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【UFC ESPN12】withコロナのUFCでフラヒメジと対戦予定だった佐藤天─02─「自分がやるべき試合を」

【写真】このインタビュー後、対戦相手が代わることになる佐藤 (C)ON THE ROAD MANAGEMENT

27日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN12「Poirier vs Hooker」に出所する佐藤天インタビュー後編。

昨日インタビュー前編をお届けしたが、ご存知のように対戦予定だったラミズ・ブラヒメジのセコンドがPCR検査で陽性反応が出て、佐藤は4度目の対戦相手変更=ジェイソン・ウィットと戦うことになった。

ブラヒメジ戦がないことが確定した時点でコメントをくれたように、気持ちはこのインタビューを行った時と変わらないと言い切っていた佐藤。ここでは、ブラヒメジと戦うつもりで話していた──彼が今回の試合でやるべきことこそ、佐藤天の軸となる部分だ。

<佐藤天インタビューPart.01はコチラから>


──ウスマンが別の場所で練習を! それは意外ですね、ドゥリーニョがブラックジリアンズ時代の仲間だったブラジル人選手たちとやっていくのかと思っていました。

「そうですね、僕も詳しくは分かっていないのですが、ウスマンが別の場所でやっている。ただドゥリーニョがジムに練習に来ても、ヘンリーは中立を守るためにミットを持っていないです。きっとウスマンとドリーニョ、ヘンリーの間で取り決めがあるんでしょうね。まぁ、僕も心情的に複雑ですね。2人といつもよくしてくれるので。

他の選手も中立で、どちらを応援するとかはないようです。それでもヘンリーは僕らに対して、どれだけウスマンが練習しているのかっていう話しは続けています。強い選手ほど練習している、その例えがウスマンで。ドゥリーニョにしてもUFCのベルトが掛かってくるのだから、チームメイトにも挑戦したいというのは分かります」

──この同門の世界戦が佐藤選手の練習に何か影響を与えたのか、そこは気になっていました。

「それは大丈夫です。練習だけはしっかりとやってきました。この間、サンフォードMMAのコーチたちもUFCファイターだけでなく、他の大会に出ている選手に対しても『今はいつチャンスが巡って来るか分からない。いつでもいける準備をしておけ』って言っていて。実際に、2週間で仕上げられるよう体重は落としておくよう指示を受けていました。

この間、フロリダの選手は他の州の選手よりも練習ができる環境があるので、ここはチャンス──チャンスを掴もうという空気がジム全体にあったので、凄く良い練習ができました」

──そのようなかブラヒメジという選手は、対戦相手として視界は入ることはなかったと思います。

「ティム・ミーンズと戦うつもりだったときは、名前もある選手だし研究もしていました。ただし、すぐに契約書が届かなかった時には、『あっ、代わったな』という想いもありました。その時点で3人目の対戦相手だったし、変更にしても2度あることは3度あっても不思議じゃないので(笑)。

今の状況だと対戦相手が代わるとか、通常よりあり得ることですし。実際にチームメイトも試合の2日前に1階級上のクラスでオファーがありました。だから対戦相手が3度変わったことに動揺はないのですが、ブラヒメジ選手は試合映像がダイジェストぐらいしか残っていなくて、参考にできるようなモノはなかったですね」

──戦績からからも、極め切るファイターということは想像がつきます。

「そうですね。でも、どういう流れで極めているのか。力がありそうで、スピードもあるんだろうなっていうぐらいだけで、分からないところだらけです」

──対して佐藤選手が、昨年9月から積んできたモノのなかで一番見せたい部分はどこでしょうか。

「まずは勝つことが一番です。この期間はレスリングもそうですし、少人数で指導を受ける時間が増えたので技術的にも理解が進みました。カミ(バルジニ)やグレッグ(ジョーンズ)が、3、4人を細かく見てくれたのでレスリングは凄く伸びたと思います。コーチも『良くなった』と言ってくれているので、どれだけソレを試合で出すことができるか……ですね。

打撃に関してもそうですが……。レスリングが伸びたことで、途切れないように戦えることができると思います。間が途切れることなく、繋がって戦えるとMMAは優位に進められますね」

──打撃だけでなく、レスリングで距離が積められるようになるとクリンチから柔道的なテイクダウンもより有効になるということはありますか。それほど裸の柔道を理解している選手は北米といえども多いとは思えないのですが。

「う~ん、投げはやはり自分の武器ですし……そうしたいのですが、どうですかね。試合中にはレスリングの対応の合間に、柔道の投げが使えることも出てくると思います。払い腰とか、対応できない選手もいますしね。カミも柔道は僕の強みだと言ってくれますし、持っておきたい──大事にしている部分ですね」

──打撃、成長したレスリング、強みである柔道。極めの強い相手に、どう生かせるのか楽しみです。

「まぁ極めてくるというのは頭に入れて戦いますけど、何をしてくるのかは分からないので……、あまり相手に依存する戦いではなく、自分がやるべき試合をしたいです。

相手のことを考え過ぎずに、この試合に向けて準備してきた……やってきたことを出し勝ちたい。それを目標に練習してきたので、そうなって欲しいと思っています」

──では日本から早朝に応援してくれるファンに、一言お願いします。

「第3試合だから日本だと日曜日の朝の7時ぐらいになるのかと……。そうですね、このファンへ一言っていうの苦手で(苦笑)。えぇと……2月に試合が飛んでから、日本にいる時間も切り上げてフロリダに戻り、試合に勝つためだけに生活をしてきました。やってきたことを結果に結びつけて、応援してくれる方に喜んでもらえるよう頑張ります!!」

■UFC ESPN12対戦カード

<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー(米国)
ダン・フッカー(ニュージーランド)

<ウェルター級/5分3R>
ミッキー・ガル(米国)
マイク・ペリー(米国)

<ミドル級/5分3R>
ブレンダン・アレン(米国)
カイル・ダウカウス(米国)

<ヘビー級/5分3R>
モーリス・グリーン(米国)
ジャン・ヴィランテ(米国)

<ライト級/5分3R>
ルイス・ペーニャ(米国)
カーマ・ワーシー(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タナー・ボーザー(カナダ)
フィリッピ・リンス(ブラジル)

<女子フライ級/5分3R>
ロメロ・ボレラ(イタリア)
ミランダ・マーヴェリック(米国)

<150ポンド契約/5分3R>
ショーン・ウッドソン(米国)
カイル・ネルソン(カナダ)

<ウェルター級/5分3R>
佐藤天(日本)
ジェイソン・ウィット(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジョーダン・グリフィン(米国)
ユーゼフ・ザラル(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユ・フレイ(米国)
ケイ・ハンセン(米国)

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