この星の格闘技を追いかける

【DWCS S05 Ep09】シャオ・ロンもキニョネスに完敗。中国勢3連敗は、対岸の岸では決してない

<バンタム級/5分3R>
クリスチャン・キニョネス(メキシコ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
シャオ・ロン(中国)

左ローを蹴ったキニョネスが左右に動く。シャオはローを蹴るが、左インサイドローで前足を削られる。キニョネスは左ジャブ、ワンツーで前に出たシャオが右ローを蹴り込む。右クロスを入れたキニョネスはバタバタした打撃戦のなかでワンツーから右フックを打っていく。シャオはカウンターの右を伸ばすが、上半身と下半身の動きの連動が良くないか。

右ハイをキャッチしたキニョネスは、そのままテイクダウンを決めてサイドで抑える、シャオは立ち上がって胸を合わせて離れると、左ハイへ。ジャブを被弾した直後にシャオがワンツーを当てる。キニョネスはスピニングバックキックで姿勢を乱すが、すぐに立ち上がりワンツーをヒットさせる。組んできたシャオに首相撲&ヒザを入れたキニョネスが右を当てて離れる。シャオは右ロー、続いて右を伸ばす。キニョネスは右を当て返し、シャオがバランスを崩す。首相撲後に左を入れたシャオは前に出るファイトを心掛けるも、精度でキニョネスが上回った。

2R、まず左ハイをガードの上から蹴ったキニョネス、シャオは右&左からローを蹴る。ジャブを伸ばし、右ボディを入れたシャオは踏み込んでワンツーを打つ場面が増える。回るキニョネスは初回ほど攻撃を当てることができず、間がシャオになってきたか。左右ローを入れた シャオは右フックからテイクダウンを狙う。

切ったキニョネスに対し、今度はスイッチを織り交ぜるシャオだが右ストレートを打たれる。再びバタバタした展開になると、シャオの右オーバーハンドがヒットする、守勢のキニョネスを追いかけるシャオは、間合を取り直し右を伸ばす──が空振りに。飛び蹴りも距離が合わなかったシャオが、左右のローは届かせる。キニョネスが右アッパー、来いと手を広げたシャオは右を受けて、コンビネーションを纏められる。それでも右を返したシャオ、キニョネスもジャブを入れ、右アッパーでマウスピースを吐き出させ右ストレートでダウンを奪う。シングルレッグで立ち上がったシャオが離れると、レフェリーがマウスピースを装着させて時間に。この回も終盤の攻撃でキニョネスがラウンドを取った。

最終回、「ビッグショット、フィニッシュが必要だ」とセコンドに送られたシャオに対し、キニョネスがまずジャブを当てる。ローから右を入れたキニョネス、シャオも踏み込んで左フックを当て返す。キニョネスは右ロングアッパーをヒットさせ、動きが止まったシャオにジャブを打ち込む。左ハイをガードの上から蹴られたシャオは、流血で顔を染めながら前進を続ける。

しかし、ロー以外の攻撃が当たらないシャオは厳しい展開の中で右を被弾。キニョネスは左ジャブを入れ、左ロー。シャオがワンツーの右を届かせるも、ダメージを与えることができない。前進する力のパンチのシャオ、内包したパワーを拳に乗せるショットを時折り決めるキニョネスの拳の方が、威力があるのも明白だ。残り1分を切り、左ミドルを当てたシャオは、スピニングバックキックをボディに受けてシングルレッグへ。

ここでテイクダウン狙いは苦しさの表れだろう。それでも最後まで拳を振るって前に出たシャオだが、キニョネスは足を使って時間を迎えた。結果、シャオはフルマークで敗れ中国勢のコンテンダーシリーズ・チャレンジは3連敗となった。

「とにかく嬉しい。今日のデキは40パーセント、僕はもっとできる。ジャブ、自分の動きがしっくりきて落ち着いて戦うことができた」とキニョネスが勝利を振り返った。スペイン語、そしてポルトガル語の通訳が大活躍のコンテンダーシリーズ。この日、中国語の通訳の登場はなかったが、彼らの3連敗はとてもじゃないが他人事とは思えない。


PR
PR

関連記事

Movie