この星の格闘技を追いかける

【PFL2021#05】何とロリマクがチバウにスプリット判定負け──も大勢変わらず、プレーオフ進出

<ウェルター級/5分3R>
グレイソン・チバウ(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ローリー・マクドナルド(カナダ)

素早い左ジャブを繰り出すロリマクに対し、チバウもサウスポーの構えからワンツーを見せる。ロリマクは前蹴りで突き放し、左右に足を使ってダブルレッグのフェイク。右を当てて離れるロリマクに対し、チバウの左オーバーハンドは空振りになり、腹に前蹴りを受ける。ワンツー、右ハイと軽快に動くロリマクが左フックを被弾。一瞬のスイッチで間合を取り直すと続く局面で、チバウが大きく声を挙げアイポークがあったとアピールし試合が中断する。

顔をしかめな、左目を気にしながらが再開を要求するチバウ。再開後、チバウが左フックを入れロリマクのシングルレッグを切ると、ショートフックの乱打戦に持ち込む。クリンチで流れを遮断したロリマクは、離れてニータップからバックに回る。スタンドながら一気に両足をフックしたロリマクがパンチからRNCへ。アゴを押して耐えたチバウ、ロリマクは後方からハイキックを狙いラウンドを終えた。

2R、ロリマクが1R終盤のデジャブのようにニータップからバックへ回る。引き込んだチバウは、ギロチンも頭を抜いて立ち上がる。腕を差して胸らを合わせるチバウは、前方に崩されそうになるタイミングで胸を合わせて離れることに成功した。

右ボディを打たれたチバウは続くニータップを切るが、右ハイをキャッチしにいき顔面に蹴りを受ける。ロリマクはここもテイクダウンを狙い切られると、チバウの右フックを受ける。左ジャブから右ハイ、そしてニータップもチバウはもう掛からない。ダブルレッグも切ったチバウが、ワンツーを当て打撃で攻勢も──この回でフィニッシュができずマゴメド・マゴメドカリモフの4位が確定した。

最終回、従来のMMAイベントではありえない消化ラウンドとなる5分。シングルレッグからヒザを見せたロリマクに対し、チバウは豪快な右から左のオーバーハンドを振るう。一見、勢いはあるが振りの大きなパンチにはロリマクも対処し、近い距離での乱打の方が嫌なようだ。テイクダウンは食わないが、その分踏み込みも甘くなったチバウがまたもアイポークがあったと、ブレイクを要求する。

指を水平にはしていないが、掌を広げているロリマクだけに、どうしてもアイポークが増えるか。リスタート後、チバウはダブルレッグを切るが、左右に回るロリマクを追う足はそれほどない。ミドルを蹴られながら前に出たチバウ、回って距離を取ったロリマクは足を使い続けジャブ、ミドルをブロックしてタイムアップに。

結果はスプリットに割れ、グレイゾン・チバウが番狂わせの判定勝ち。プレーオフ進出ならなかったチバウだが、歓喜の判定勝ちでPFL2021年シーズンを去ることになった。これでプレーオフ準決勝はロリマク✖ブラダボーイ、セフェリーノ✖マゴメドカリモフに決まった。


PR
PR

関連記事

Movie