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【Grachan67】手塚はベルト防衛&リベンジならず。TSUNEが新王者に、次期挑戦者の伊藤空也もケージイン

【写真】手塚がTSUNEの腰にベルトを巻く。両者の関係を考えると感慨深いシーンだった(C)SHOJIRO KAMEIKE

<Grachanバンタム級選手権試合/5分3R>
TSUNE(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29.
手塚基伸(日本)

互いにサウスポーで構え、ローの交換から手塚がダブルレッグでドライブした。左腕を差し上げてケージに押し込む手塚に対し、TSUNEがウィザーで耐える。ならばと右腕を差し上げた手塚が揺さぶるも、TSUNEは倒れない。しかし手塚がボディロックからバックに回り、さらに正対すると小外刈りでテイクダウンに成功した。

手塚がバックテイクを狙うと、TSUNEはスクランブルからシングルレッグへ。バック、シングルレッグを揺さぶって手塚に背中を着かせた。手塚は右腕を差し上げ、TSUNEの左肩を固めつつ腰骨を蹴るがリバーサルすることができない。TSUNEは左腕を枕にしてトップをキープする。手塚もケージに背中を着けてTSUNEの首を取り、ギロチンで絞り上げるが再び背中を着かされて初回を終えた。

このラウンドはジャッジ3者ともTSUNEに10-9をつけている。

2R、TSUNEの左カーフキックが当たる。手塚の左ストレートを受けるも、TSUNEは距離を取って自身も左を伸ばす。手塚が左フックから一気に距離を詰め、ダブルレッグからケージに押し込んでいく。右足を差し込み耐えるTSUNEに対し、手塚のヒザが下腹部を捉えたとしてローブローに対する休憩がTSUNEに与えられた。

再開後、TSUNEがシングルレッグで入ると、その動きに合わせて手塚がバックを狙う。しかしTSUNEが前に振り落としてサイドへ。手塚はハーフに戻して、得意の潜りからリバーサルを狙うが、全て潰していく。ならばとヒップスローで上半身を起こした手塚だが、またも背中を着かされてしまった。

このラウンドはジャッジが割れ、2者がTSUNEの10-9、1名が手塚の10-9とした。

最終回、逆転を狙う手塚が前に出る。ポイントではリードしているTSUNEは距離を取ってサークリングする。手塚の左をかわしながらシングルレッグで組みついたTSUNEに対し、手塚が左オーバーフックからケージ際でTSUNEを潰していく。ハーフガードを取ったTSUNEはケージキックから反転してバックを狙うも、手塚が前に落とした。

TSUNEはハーフから体を抱えて耐える。手塚もベッタリと抑え込むが、一本足を越えるのは難しい。ここでTSUNEが反転すると、手塚がバックを奪った。バックマウントからTSUNEの首を狙う手塚。TSUNEは腰を上げて手塚を前に落として試合終了のホーンを聴いた。

裁定はスプリットでTSUNEが勝利。判定が告げられた直後、ベルトを持った岩﨑ヒロユキGrachan代表に手塚が何かをつぶやき、ベルトを受け取る。そしてTSUNEは格闘技を始めた時に指導を受けていた手塚に、ベルトを巻いてもらった。

TSUNEがマイクを持ち感謝を伝えたあと、次期挑戦権を持つ伊藤空也がケージインする。伊藤はTSUNEとの対戦をアピールし、さらに手塚に向けて「まだ引退しないでくださいよ。僕のリベンジが残っていますから」と告げる。試合後、手塚は「伊藤選手がああ言ってくれたから、続けなきゃいけないですよね」と笑顔で語った。

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