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【Shooto】宇野薫、戦い続ける理由<02> 「思考することが大事。難しい反面、楽しいです」

Caol Uno【写真】イグアナの息子と呼ばれていた時代と変わらない──総合格闘技界のパイオニアは常に謙虚で意地っ張りだ(C)MMAPLANET

23日(土)に千葉県浦安市の舞浜アンフィシアターで開かれるプロフェッショナル修斗公式戦「MOBSTYLES Presents FIGHT&MOSH」でファン・チョンホと対戦する宇野薫インタビュー後編。

誰もが認めるレジェンド。ただしパイオニアは格闘家は結果を出してナンボということを理解し、その苦しみを上回る楽しさ、探求心を持ってMMAを続けてきた。宇野薫故に今もある──その根底には枯渇することのない探求心と周囲の力が存在している。
<宇野薫インタビューPart.01はコチラから>

──半面、グッドコンディションを保ち、それが可能な意志を持ち続けることも素晴らしいのですが……。20年以上、MMAの練習をする現実に疲れを感じたりしないのでしょうか。

「練習自体は疲れますよ(笑)。ただ、好きだからやってしまう……好きだからやらせてもらっている現状です。僕しかいない立場、どうしても難しい部分はあります。誰か先輩がいれば相談もできるのですが、もういないですから……現実問題としては」

──慧舟會の後輩もどんどん身を引いて、ジムの経営・指導する立場になっていますしね。

「さっきも言ったようにMMAは凄く進化していて──新しく学ばないといけないことがたくさんあります。だからといって自分のやることが大きく変わるということもないのですが、チームからアドバイスもあり、そこをトライすることが、自分に現役を続けさせてくれる力になっています。

ここで言ってくれる人がいなければ、同じことを繰り返すだけになってしまっていたので。毎回、勝ち負けがあって修正することはたくさんある。トライすることが多いことをコーチに指摘されますし、自分もそうしていきたいという意志を持っています」

──今もそこに立ち向かっていけるのですね。

「新しいことにトライするのは、しんどいです。出来ないことの方が多いですし。でも、そこをできるようにしたい。難しいから嫌になります。『何でできないんだろう』って嫌になります。若い頃は意外と自分ってできないなっていうことで完結していたかもしれないです。でも今はそこを一つ一つ、自分のなかで分析して理解しモノにすることを考えられるようになりました。だから長く続けられているのかもしれないです」

──学び、気付きがあるということですか。

「ありますよ。まだまだ、いっぱいあります。UNO DOJOで指導していて気付くこともありますし、それこそ岩崎君に教わって学べることがある。植松君もそうですし、寝技だけでなく体のことも五十嵐コーチに教わり、学べています。まだまだ教わることがあります。若い選手から教わることもありますしね。

例えばノリピー(田中路教)なんて、色々と食事のことに気を遣っているじゃないですか。ノリピーと話したこと、そのことについて考える……考えるようにしたいです。そういうことが──思考することが大事なんじゃないかと。難しい反面、楽しいんです。だから続けられます」

──楽しいから続けられるのですね。

「だからこそ試合で成果を出したいです。そこが一番、嬉しいですから、そうしたいがためにやっているので。負けたのは悪い部分があったから。そこを次の試合で自分が修正できているのか。また同じ間違いを繰り返すかもしれない。そうなるともうダメかもしれないってなりますし」

──デビュー当時から3連敗するか否かが基準になってきました。

「崖っぷちです(笑)。そんなこと言ったら、僕の戦績は1/3は負けています。それも気持ちの問題。そう思って、自分を戒めてやってきました。ただ……活字にするためにそういうことを言わせたいんですか?(笑)。崖っぷちですから、ハハハ」

──そこに拘っていますね(笑)。いや、宇野薫にはもうそんな言葉も必要ないと思っています。試合の勝ち負けとは別に、普段の姿勢もあります。十分に練習もできていなくて現役を続けているわけでは絶対的にないです。あとは正直、宇野選手より現時点で力があるような選手でも食っていけていない、将来が厳しい選手の方が現役を退くべきだと思っています。宇野選手はここまで続けられる基盤があるので。

「だからこそ、おかしな試合はできないです。勝負ごとなのでキャリアの差があっても、何が起こるかは分からないです。そういう部分も含めて良い試合がしたいです。練習の成果を出せる、8カ月空いたなかで自分が考えて取り組んできたことが出せるのか──です」

──宇野薫の試合が見たいファンには、どのような試合を見せたいですが。

「20年目の宇野薫……ですかね(笑)。少しでも成長したところを見てもらいたいです」

※取材後、対戦相手がチルダースからファン・チョンホに代わったことを受け、宇野薫から以下の言葉が届いた。
「対戦相手が変更になりましたが、前回の敗戦から学び、新しい事トライしてきた事、自分がこれまで続け練習しアップデートしてきた事をこの試合で出すだけです」

■Shooto MOBSTYLES Presents FIGHT&MOSH 対戦カード

<修斗世界バンタム級(※56.7キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] 菅原雅顕(日本)
[挑戦者] 扇久保博正(日本)

<修斗世界ウェルター級(※70.3キロ)王座決定戦/5分5R>
松本光史(日本)
川名雄生(日本)

<ライト級(※65.8キロ)/5分3R>
斎藤裕(日本)
キム・ミンジェ(韓国)

<ライト級(※65.8キロ)/5分3R>
宇野薫(日本)
ファン・チョンホ(韓国)

<バンタム級(※56.7キロ)/5分3R>
ランボー宏輔(日本)
前田吉朗(日本)

<フェザー級(※61.2キロ)/5分3R>
土屋大喜(日本)
CORO(日本)

<ライト級(※65.8キロ)/5分3R>
高橋遼伍(日本)
内藤太尊(日本)

<ライト級(※65.8キロ)/5分2R>
美木航(日本)
青井人(日本)

<インフィニティリーグ・バンタム級(※56.7キロ)/5分2R>
オニボウズ(日本)
藤田寿大(日本)

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