェルだったが、バルゾラのエルボーの連打でレフェリーが試合を止めた。
不満そうな顔を浮かべたコールドウェルだが、動かないでストップされるのは致し方ない。レスリングで攻めたコールドウェルと、受けて反撃に出たバルゾラ。出し切らず敗れた前者に対し、後者は出し切る覚悟で殴り続けた。気持ちの違いが勝敗を分けたといえる。