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【EMC05】ドイツ、デュッセルドルフで戦う石井慧─01─「HEATと連続で戦うつもりでいました」

【写真】盟友サシャ・ミリンコヴィッチもEMC05に出場し、ドイツのカシム・アラスと対戦する (C)SATOSHI ISHII

5日(土・現地時間)。ドイツはデュッセルドルフのUFDジムで一部VIPのみが観戦できるクローズド大会として開催されるElite MMA Championship05。

同大会のメインで初代EMCヘビー級王座決定戦で、石井慧がBELLATORベテランでBAMMAのチャンピオンだったスチュアート・オースチンと対戦する。

EMCはUFDジムのオーナーであるクロアチア人のイヴァン&トミ・ディヤコビッチ兄弟がプロモートする大会で、KSWウェルター級王者ロベルト・ソルディッチらクロアチア人ファイターのメネージメントも手掛けている。

石井もイヴァン・ディヤコビッチのマネージメント契約を結んでおり、今大会の出場が決まった。3月以降、欧州で爆発的な感染拡大が見られたCovid19だが、クロアチアはどのような状況だったのか。そして、そのなかでドイツで戦う心境について石井に話を訊いた。


──3月に新型コロナウィルスの感染がアドリア海を隔てた対岸にあるイタリアから欧州全体に拡大していきました。クロアチアはどのような状況なのでしょうか。

「クロアチアでは3月からロックダウンがあり、国境も封鎖されました。5月の中旬までそういう状況で、スーパーに行くのも必要最低限の回数だけに限定されて、皆がマスクだけでなく手袋もつけていましたね。

でもザグレブの皆は規律正しく国の方針に従っていました。その成果もあり、感染者数はかなり減少していたのですが、クロアチアは観光大国なので7月のバカンス・シーズンになると国境封鎖を解いて、色々な国から人が来るようになったのでまた感染者数は増えてきています」

<※9月2日午前の時点で、クロアチア国内の新型コロナウィルスの累計感染者数は10725名(前日比+311)、累計治癒者数は7968名(同+233)、累計死者数は191名(同+4)で、175346(+4122)の検査実績がある>

──クロアチアの人達の感染への意識はどのような感じなのでしょうか。

「今はお年寄りや持病のある人が亡くなることが多いという認識で、ロックダウンの時でサグレブでは1日の感染者数は30人ぐらいでした。感染が疑われる人が決められた病院に行くという感じで、だから僕もPCR検査をしたことはないです。

今も公共交通を使ったり、スーパーとかお店に入ったり、接客のあるお店に行くときはマスクをつけることがルールになっていますけど、南の方の観光地とか感染者が増えている状況は変わらないです」

──経済活動を再開したら、どこの国もそうなりますね。

「ハイ。1度、2カ月ほどロックダウンがあったので、もう政府がロックダウンをしても、皆は従えないような状況かと思います」

──では石井選手自身、ロックダウン中のトレーニングの方は?

「僕は練習しているのがミルコのジムなので、プライベートジムだからプロが集まって普通にやっていました。スポーツジムとか、一般の人が集まるジムはロックダウン中は閉められていましたけど」

──そのようななか、今回の試合はいつ頃に決まったのでしょうか。

「5月の中旬……ロックダウンが明けて、古傷の手術をしたのですが、そのあとに今回の試合の話があり復帰戦にしようと決めました」

──手術をしてから、練習再開までどれぐらい時間を要したのですか。

「手術が終わってから、もう10日後には始めていましたね」

──当初9月13日のHEAT東京タワー大会で、石井選手の名前も出場予定選手で見ることができました。

「ハイ。僕はドイツの試合に出て、HEATと2連戦で戦おうと思っていたんです」

──えぇ……5日にドイツで試合をして、13日に日本で戦うつもりだったのですか!!

「それも良い経験になるだろうって。でも、日本に行くと指定の場所で2週間の隔離とかあるようで。HEATの方も、またその方針がいつ、どう変わるか分からないという状況でややこしかったので、ドイツの試合に集中することにしたんです」

──クロアチアからドイツへ行くのは、隔離政策とかはないのでしょうか。

「クロアチアとしても僕が住んでいるザグレブと、感染者が多い南の方は状況が違うので。南のアドリア海沿岸の街に住んでいる人は隔離されるのですが、ザグレブの人間にはそういう処置はないんです」

<この項、続く>

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