【ONE109】ザンボアンガ戦前にBBA軍団入りは拒否、山口芽生─01─「続けられるのは、内臓の強さ」
【写真】いつも明快な返答、そして──にっこり笑ってBBA軍団の話はしっかりとかわす──スマートです (C)MMAPLANET
28日(金・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE109「King of the Jungle」でVV.Meiこと山口芽生が、フィリピンの無敗のファイター=デニス・ザンボアンガと対戦する。
当初の予定ではこれまで2度対戦が流れた中国のモン・ボーと対戦予定だったが、新型コロナウィルスの影響か対戦相手がサンボアンガに代わった。
アンジェラ・リーとの3度目がなかなか実現しない状況で、アジアの新しい力と戦う芽生──BBA軍団入り拒否──に、18日(火)にONE JAPANが行ったONE Scramble前に、現状とサンボアンガ戦について尋ねた。
──モン・ボー戦、またも実現しなかったですね。
「もうご縁がなかったのかと。ただ今回は彼女がシンガポールに入国できないかもしれないということからの変更だと思います」
──あぁ中国人選手なので。
「今回の新型コロナウィルスが中国で広がった時点で、これはないと予想はしていました。でも前回と一緒で、他に代わりの選手が来てくれて試合があるなら全然構いません」
──ただマイクで戦いたいと言われた時は、tイラッとしていませんでしたか。
「だって自分でキャンセルしておきながら……よくリングの上で言うなとは思いました」
──ただ体がアトムになり絞れていて、動きは軽快で強い選手でした。
「ハイ。強いです。強いし、中国の選手は伸びてきています。今、ONE女子アトム級ではスタンプとか強くなっていますけど、全然劣らないというか同じぐらいの選手だと思います」
──ところで大沢ケンジさんが非公認ランキングの発表のたびに、なかなか山口選手に厳しめの指摘をされています。
「アハハハハ。まぁ、良いじゃないでしょうか。あまり気にはしてないですけど」
──リーチが短いのはしょうがないだろうっとは、言いたくはなりませんか。
「逆に考えるとアトム級で戦えていること自体が奇跡なので。下の階級があれば、落とそうと思えば落とせるかもしれないですし。MMAを始めた時は、52キロしか選手がいない時代で。藤井(恵)さんや辻(結花)さんが皆、52キロで戦っていて。で、人数が増えてくるとヨンパチ(48キロ)ができた──みたいな。
その時代に合わせてやってきただけなので、そのままやっているわけであって」
──では話題を次の試合に戻しましょう。デニス・ザンボアンガに対戦相手が代わったのは、いつ頃だったのですか。
「結構、前ですね。3週間ぐらい前なので。武漢で広まっているというニュースが多くなってきて、もしかしたらと考え出した時でした」
──その時、代役が来るなら誰だと予想していましたか。
「まだ技術的に粗くても、思い切った選手がチラホラ出てきていますし……それこそ、12月のクアラルンプールでザンボアンガに負けたジヒン・ラズワンとか来るかなって思っていました」
──インドネシアのプリシーラ・ガオールとか、打撃と体は強いですよね。
「そういうタイプの選手が増えてきたので、彼女たちと当たるのかなというはありました。技術的に粗さはあっても、フィジカルで返して来たりして。日本のMMAを見えていると、皆がきめ細やかできっちりとやっています。
だからONEで出始めているアジアの選手を見て『全然弱いじゃん』とかって言う人も多いんですけど、実際に組むと勢いとか力でねじ伏せてくるのは、結構気をつけないと危ないです」
──エビ、バーン、ブリッジ、ハイ、立ち上がる。そういう流れは日本ではあまり見かけられないですしね。
「そういうことなんです。だからこそ、日本人にも時にはそういう粗さも必要だと感じています」
──そういうなかでザンボアンガ、どのような印象を持っていますか。
「全体的にまぁまぁ仕上げてくるなって」
──ラズワンからはかなりテイクダウンを奪っていましたね。
「あれはジヒンが引き込むから……それがジヒンの悪い癖で、サンボアンガにとっては都合が良かったと思います。でも今、スタンプと練習しているのであれば打撃も頑張ってくるのではないかと……」
──ONEはアンジェラ・リー✖山口芽生IIIは組みたくないのでしょうか(笑)。
「ハハハハ。懸命に懸命に、なるべくやらないように──みたいな。この間戦ったジェニー・フアンもスタンプと戦っていたそうですし」
──スタンプに山口芽生をやっつけさせて、アンジェラ・リーに挑戦と。
「そうそうそう、そうです。まぁ、アンジェラは寝技でスタンプに勝てるだろうし、そこで防衛と」
──そっちですかね、狙いは? スタンプがムエタイとキック、そしてMMAの三冠王というのもONEにとっては最高の筋書きではないでしょうか。
「あぁ……、でもアンジェラってメンタル的によくあれだけ頑張れるなって。あそこでパンダに勝つっていうのは。しかもパンダもイヴォルブMMAに入るし」
──山口芽生包囲網が完成していますね。
「ハハハハハ。私もイヴォルブに行けば良いのかな。シンガポール移住?」
──芽生選手はそこに乗りたくなさそうだし、あまりあやかるのどうかと思うのですが、いよいよ「BBAなめるなよ」──ですね。特にアジアの若い力に対して。
「そうですねぇ……。あのねぇ、私より皆、2歳ぐらい上なんですよ(笑)。でもねぇ、凄く思うんで──ここまで続けられるのは、内臓の強さなんだなと。内蔵とか体の強さ。そういうしぶとさが皆が持っている。そこに弱さがあると、結局どこかで体調崩したりとかしていると思うんです。最近は凄く、思います。
だからある程度できるところまでは、胃腸の強さで保っているなというのはあります」
──懸命に胃腸の強さをアピールして、BBA軍団入りは拒否していますね。
「アハハハハ。私、でも油モンだめですよ(笑)。焼肉とかいらないし、普段はめっちゃ薄味です。刺身も大トロなんてダメです」
──アハハハ。だから胃腸が健康ということですか。いやぁ、大丈夫ですか、ザンボアンガ戦!!
「ザンボアンガ、内臓強そうですね(笑)」
<この項、続く>