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【Grachan19】大澤茂樹は原井徹にドロー防衛。手塚基伸は、伊藤健一から怒りの25秒TKO勝ち

Osawa vs Harai【写真】終了間際にトップから勢いのある鉄槌を落とした大澤(C)MMAPLANET

19日(土)、東京都大田区の大田区総合体育館でGRACHAN19が、日本国内初となるケージ&リング同時設置でキックボクシングイベント=BOMと共同開催された。

Harai right head kick<GRACHANフェザー級選手権試合/5分3R>
原井徹(日本)
Draw.1-0
大澤茂樹(日本)

7月のプロ修斗で宇野薫が自らの持つベルトの防衛戦で、大澤が6年1カ月振りに原井と対戦した。カウンター&近距離での左に絶対のパワーを持つ大澤に対し、原井はなるべく踏み込まず左に回りつつ右ハイキックを多用し、その左を殺していく。終盤、蹴り足を掴んでテイクダウンに成功した大澤だが、持ち味が封じ込まれた初回となった。

2Rに入っても右ハイを武器に距離を制し、右ミドルを決めるなどペースを握った原井は、大澤が左を振り回して前進してくるところで逆にフックを入れる。しかし、ラウンド中盤にレフェリーが両者に積極的に戦うようコーションが入る。ここから両者の距離が縮まり、流れが変わった。右ハイを放っても、距離が近すぎフックが届くばかりか、テイクダウン圏内となり、終盤に原井はテイクダウンを許し初回とは違い背中をマットに着けたままラウンド終了を迎えた。

最終回開始前にレフェリーから「メインイベント、アグレッシブに」という声が掛かった両者。やはり距離は序盤より近いが、大澤はスタミナが切れかかったが、動きが大きくパンチの出どころから分かりやすくなる。ハイでなく右ローを決める原井。大澤も残り時間が少なくなってきて左フックを打ち込み、流血の原井の蹴り足をキャッチしてテイクダウンへ。原井の腕十字を防ぎつつ、大澤が鉄槌を落としタイムアップへ。

ジャッジの裁定は原井に一票が入るドローに。両陣営とも裁定に不満気だったが、3Rに通してテイクダウンを決めた大澤、持ち味の左のパンチを殺し自分の戦いができた原井。2R&3Rは大澤でも良いような印象を受けたが、その2Rにレフェリーによって戦いの距離が縮められた経緯もあり、北米MMA的な判断はすべきでない──GRACHANの流儀によってこの試合はドローが確定したといえる。

Tezuka vs Ito<バンタム級/5分2R>
手塚基伸(日本)
Def.1R0分25秒by TKO
伊藤健一(日本)

ZSTから「GRACHANに出る限りベルトが欲しい。勝てば王座挑戦できるはず」と参戦した伊藤健一だったが、開始直後に手塚のラッシュを受けケージ際で背中を向けて両ヒザをついてしまう。

バックコントロールから左のパンチを連打する手塚。伊藤も一度は立ち上がったが、そのまま後方からパンチを被弾し続け、今度は全身から力が抜けたようにしゃがみこみレフェリーが試合を止めた。直後に手塚は「なめるな」と叫び、マイクで「ZSTからやって来て挑戦者決定トーナメントが行われているのに、わけの分からんこと言うな」と怒りのアピール。ここでこの日、挑戦者決定トーナメントで勝利した斉藤洋二をケージ内に招き入れる。

斉藤は「勝ってくれると信じていました。強いチャンピオンと戦えた嬉しいです」とコメント。これに対して手塚は「友好的なこと言われてしまって……。とにかく勝ちます」と笑いを噛みしめるようにコメントした。

■GRACHAN19 この他の主な試合結果

<ライト級王座決定T1回戦/5分2R+EXR>
阪本洋平(日本)
Def.3-0
山本勇気(日本)

<ライト級王座決定T1回戦/5分2R+EXR>
宇良健吾(日本)
Def.1R1分37秒by アームロック
渡辺和幸(日本)

<バンタム級次期挑戦者決定T決勝戦/5分3R>
斉藤洋二(日本)
Def.3-0
佐々木郁弥(日本)

<フライ級王座決定T決勝戦/5分3R>
鈴木隼人(日本)
Def.1R0分22秒by TKO
己吏人(日本)

<バンタム級/5分2R>
中村謙作(日本)
Def.2R by TKO
大金剛(日本)

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