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世界のMMAファンは6億8500万。コロナ禍のデジタルエンゲージ、TV視聴者でUFCとONEが世界上位に

【写真】日本のMMAもハウスゲート、選手の手売りから新しフォーマットが築かれ始めた (C)MMAPLANET

市場測定会社のニールセンが、コロナ禍のスポーツビジネスに関して、市場調査を行いファンベース、ソーシャルネットワーク、TV視聴者数など様々な角度から調査を行った結果を公表している。

そのなかでパンデミック下においてMMAが確実に存在感を示していることが分かる。

まずスポーツ別にファンの数を示したグラフでは1位がサッカーで10億4200万人、2位はバスケットボールで8億6500万、3位はバレーボールで7億3900万とトップ3を形成している。

続いてテニス、モータースポーツ、自転車、エクストリーム・スポーツに続き、MMAは6億8500万人で8位にランクされ野球の5億1900万、ゴルフの4億5400万、ラグビーの3億9900万を大きく上回っている。

またこれらのスポーツにおける情報発信と受信はSNSやウェブサイト、ビデオ配信とったデジタルメディアが、TVやラジオ、印刷物である新聞や雑誌と比較して明白な伸びを見せている。

そのなかでデジタルメディアの2021年最初の4月のエンゲージメントは1位がUEFAチャンピオンズリーグ、2位がラ・リーガとサッカーが強く、続いてNBA、4位はここでもサッカーのプレリミア・リーグが入り、5位にUFC、6位のNFLに続き、ONEが7位に入っている。

UFCは6500万ユーザー、ONEは2900万ユーザーながら前年比で113パーセントとトップ・スポーツプロパティのなかで断トツの伸長率を見せている。また今年は活動スタートが4月となったBellatorは600万ユーザーで、大きく水を空けられた形だ。ちなみに球春スタート前のMLBが1700万ユーザーであることを考えると、ベラトールの数字もそれほど悪くないように思われる。

2020年のFacebook、YouTubeとInstagramのビデオビューワー数は143億でNBAが断トツでトップ。2位がNFLの61億5500万、続いてUFCが61億5000万回、ONEが61億3200回で3位と4位になっている。加えてBellatorは3億8600万回を数える。

また欧州、米国、南米、アジア、豪州など世界の18カ国のTV視聴者数ではプレミアリーグの累計7億、チャンピンズリーグの6億1000万に続き、ONEが4億300万、続いてF1が3億8000万、UFCはNHLに続き3億4600万の視聴者数を数えている。

これらのリサーチは世界のメジャー市場18地域で集計されており、地域的に特化した人気の高いスポーツが含まれないことを考えても、パンデミック下でのMMAの世界中の伝播は明白に数字として表れている。

僅か2カ月活動停止で33度のライブイベントを開催したUFCと、1大会でライブ1回に加え1~2度のダークシリーズを収録し、19番組を成立させたONEのフォーマットが、15 イベントに留まったBellatorを数字上大きくリードすることとなった2020年。

もちろんTV中継やビデオ配信は有料、無料、価格の多少もあるために団体の収益とは一致しないことは往々にあるだろうが、この数字の良さはUFCが株式公開しファンドなどだけでなく、市場から資本を集めることができた要因になっていることは間違いない。

UFCやONEに続きBellatorや2020年は活動停止したPFLなどの2021年の巻き返しが、MMAの裾野をさらに広げ、頂点を引き上げることになる。


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