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【Shooto2021#04】世界フライ級王者・福田龍彌に挑戦、平良達郎「いつ、どこでもフィニッシュできる」

【写真】一気に駆け上がってきた新星が、このまま突っ走れるのか (C)MMAPLANET

4日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホール大阪で開催されるShooto2021#04。2部制大会のオオトリの一番で、平良達郎が修斗世界フライ級チャンピオン福田龍彌に挑戦する。

21歳の沖縄のスーパーノヴァが、キャリア9戦目でプロ修斗世界王座に挑む。

2019年11月に沖縄でWARDOGストロー級王者の大翔を破り、チームラカイのジャレット・ライアン・アルマザン、清水清隆&前田吉朗というDEEPやパンクラスの元チャンピオンを撃破してきた平良──可能性も夢も無限大のチャレンジャーに試合前の気持ちを訊いた。


──髪の毛の色が、オレンジですね。

「今回はタイトル挑戦ですし、落ち着いた感じで行こうかと思っていたのですが、試合が延びたり、調子が落ちていて気分転換で染めたっス」

──調子が落ちていた?

「調子というか、気持ちですね。なんか体重の落ちが悪いなぁとか考えているときに染めちゃおうかと」

──沖縄は緊急事態宣言が続いていますが、調整に問題はなかったですか。

「練習は大丈夫です。大学がリモートになり、道場に練習に行くのか、家にいるのか。この2つだけしかなかったので、逆に集中できた気もします。

プロ練習ではパラエストラ沖縄の選手だけでなく、クロスラインとか他のジムからも来てくれて、色々な選手と練習ができました。本当に内容の濃い練習でした」

──ここ2試合、特に前田吉朗選手との試合のインパクトが大きく、平良選手への注目度が上がり、また期待も高まっています。

「それは感じています。ああいう試合をしちゃったので皆、俺が勝つと思っているなというのはあります。でも福田選手も強いので、苦しい試合展開になっても25分間動き続けることができる体を創ってきました」

──5分✖5Rは違うモノだと捉えていますか。

「はい。練習ではないですし、実戦の緊張感のなかではスタミナの消耗も違うと思います。でも、試合の終盤のことを考えてスタミナ温存とかはしたくないので、やっぱりフィニッシュできる選手になりたくて練習しているし、チャンスとあれば決めに行きたいです」

──攻め時、抑え時、見極めが本当に難しいですね。

「もうやれることはやったので、当日にどう感じるか──ですね」

──師匠の松根良太さんは、そこは慎重派かと思われるのですが。

「松根さんはパンチが当たって、相手が効いても『行くなっ!!』って言います(笑)」

──アハハハハ。

「今日も言われました。師匠として、セコンドとして自分が行き過ぎるのを抑えるために言ってくれています」

──そう言われても、行ってしまうような……。

「そんなことはないです。僕も福田選手のカウンターは警戒しているので。慎重にはいきます。ただチャンスが来たら、一気に畳みかけようとは思っています」

──どのあたりを警戒しないといけないと考えていますか。

「前田選手との試合が1年前で、その時には2発目でカーフを効かせたり、蹴りが強いですよね。ジムの先輩の仲宗根武蔵さんが福田選手と戦っていて、ローが『痛かったぁ』と言っていますし、蹴りは警戒しないとダメですね。でも、拳もあるんですよね(笑)。

最初は何をしてくるのかを考えると、攻撃を散らしてくるだろうから、そこをもらわないことが大切になってくると思います。まぁ、色んなことを考えて準備はしてきました」

──タイトル挑戦に向けて、5月にパラエストラ千葉ネットで練習をしていました。もう、扇久保選手との間に溝はなくなっていましたか。

「はいっ!! 練習してもらえました。『扇久保さんに挑戦したい』なんて言って、練習してもらえなくなっていたのですが……。もう、そういうことなく接してもらえました」

──それは良かったです。扇久保選手、どうでしたか。

「強かったですっ!! やられちゃいました、全然。扇久保さんのほうが強いです。自分は扇久保さんのようにレスリングが強い選手と肌を合わす機会が少なかったので、良い経験になりました」

──クソっという反骨心を抱きましたか。

「いえ、扇久保さんが色々と教えてくれて。扇久保さんは変人キャラですけど、優しく接してくれました。素直に扇久保さんとまた練習させてほしいと思うようになりましたし、松根さんの思惑通りに物事は進んじゃいましたね(笑)」

──鶴屋怜選手との手合わせも興味深いです。

「鶴屋怜は……強かったです。レスリングで全然敵わなかったです。でも、扇久保さんと違って抑えられたり、コントロールされるということはなくて。それでもレスリングが本当にすごかったです」

──年下ですね。

「そうなんですよねぇ(苦笑)。でもレスリングという部分で、自分はそれだけ伸びしろがあると思っています。レスリング1年生なので。これから鍛えると、それだけ身につくと思います」

──ところで今回のタイトル戦ですが、福田選手のストレスの捌け口が平良選手に向かっているような気がします。

「えっ、どういうことでしょうか」

──なかなか試合が組まれない。東京で試合ができない。チャンピオンになっても試合がなく、その間に平良選手は試合が東京で組まれていた。そんな想いをこの試合で全てぶつけてくるのではないかと。

「そうっスね。う~ん、不満があるのでしょうね(苦笑)。でも、負のパワーだろうが気持ちが強い選手であることは絶対なので、気持ちで負けないようにしないといけないです」

──声を出しての応援はないとはいえ、関西での試合はアウェイかと。

「マックス・ホロウェイとジョゼ・アルドの試合をイメージしているんです。2度目の対戦のとき、ブラジルで戦うジョゼ・アルドは違う。めちゃくちゃ強いという評判だったけど、ホロウェイがKO勝ちした……あのマインドですね、今は」

──以前から修斗の世界王者になると、UFCへ進みたいと発言していました。今も考えは変わらないですか。

「UFCに行きたいっスね。UFCでチャンピオンになる、それを目指すって決めたので、修斗のチャンピオンになってUFCと契約したいです。でも、そうやって聞かされるまで今後のことは忘れていました。ずっと修斗のタイトル戦のことを考えて生活してきていたので。

福田選手とはめちゃくちゃ緊張感のある試合になると思います。ああいう打撃の強い選手と戦うことで自分も強くなれる。あと千葉にいるときに思ったんですけど、レスリング・モンスターとも試合をしたいですね。

UFCへ行くと、レスリングがバックボーンの選手だらけだし。レスリングが何倍も強くならないと、UFCでは勝たないとシンプルに思っています」

──UFCへ進むには『UFCに行っても活躍できそうだ』と周囲が想い、UFC関係者に『来たらUFCフライ級が面白くなる』と期待させるような試合が必要になりますね。

「皆の期待を超える試合をします。勝負して、いつ、どこのタイミングでもフィニッシュができる──そういうオフェンス力を見せたいです」

■視聴方法(予定)
7月4日(日)
第1部:午後1時~ ABEMA格闘チャンネル
第2部:午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル


             
■第2部対戦カード

<修斗世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者]福田龍彌(日本)
[挑戦者]平良達朗(日本)

<ストロー級/5分3R>
田上こゆる(日本)
安芸柊斗(日本)

<ストロー級/5分3R>
マッチョ・ザ・バタフライ(日本)
旭那拳(日本)

<フェザー級/5分2R>
ムテカツ(日本)
神武羅☆ヒカル(日本)

<バンタム級/5分3R>
エダ塾長こうすけ(日本)
左海清之(日本)

■第1部対戦カード

<72キロ契約/5分3R>
キャプテン☆アフリカ(日本)
マックス・ザ・ボディ(カメルーン)

<フェザー級/5分3R>
山本ケントデリカット(日本)
高橋孝徳(日本)

<バンタム級/5分2R>
ダイキライトイヤー(日本)
高岡宏気(日本)

<バンタム級/5分2R>
青柳洸志(日本)
キシシ(日本)

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