【Road to ONE02】4月12日にONE WS勢とともに青木真也が世羅智茂と、田中路教が宮田和幸と組み技戦!!
【写真】青木のケージ・グラップリング。対戦相手が世羅ということでも非常に興味深い(C) MMAPLANET
20日(金)、サステインより4月12日(日)に東京都港区のニューピアホールで開催されるRoad to ONE02のカード第一弾の発表があった。
今回、明らかとなった対戦カードはフェザー級3回戦=西浦ウィッキー聡生、論田愛空隆、バンタム級3回戦=祖根寿麻✖後藤丈治、女子アトム級=SARAMI✖鈴木祐子、キックボクシングでは田渕神太✖内藤啓人、さらにはグラップリングで青木真也✖世羅智茂、宮田和幸✖田中路教というバラエティに富んだラインナップとなっている。
「この時期に?」という声は挙がるであろうなか、今大会のコンセプトは「今」だから「格闘技」を!──というもの。国内外で新型コロナウィルス感染が拡大傾向で、ONE本戦やWarrior Seriesで試合機会を失したファイターや、この現状において格闘技を通して何かを世界に発したいというファイターや関係者の意思が形となり、実現に至った。
その関係者とは修斗サステインの坂本一弘代表であり、T.T.Mの長南亮氏だ。この両者を手を組みAbema TVがメインスポンサーとして、大会の中継などサポートをすることとなった。同大会開催趣旨にチャトリ・シットヨートンONE SEO&チェアマンが賛同したことで、ONEの名称が使われることとなり、昨年9月に行われたONE Japan Seriesの副題だったRoad to ONEをイベント名として開催されることとなった。
「会場にお越しになり、あるいはAbema TVの画面を通じて、この危機に自らの戦いで輝きを放たんとする格闘家たちの息吹を感じてください」とリリースにあるように、今大会は無観客でなく、チケット販売もなされる通常の興行スタイルを取ることも決まっている。
MMAマッチでは、ウィッキーが昨年9月のジャパンシリーズのメインでクレベル・コイケに敗れて以来の実戦で、WS出場経験者である論田と対戦。SARAMI✖鈴木は、ともにWS契約中であり日本勢同士の過酷な生き残りマッチとなる。
WSトライアウト合格から格闘代理戦争に出演し、WSに参戦中の椿飛鳥は同じくWSで戦う工藤諒司との対戦へ。同じWS出場中でも日本国内においてはアマ修斗優勝と代理戦争出演が実績となっている椿にとって、ONE本戦進出間近といっても過言でない工藤は修斗に残っていれば、タイトル戦線に顔を出す位置にいた格上のファイター。この一戦は椿にとって、過去最強の相手と戦う試合となる。
また昨年10月の日本大会からONE本戦で試合のない青木は、このタイミングで世羅と77.1キロ=ONEライト級体重で10分✖1Rのグラップリング・ルールで対戦することに。青木のグラップリングといえば、ONEでゲイリー・トノンとマラット・ガフロフと対戦した際にケージを利したテイクダウンなど、純粋グラップリングではなくケージならではのMMAグラップリングを披露してきた。
対する世羅は道着、ノーギともに積極的にトーナメント出場を続けており、昨年12月にはノーギワールドで、世界王者となったジョニー・タマとも対戦している。2017年10月にはTTF Challengeで今成正和とケージでグラップリング戦を経験している世羅、この時はドローだった。
今回の青木と世羅の一戦、バスター反則のヒール有りのオンリーサブ・ルールに加え、ケージということを考えると、組み技といえども世羅は青木の庭で戦うという要素が多い。世羅が攻める方ではなく、防御面でのスクランブルをどこまで駆使できるか見物だ。
もう1つのグラップリング戦は、65キロ契約で宮田と田中という異色の顔合わせが実現した。
引退して1年以上が過ぎた宮田だが、現役を退いたのは体力の限界を感じたわけでなく、後進の活躍する場を整えるためであり、指導者としてグッドシェイプでいるのが当然とも公言している。
コンディション的には問題ないと思われる宮田は、2016年3月にGrandslamで金原正徳とグラップリングマッチを行った際には、開始早々にハムストリングの肉離れに陥りながら、壁レス超実力者・金原を相手に不動のファイトを展開しドローに持ち込んでいる。倒す、コントロールするという部分で、ブレイクが少なくグラップリングは、五輪レスリングより今や宮田向きといっても過言でない。
対する田中は打撃ありのMMAで、テイクダウンからコントロール、スクランブルという部分で強さを見せてきた。
昨年3月のパンクラス出場から実戦を離れ、LFA参戦の機会を伺う=交渉を行ってきたが、この度ようやく契約がまとまったという。
あとはビザが取れ次第米国に拠点を移す状況にある田中だが、ビザ取得まで2カ月前後、さらに渡米後LFAで戦うまで2カ月の準備期間が必要と考えており、実戦感覚を失わないために今大会で、難攻不落の宮田と相対することとなった。
ONE進出を狙う選手たちとしてはこの記事にもあるように、話題は青木✖世羅、宮田✖田中の組み技に集まる──だけに、ケージ内だけでなく大会前の話題の提供から勝負は始まっている。それが彼らにとっての、Road to ONEだ。