【UFC170】マクドナルド×マイアは、サークリング×組み?!
【写真】 序盤の距離、マクドナルドの打撃の入り方とマイアの組み具合が試合の行方を左右する(C)GONGKAKUTOGI & PVT
22 日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターで開催されるUFC170「Rousey vs McMann」。セミのダニエル・コーミエーの対戦相手がパトリック・カミンズとなったため、勝負論重視のカードとして俄然注目度が上がったのが、ウェルター級戦のローリー・マクドナルド×デミアン・マイア戦だ。
ランク4位のマクドナルドは昨年11月にロビー・ローラーに判定負け、同6位のマイアは10月ジェイク・シールズに敗れ、ともに再起を賭けた対戦な一戦となる。GSP2世の異名を持つマクドナルドは、絶妙の距離でスタンド戦を戦い、テイクダウンとパウンドの強さを併せ持つ。アグレッシブなスタイルの印象が強かったが故に、昨年7月には難敵ジェイク・エレンバーガーをジャブで完封したにも関わらず、試合内容が酷評されてしまった。
ローラー戦でも初回を失っても、最初の5分で距離感を掴み2Rはボディで攻勢に出た。にも関わらず、3Rにはテイクダウンからのグラウンド戦で、早々にブレイクを命じられると、開き直ったかのように前に出るローラーを捌き切ることができず、逆転判定負けにつながるパンチを被弾することになる。アグレッシブな展開、我慢合戦、ともに自らのペースが狂うとモロい部分があることを露呈してしまったマクドナルドだけに、マイアを相手に組技は控えたいところだ。
スタンドのバック、寝技でトップを取った時のパンチやエルボーの強さは誰もが認めるローラーだが、打撃を効かさない限りマイアを相手にバックに回ったり、トップから攻めるのは至難の技だ。勢いのある打撃はマイアが組みつくチャンスを与える。蹴り技も、当てて残像を残さないと組む機会を広げることになる。マイア相手に片足になる状況は余り作りたくない。となれば、距離を伺いながらジャブをコツコツと当て、マイアが左を振り回しながら前に出てくるとバックステップで距離をキープ。この繰り返しで、マイアがスタンドで打撃を振るう時間を長くして、ストレスを与えることでミスを誘いたい。
逆にマイアとすれば、如何に距離をつめるかが大切になってくる。必要なのは、マクドナルドを左に回らせないこと。テイクダウンを誘う意味でも、右に思い切って足を揃えてサイドステップを見せるのも手だろう。距離が詰まれば、まず前にある右手でマクドナルドの左足を取りに行きたい。マルドナルドが組みを嫌がるなら、右足機軸で左へ動く。左に動けば、右に戻ろうとし重心は右足に残る。となるとシングルから、狙いは対角線の肩を押すニータップ。序盤にマクドナルドのサークリングを止めることができれば、逆にフラストレーションを与え、マイアがバック奪取から即フィニッシュという展開も考えられる。
■ UFC170 対戦カード
<UFC世界女子バンタム級選手権試合/5分5R>
[王者]ロンダ・ラウジー(米国)
[挑戦者]サラ・マクマン(米国/4位)
<ライトヘビー級/5分3R>
ダニエル・コーミエー(米国/4位※1)
パトリック・カミンズ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ローリー・マクドナルド(カナダ/4位)
デミアン・マイア(ブラジル/6位)
<ウェルター級/5分3R>
マイク・パイル(米国/15位)
TJ・ウォルドバーガー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ロバート・ワイッタカー(豪州)
スティーブン・トンプソン(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
アレクシス・デイヴィス(カナダ/3位)
ジェシカ・アイ(米国/5位)
<バンタム級/5分3R>
ハファエル・アスンソン(ブラジル/3位)
ペドロ・ムニョス(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
コディ・ギブソン(米国)
アルジャメイン・ステーリング(米国)
<フライ級/5分3R>
ザック・マコウスキー(米国/10位)
ジョシュ・サンポ(米国)
<ライト級/5分3R>
ラフェーロ・オリヴェイラ(ブラジル)
エリック・コク(米国/12位※2)
<ライト級/5分3R>
アーネスト・チャベス(米国)
ヨスデニ・セデーニョ(キューバ)
※1 ヘビー級
※2 フェザー級