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【2017~2018】石原夜叉坊─01─「日本大会では周りに勝たせてもらいました」

2017-2918 01【写真】2017~2018、ファイター達の足跡と一里塚。1人目は石原夜叉坊に話を訊いた (C) TERUTO ISHIHARA

まもなく終わりを告げる2017年。情報化社会の波のなかで格闘技の試合も一過性の出来事のように次々と生産&消化されている。

少し寂し気な夜叉坊──in アルファメール(C)TERUTO ISHIHARA

少し寂し気な夜叉坊──in アルファメール(C)TERUTO ISHIHARA

しかし、ファイターにとってその一つの一つの試合、ラウンド、一瞬は一過性のモノでは決してない。大袈裟でなく、人生が懸っている。

試合に向けて取り組んできた日々は何よりも尊いはず。そんなMMAファイター、そしてブラジリアン柔術家がこの1年をどのように過ごし、そして来るべき2018年を如何に戦っていくのか。

MMAPLANETでは9人の選手達に2017年と2018年について語ってもらった。そのトップバッターは9月のUFC日本大会で連敗を止めた石原夜叉坊だ。ロランド・ディ戦を振り返りつつ、夜叉坊にとってのこの1年とこれからとは──2017~2018、石原夜叉坊の足跡と一里塚。


──まずはメリークリスマスとア・ハッピー・ニューイヤ―です。

「へへへ、いやぁ文化違い過ぎてジムには誰もいないし、お店も全部閉まっていましたよ。クリスマスは(笑)」

──基本、一家団欒の時を過ごすのがクリスマスですからねぇ(笑)。

「もう、何もないスよ。一応、アルファメールも朝練だけはあって、明日は練習も普通にあるんですけど、今日はもう午後で皆は切り上げちゃいましたね。僕も試合があるしクリスマスだからって、パーティーとかそういうつもりはなかったし、夜も練習しようと思っていたのに……。

で、外で飯を食おうと思ってもゴハン屋も全部閉まっていて……置いて行かれた感があって寂しいです(苦笑)。ちょっと日本に帰りたくなりました」

──ハハハハハ。

「何か、温度差というか……。自分だけ家族と一緒におらん感じが寂しいです。日本ってクリスマスはビジネスなのに、こっちはファミリーなんやなって。温度差が凄いです」

──誰かの家にお呼ばれしてもらえば良かったのではないですか。

「いやぁ、もうどうしたら良いのか分からなくて。連絡を僕からしたらアカンのちゃうかと。家族で過ごすのが当たり前のようなので。今はそう思っています。まぁまぁ、こういうのもアリです。ちょっと孤独ですけど(笑)」

──そんな2017年の最終週を迎えていますが、9月の日本大会におけるロランド・ディ戦で連敗から脱することができました。あの試合のことを改めて振り返ってきただけますか。

「おお、振り返りですか。良いっすね、そういう頭がなかったんで(笑)。日本大会では周りに勝たせてもらいました。日本でなかったら、負けていた試合だったと思います。3Rに金的をもらってから、あの後はファンの声援があったから、何とか踏ん張ることができたんとちゃうかなって」

──ファンの存在が夜叉坊選手を救った?

(C)KAORI SUGAWARA

(C)KAORI SUGAWARA

「テイクダウンを取った時の盛り上がり方も凄かったですからね。ホームでなかったら、アレはなかったはず。日本で戦って連敗を止めることができたのは大きかった。ホンマ、タフな試合やったんですよ……肋骨も折れてしまって」

──そうだったのですか?!

(C)KAORI SUGAWARA

(C)KAORI SUGAWARA

「2Rの後半に左ストレートを打ったところで、ディの左ミドルのヒザが当たって。それが終了20秒前ぐらいで、そこは何とか逃げることができたんですけど、怖くなって左が全く打てなくて、動けなくなりました。

向うはソレを分っているから、どんどん蹴ってきたし。そこから上手くいかないなかで金的を2発貰った。ただ、あれで休憩できて良かったですね。残り1分20秒、アバラがイっているのも分かっているし、『ここでテイクダウンを取れば何とか行けるかな』って冷静に考えることができたのは、あの金的からのインターバルのおかげですね」

──全く何が幸いするのか、分からないものですね。

「ホンマに、そうですね」

──アルテム・ロボフ戦では心が折れていたように映りました。そこから負けたのですがグレイ・メイナード戦の粘り、そして日本大会では踏ん張って勝利を手にできた。

「メイナード戦のこと、そう言ってくれますよね(笑)」

──以前は嫌な展開になると諦めていたように見えていたので(苦笑)。

「KOや一本でなくて、判定でもっていう風に粘る展開にはなっていました。そこで粘ることができるようになったのは、こっちの生活かもしれないし……分からないですけど、生活ややってきていることってファイトに出るんかなって。瞬時の判断や選択って、人間がでると思うんですよ」

──ハイ。

「僕、こっちで2年間やってきて格闘技だけでなくて、人として色んなことを学ぶことができたように思います。そうなると格闘技との向かい合い方も自然と変わってきました。そこが一番大きいかなと思います。分からないんですけどね(笑)。

分からないですよ……それがどこまでホンマにそうなっているのかは。でも、やっとです。やっとですね、ここまで2年間やってきて自分の動き、自分が理解できてきたように思います。スパーリングとかでもホンマに調子が良くなってきているのは、その部分がデカいかなっていう感じです」

──もうアルファメール・ジャパンというよりも、アルファメール所属ファイターという風ですね。

「(中村)優作さんも、ノリピー(田中路教)もアルファメールやし。僕はこっちで色んなことを学んでいるから、日本とこっちを分けるとか、そうじゃないとか──そういうことももう考える余地がないんです。こっちで必死にやっているので日本もサクラメントもない。

ここで学びたいことを学んでいて、アルファメール・ジャパンだ、アルファメールだという意識がないです」

<この項、続く

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