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【UFN197】バエサがカーフキッカーに……。そのカーフにフックを被弾し、ケイオス・ウィリアムスに敗れる

<ウェルター級/5分3R>
ケイオス・ウィリアムス(米国)
Def.3R3分1分02秒by KO
ミゲール・バエサ(米国)

ケージの前を左右に回るバエサに対し、ウィリアムスがローを空振りする。続いて左フックを飛び込むも、バエサが右に回ってかわす。まっすぐダブルレッグを狙ったバエサが、切られてケージ前に戻って右回りを続ける。右ハーフを入れたウィリアムスは右フックもバエサが、右オーバーハンドから左フックをヒットさせる。

効いたウィリアムスは逆にバエサの右オーバーハンドに右を合わせる。腰が落ちかけたバエサだが、ウィリアムスも追撃をかけず距離を取ったファイトを続ける。ローでバランスを崩し下になったバエサがトーホールドから、ヒールを狙う。さらにヒザ十字に入ったバエサは、再びトーオールドにスイッチし50/50から内ヒールへ。殴るウィリアムス、ヒザを曲げられヒールに固執したバエサはさらにパウンドを受けて時間となった。

2R、初回よりやや距離が詰まった感のある両者。バエサもケージより中央を取って戦う。ローの蹴り合い、慎重な試合の組み立てのなかでウィリアムスがワンツーで前に出る。バエサもジャブを返し、ローから右前蹴りを顔面に届かせる。鋭いカーフを走らせたバエサは、ローが急所に入ったと中断を要求する。

再開後、カーフを2発受けたウィリアムスが姿勢を乱す。そのカーフに左フックを合わせようとするウィリアムス。互いが慎重過ぎるなかバエサが前蹴りを決める。さらにカーフを続けるバエサと、ロングフックのウィリアムスの戦いは、残り1分に。ウィリアムスは左右のローを蹴り、カーフに右フックを合わせる。カーフの距離で殴られるバエサ、クリンチでヒザを急所に受け、不満を露わにして座り込む。「わざとでないのは分かっている。でも2度目だ。徹底して注意するように」とレフェリーの伝えられたウィリアムスだが、減点はない。リスタート後、10秒の打撃の交換でウィリアムスが右を当てた。

最終回、集中力が切れているようにも感じるバエサ。そして前回の初黒星の影響か、カウンターを被弾するのが怖いのか、以前のような思い切ったパンチが見られない。ウィリアムスは自由にその空間に踏み込めるが、彼また被弾を警戒してかカーフを蹴られる距離にいる。

と、そのカーフにワンツーからスリーの右フックを受けたバエサが腰から崩れ落ちる。右フックに右を合わされた形になったバエサは、事態を把握できていないのかストップに納得がいっていないような表情を浮かべるなど、記憶が飛んでいることが明白だった。

それにしてもアレだけ自身を持ち、相手の攻撃を見てカウンターの決めていたバエサが、一つの敗北でカーフ頼りの試合をするまで崩れるのか──そんな怖さが見られた試合だった。


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