【PFL2021#06】ランス・パーマー、レスリングで後れを取り──ハイブラエフに敗れシーズン終幕
<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ(ロシア)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ランス・パーマー(米国)
得点0のツータイム・ワールドチャンピオン=パーマーに対し、まずハイブラエフが右後ろ回し蹴りを繰り出す。静かな立ち上がりの中で右ローを入れたハイブラエフが、右前蹴りを突き刺す。パーマーは左ハイから右ロー、右を伸ばし組んでいったハイブラエフだが、バランスくを崩すとすぐに離れる。直後に右ハイを見せるなど、パーマーに入らせないハイブラエフが再び右前蹴りを入れる。
続くステップインに左を合わせたパーマーは、姿勢を乱して立ち上がったハイブラエフをケージに押し込む。自ら離れたパーマーが左フック、右で迎え撃つハイブラエフとスリリングがやり取りが繰り広げられる。跳び右ハイを放ったハイブラエフ、続いて左フックを当てる。ローから後ろ回し蹴りをハイブラエフが見せたところで初回が終わった。
2R、この回で勝利しないとプレーオフ進出がなくなるパーマーだが、右ローから組まれてテイクダウンを許してしまう。足を束ねて左フックを打つハイブラエフはスクランブルでバックに回る。スイッチを潰し、バックを維持するハイブラエフがリフトアップからスラム。さらに足を払ってレスリングでパーマーを削っていく。再度、スイッチを潰されたパーマーは、一旦背中をマットにつけると即スクランブルへ。
ハイブラエフのバックコントロールが続き、いよいよ追い込まれたパーマー──プレーオフ進出へ残された時間は2分を切る。キムラを狙うパーマーをハイブラエフがリリースする。パーマーは左ストレートを当て、左ミドルへ。ハイブラエフは距離をコントロールしつつ、右ロー、右フックを打っていく。さらにパーマーの左ストレートにヒザを合わせていったハイブラエフは、左フックにも後ろ回し蹴りを見せ時間に。パーマーの3連覇は潰えた。
最終回、従来のMMAにはない消化ラウンド=5分間をパーマーはどのような気持ちで戦い切ることができるのか。ハイブラエフはステップインに左を合わせ、パーマーも目の前の勝利を取りにジャブから左を見せる。さらに左リードフックからジャブもハイブラエフのカウンターの右、続く左を被弾する。勢いのある右ミドルを蹴ったハイブラエフがワンツーからスリーとフックを連打。カウンターの左、ステップジャブと攻勢のハイブラエフが、続いてワンツーを当てる。
ガードの上からのハイキック、続くシングルとディフェンスしたパーマーだが、自ら攻めるには至らない。ハイブラエフはスピニングバックキックを腹に決め、スピニングバックフィストも繰り出す。残り20秒で意地の左ストレートを打ち込んだパーマーだが、ハイブラエフが飛び込んで左を当て──最後は足を使いタイムアップに。パーマーはハイブラエフの肩を抱き、敗北を受け入れているような表情を浮かべた。
判定勝ちのハイブラエフはブレンダン・ラウネーン、クリス・ウェード、バッバ・ジェンキンスともにプレイオフ進出を決めた。