【Strikeforce】ローラー、絶体絶命からまさかの大逆転
■第8試合 ミドル級/5分3R
ロビー・ローラー(米国)
Def.1R3分33秒/TKO
メルビン・マヌーフ(オランダ)
【写真】メルビン・マヌーフのローキックで絶体絶命のピンチに追い込まれたが、大逆転勝利のロビー・ローラー。白目をむいて失神したマヌーフは、吹き出した流血の一部が、眼に入った状態で気を失っていた (C) KEITH MILLS
低いガードながら、ワキをしっかりと締めるローラー。マヌーフが前に出てくるところで、ジャンピングハイを見せる。左ジャブを伸ばしながら、ゆっくりと歩を進めるマヌーフは、ローラーの左ハイをしっかりと見切っている。
鋭いローから、右ミドルを見せたマフーフに対し、ローラーはローからテイクダウンをうかがった。ここで距離を詰めたマヌーフがロー、フックを放っていく。拳をあげて、顔面を固めたローラーだが、ボディと両足が無防備になると、強烈なボディ、ロー、ミドルを受け続ける。完全に右ローを効かされたローラーは、パンチを放っても足が前に出ない。ケージに詰められ、ロー、フック、ヒザ蹴りまで受けたローラーは、それでも前に出ようとするが、足がいうことをきかずバランスを崩しそうになる。
ここぞとばかりに、ローを見舞ったマヌーフ。強烈なローに、ローラーの右足は腰の上に振り上がるまで、打ち抜かれてしまう。万事休す、誰も思った直後、右を打とうとしたマヌーフの顔面がガラ空きになり、ローラーの右の拳が振り落とされる。
ゆっくりと、まるでスローモーションのように後方へ倒れこんだマヌーフ。その後頭部がマットに着く直前に、ローラーは左のパウンドを追撃を加えた。ピクリとも動かないマヌーフ、絶体絶命のピンチから手にしたローラーの大逆転KOに、バンクアトランティックセンターの観客の興奮は一気に頂点に達した。
そんなファンの大歓声に、ローラーは右足を引きずりながら右手をあげて応える。「キラーだよ。腕をあげて顔を守るしかなかった。次?なるようになるよ」、インタビューまで命からがら生き延びたという印象を残すローラーだった。