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【Bellator238】今も未知数──世界女子フェザー級王者ジュリア・バッドがサイボーグの挑戦を受ける

Budd【写真】夫ランス、義理の息子でファイターのランス・ギブソンJrに挟まれたジュリア・バッド(C)BELLATOR

25日(土・現地時間)、カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムでベラトールにとって──2020年の戦いのスタートを告げるBellator238「Budd vs Cyborg」が開催される。

メインはイベント名にある通りBellator世界女子フェザー級選手権試合ジュリア・バッド✖クリスチャン・サイボーグの一戦が組まれ、フェザー級ワールドGP準々決勝ダリオン・コールドウェル✖アダム・ボリッチ、セルジオ・ペティスのベラトール初陣などがメインカードで行われる。


UFCとの再契約がなく、Bellatorを選択したサイボーグにとって昨年7月にスペンシャー・フィッシャーに判定勝ちして以来の実戦が、バッドの持つ女子世界フェザー級王座挑戦試合となった。

そのバッドはStrikeforceからInvicta FCへ進み、オクタゴンを選ばずにサークルケイジに進んだ少数派だ。2017年3月にマルース・クーネンを下し、初代ベラトール世界女子フェザー級王座を獲得すると過去3年で3度の防衛に成功している。

UFC女子戦線、あるいはベラトールでもフライ級よりかなり地味目な活動をしてきた女子フェザー級で安定した戦いを見せ、ベルトを守ってきたバッド。対戦相手という部分では、どうしてもUFCに引けを取ってしまうかもしれないが、ストライクフォース時代には後のUFC世界女子フェザー級王者ジャーメイン・デランダミーに勝利している。

その一方でアマンダ・ヌネス、そしてロンダ・ラウジーに敗れているが、現状としては2012年7月から負け知らずの11練習中でもある。ムエタイ・ベースで、プロキックの戦績は10勝2敗。うち1つはデランダミーに敗れたもので、ジナ・カラーノのキックキャリアに唯一の黒星をつけているのがバッドだ。

キックベースとはいえ、カナダのMMAいや北米がNHBからMMAという競技形態に変わる頃から活躍していたランス・ギブソンに──師マット・ヒューム譲りのパンクレーションの指導を受けてきた。今ではギブソンと結婚し、二人三脚でMMAを戦う。決してスピードがある方ではないが、正確な打撃からテイクダウン&寝技というウェルラウンダーのバッドにとって今回の防衛戦の鍵は、サイボーグの圧力と回転数の高い攻撃をどう受け止めるのかだ。

どれだけ練習し、ベルトを守ろうが彼女はサイボーグのような勢いと殺傷能力のある相手とベラトールで戦ってはいない。あの暴風雨のようなまとまったパンチや蹴りを目の当たりにして、これまでのような冷静なファイトを続けることができるのか。

それが可能であれば、バッドは決してフィジカルでもサイボーグに遅れをとっておらず、集中力を切らす場面も出てきた最怖女子戦士の隙をついて、トップコントロールから旦那譲りのえげつないエルボーや上腕パンチで削るファイトに持ち込む可能性も十分にある。

とにかく、今も未知数なのはサイボーグよりもバッドの方。オープンハンド気味のフックと、ストレートを見誤ることなく、近い距離でのハイキック、組んでからのヒザと注意すべき点は多い困難な戦いになることは間違いないが、サイボーグ相手だからこそ、これまで測ることのできなかったバッドの実力が発揮されることもあり得る4度目の防衛戦だ。

■Bellator238対戦カード

<Belltor世界女子フェザー級選手権試合/5分5R>
[王者]ジュリア・バッド(カナダ)
[挑戦者]クリス・サイボーグ(ブラジル)

<フェザー級ワールドGP準々決勝/5分3R>
ダリオン・コールドウェル(米国)
アダム・ボリッチ(ハンガリー)

<バンタム級/5分3R>
セルジオ・ペティス(米国)
アルフレッド・キャシャーキャン(米国)

<フェザー級/5分3R>
フアン・アルチュレタ(米国)
ヘンリー・コラレス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
レイモンド・ダニエルズ(米国)
ジェイソン・キング(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
アヴァ・ナイト(米国)
エミリー・ゲッティーズ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ジェイジェイ・ウィルソン(ニュージーランド)
マリオ・ナヴァーロ(米国)

<ライト級/5分3R>
ヒカルド・セイシャス・フィリョ(ブラジル)
ドミニク・クラーク(米国)

<フェザー級/5分3R>
アーロン・ピコ(米国)
ダニエル・コーリー(米国)

<フェザー級/5分3R>
AJ・アガザーム(米国)
アデル・アルタミニ(イラク)

<175ポンド契約/5分3R>
カーティス・ミランダー(米国)
モーゼス・ムリエッタ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ブランドン・ベンダー(米国)
ジョシュア・ジョーンズ(米国)

<ライト級/5分3R>
アンソニー・テイラー(米国)
クリス・アヴィラ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ミゲェル・ジェイコビ(ブラジル)
ダヴィッド・パチェコ(米国)

<フェザー級/5分3R>
トニー・バートヴィッチ(米国)
ジャレット・コナー(米国)

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