【VTJ2021】キャリア26年目突入の宇野薫。7度目のVJT出場でGladiator王者の原口央と対戦
【写真】日本最弱と形容された1996年のVJTから3週間後のアマ修斗で準優勝、3カ月後にプロデビューした宇野(C)MMAPLANET
10日(日)、11月6日(土)に東京都江東区のUSENスタジオコーストで開催されるVTJ2021で、宇野薫✖原口央戦が組まれることがSustainから発表されている。
2016年9月以来、5年2カ月振りに行われるVTJは『世界を目指す者』と『世界を知る者』の競演となる模様だが、後者から世界を知り抜く宇野の出場が決まった。
1996年10月デビューの宇野、ついにプロMMAファイター人生も四半世紀を過ぎ、26年目に突入した。この長いMMAファイター人生のなかで、宇野は2度に渡りUFCを主戦場としている。
2001年2月から2003年9月の第一次参戦期にはUFC世界王座挑戦が2度、6年後の2009年6月から2010年3月にかけて2度目のUFC参戦し、オクタゴンで通算3勝5敗2分という戦績を残している。
VTJは1998年に初出場を果たし、その後は1999年、2013年✖2、2014年✖2──今回で7度目の参戦となる。今年の5月で46歳となった宇野と戦う原口は9月26日にGladiatorフェザー級のベルトを巻いたばかりの26歳。
2019年5月にZSTでデビューし、BRAVE FIGHT、DEEP、そしてGLADIAOTRで戦績を積み現在5勝2敗だ。
原口のデビュー後、宇野のMMA戦績は1勝2敗で今や経験値がアドバンテージとも言い切れない状態といえる。反応、瞬発力でいえば原口が宇野をリードしているといっても過言でなく、特に正面、バックコントロール状態でのダーティーボクシングには気をつけたい。
対して、宇野の強みは一瞬の切り返しか。この辺りはもう判断でも閃きでもない。体が覚えている危機察知能力だ。その宇野は、この日の修斗&VJTダブルヘッダーに向け修斗フェザー級でのランキングアップを視野に入れ、公式戦出場を要望したという話も伝わってくる。
いつまでも貪欲、それこそ宇野が戦い続ける原動力となっているが、原口としては既に現役を退いた師・宮田和幸が10年11カ月前に破っている総合格闘技界のパイオアニアに対しても、老兵はそろそろ席を譲れという意気込みでいることは間違いない。
ケージの中は過去の栄光も、日々の意気込みも……そして貪欲な姿勢も関係ない。問われるのは当日の強さのみ。当然ながら宇野にとってはラストファイトとなる可能性がある、原口戦だ。