【EXFIGHT03】芳賀ビラル、高木オーディン、エフェヴィガヤニック雄志、三上ヘンリー。真っ新の刻
【写真】 鋭い踏み込みと、待ち構えて打てるカウンター。その両方を日本拳法出身の芳賀は併せ持つ(C)MMAPLANET
19日(日・現地時間)に東京都渋谷区のEXFIGHTで開催されるEXFIGHT03の対戦カードが発表されている。
16歳以上、プロ戦績3戦以内(4戦以上の出場は主催者側との協議によって決定)の格闘家に出場資格があるEXFIGHT。それでいてアマチュアの域を越えたアマチュアMMA大会として既にJ-MMA界で確かな存在感を醸し出しつつある。
その第3弾は、上位カードではプロとして戦う力が十分にある選手たちの名前が確認される──5分2R制が7試合、3分2R制のプレリミナリークラスが2試合、計9試合が組まれている。
メインでは10月の第2回大会で田村正斗をKOしMVPとなった芳賀ピラル海が、同じく前回大会で吉村天弥を相手に根性の判定勝ちを収めた高木オーディン祥多と対戦するウェルター級マッチが組まれた。
柔道出身、格闘DREMAERSシーズン1出場もLDHmartialartsとの契約はならず、EXFIGHT所属として今後の契約やプロ選手としての活動を目指すオーディンに対し、芳賀はアマチュア・パンクラス優勝で、プロとして戦う資格を持っている選手だ。
愛知県豊橋にある日本拳法の強豪校=桜丘高等学校から中央大に進学した芳賀は、そのOB会である白門拳法会所属時代の2019年に日本拳法競技連盟の全日本大会で準優勝を果たしている。
日本拳法といえば柔道家であり、糸東流の開祖・摩文仁賢和(まぶにけんわ)に師事したこともある澤山宗海(むねおみ)により、昭和7年に創られた──元祖・日本生まれの総合格闘技だ。
防具をつけ、直接打撃、特に直突きの威力は日本拳法出身の格闘家に共通している。加えて横打(フック)や外打ち(裏拳)、斜打(オーバーハンド)、揚打(アッパー)とパンチは多岐にわたり、鋭い踏み込みや防具があるうえに待ち構えて強振できるという強みを持つ。
その拳の威力を如何なくEXFIGHT02で発揮した芳賀に対し、オーディンは柔道出身、打撃が課題なのはDREAMERS時代から明白だ。とはいえ、前戦ではストライカーの吉村を相手に何か振り切ったように勢いのあるパンチを終盤に決め、スタンドでも戦えることを示した。
その一方で、得意なはずの寝技で異様に動きが固くなってしまったオーディン。芳賀を相手に勝利を掴むには、やはり組み伏せてコントロールをすることが一番だ。そのコントールが勝ちに行ける動きに連動することこそ、オーディンのMMAファイターとして極めないといけない道といえよう。
さらに前回大会のメインに出場し、EXFIGHT所属のワールドクラスレスラー=藤波勇飛を相手に、負傷判定ながら勝利を収めているエフェヴィガヤニック雄志が、有賀大吾とセミで対戦する。
アマ修斗EXトーナメントのウェルター級で優勝、2019年北斗旗体力別全日本-260級でベスト4のエフェヴィガヤニックの打撃の圧力は、既に藤波戦で証明済みだ。2019年IMMAF世界選手権日本代表だった有賀に対し、エフェヴィガヤニックがいずれ世界に通じると期待できるような迫力あるファイトをやってのけるか──見ものだ。
またボス・ジム所属として2度目のEXFIGHTに臨む三上ヘンリー大智にも注目したい。剣道の全日本強化選手だった三上は、キックを学び始めるとシュートボクシング、RISE、K-1のアマ大会で優勝、SBでプロデビュー後も無敗の快進撃を続けていた。
EXFIGHT01では顔面へのヒザ蹴り禁止の変則ルール出場も、古谷宗太郎を2分で右ストレートを決めてKO勝ちしている。冒頭にあるようにプロとして戦う力のみならず、魅力を持つ選手たちの──MMAファイターとして真っ新な刻、そのファイトをEXFIGHTで愉しみたい。
■視聴方法(予定)
12月19日(日)
午後6時00分~ABEMA格闘ch