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【HEAT40】オク・レユンとライト級王座を賭けて対戦、岸本泰昭─01─「再戦よりモチベーションUP」

Kishimoto【写真】6月25日、プロ修斗大阪大会において──新婚さんの──岸本の取材を行った(C)MMAPLANET

15日(土)、名古屋市熱田区の名古屋国際会議場イベントホールで開催されるHEAT40はMMA5階級、キックボクシングで1階級と計5試合の選手権試合が組まれている。

そんな大会でオク・レユンとライト級王座を賭けて戦うのが岸本泰昭だ。2月大会から始まったライト級王座決定トーナメント、準決勝でブラジルのトム・サントスとの試合が流血試合続行不可能で、一度は試合終了時までの裁定で判定負けを喫した岸本だったが、抗議文を出した結果──結果はノーコンテストに変更され、再戦が決まった。

しかし、そのサントスはロードFCライト級トーナメントに舵を切り、今大会での岸本との再戦はなくなった。そして、石川英司を下したオク・レユンと決勝=王座決定戦を戦うことが決まった。5月には結婚式を挙げ、人生の節目を迎えた岸本に現在の心境を尋ねた。


■『誰かの人生を羨ましく思う人生は送りたくない』

──まずご結婚おめでとうございます。

「ありがとうございます。そこからですか(笑)。紆余曲折を経て10年年ほど付き合って、ようやく形にできました」

──同志社大学卒、SHAPRで働くエリートと思いきや、このような道を歩んできた岸本選手を奥様は常にサポートされてきたのですね。

「ほんとシャープを辞めるって決めた時も『やりたいことやりな』って言ってくれて。ずっと応援してくれていました」

──でも、今やシャープは台湾の鴻海精密工業に売却され、外資系企業の傘下になったわけですから、そのままいても決して安定していたとは限らないですね。

「今となっては──ですけどね。シャープが売られ、東芝が東証2部に格下げされる。そんな日本になったわけですからね。何が正解かどうかは分からないですけど、入社2年目で辞めた時は業績も良かったですし、当然のように同期はほとんど会社にいました。上司にも凄く慰留されましたし、勿体ないって言われることも多かったです。

でも、その時に僕は『誰かの人生を羨ましく思う人生は送りたくない』って思ったんです。仕事を終えてから練習をしていて、もっと練習がしたいって思いながらも……仕事がある、人生を考えないといけない。そんな状況で格闘技をやること、他の人の充実ぶりを見て、自分はどこかで折り合いをつけて格闘技をやっていくことが嫌だったんです」

──私も『〇〇がしたかったというのは後悔じゃない。どうせなら、〇〇せんかったら良かったという後悔をしよう』と思い会社を辞めました。もう20数年も昔の話ですが(笑)。

「ですよね。あの頃はやりたいこと、夢があっても自分は逃げているって感じていたので、逃げるなって自分に言い聞かせたんです。で、今は同期の皆はもう殆ど転職していますね。優秀な人間が多かったので、会社が傾きかけてから自分のキャリアの再構築を目指して、シャープを離れています。

僕の場合は格闘技というスポーツをしていくんだから、会社の業績が良い時だろうが、迷っている時間はなかったです。あの時で23歳とか24歳だったので」

──そんな岸本選手も33歳、しっかりと身を固めて新たな気持ちでMMAへ向かう区切りの時を迎えたわけですね。

「結婚式のように、これまでお世話になった人に囲まれるっていうのは珍しいことですからね。点でいた人が、線で繋がった感じです。ただ入籍はもう去年の9月にしていたので、生活や練習に関しては、特に変わりはないです。式に関しても僕は試合が控えているから、練習に集中できるようほとんど任せっきりでしたし。それでも式を挙げてケジメをつけることができた感じですね」

──15日にはHEATでライト級王座を賭けてオク・レユンと戦います。

Ok vs Ishikawa「打撃の組み立てとかは、石川英司選手との試合だけでは分からないです。ただ、それほど考えて打撃を繰り出している感じはしなかった。それよりも金網際での受けの強さに注意したいですね。深追いすると、こっちがダメージを受けるような感じがするので。

トム・サントスと比較すると、派手さはないですけどMMAというモノが分かっている強さをオク・レユンからは感じました」

──受けが強い相手は気を付けていないと、攻めている方が疲れてしまいます。

「ハイ。僕もテイクダウンを奪って組み立てていくタイプなので。深追いはしない、勝負を掛ける時、我慢をする時とか、局面局面での判断が大事になる試合ですね」

──当初の予定ではトム・サントスと再戦を戦う予定でした。その試合がなくなってオク・レユンとベルトを掛けて戦うことが決まった時はどのように思われましたか。

「ラッキーだと思いました。いきなり決勝だったので。再戦はノーコンテストという結果に対して、ケジメを付けるために必要ではあるのですが、別に何をやられたわけでもないし、トム・サントスとの再戦は後回しでも良い。先にベルトが欲しかったので、オク・レユンとできて良かったです。

トム・サントスがHEATに戻って来て、僕と戦うというならそれを断るつもりもないですけど、彼との再戦よりもベルトを掛けて戦うことができるほうが、モチベーションは上がりました」

<この項、続く

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