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【UFC178】川尻達也 「熱かったスーパーアリーナ。僕の中でUFC JAPANのメインは水垣×ドミニク」

Tatsuya Kawajiri【写真】川尻インタビューはひかりTVのUFC中継解説の後に行われた。笑顔のリクエストにご覧の表情 (C)MMAPLANET

20日(土)、さいたまスーパーアリーナで開催されたUFC Fight Night52のWOWOW UFC中継・解説者として、会場を訪れていた川尻達也。その場に立つことがなかった彼に日本大会の印象、そして今週末に控えるドミニク・クルーズ×水垣偉弥戦、そして彼自身の眼の状況を語ってもらった。

日本のMMAを引っ張ってきた川尻の言葉からは、今も日本のMMA界全般に目をやっていることが伺える。彼は水垣偉弥を日本MMA界のエースと言うが、川尻こそ日本MMA界のリーダーだ。

――土曜日のUFC日本大会、川尻選手はWOWOWのUFC中継の解説者として会場で試合を見られていたわけですが、大会全般に対して、どのような印象を持たれましたか。

「2012年は会場にいて、去年はチケットを買っていたのに体調を崩して観戦することができなかったんです。とにかく、久しぶりに熱いさいたまスーパーアリーナを感じました。一番盛り上がっていたように感じます。変な試合がなくて、良い試合が続き、メインで爆発と流れが良かったですね」

――UFC Fight Nightということで日本人選手が多く出場し、本場のオクタゴンを持ちこむという大会ではなかった。そして日本人選手達も多くが少し前まで日本の大会で見られる選手でした。それでも、あの盛り上がり方は……。

「とにかく熱がありましたね。確かに日本人×外国人がほとんどで、北米直輸入のようなトップの外国人対決はメインだけしかなかったけど、どの試合も凄く熱がありました。日本人を応援するナショナリズムがあったのか、それは分からないですけど、あの盛り上がりは嬉しかったし、自分がそこに参加できなかった悔しさも感じていました」

――なるほど。川尻選手らしいです。一番印象に残った試合は?

「やっぱりメインですかね。お客さんの期待を背負って戦い、その期待通りの試合をしました。ファイターの誰もが望んでいることだけど、大体ができない。それをメインでマーク・ハントがやってのけたのは、やっぱり凄い。スーパースターだと思いました」

――マーク・ハントと同じランク5位にランクされている水垣選手が、今週末ラスベガスでドミニク・クルーズと戦います。

「日本で行われたUFC Fight Pass大会でなく、PPV大会で使いたいとUFCに期待されるまでの存在に水垣選手が昇りつめた証明ですよね。普通ならランカーだし、日本大会に必要となるのでしょうが、もう、そういうレベルじゃない。日本の水垣ではなく、世界のトップファイターMIZUGAKIになっている」

――トップになっているからこそ、ドミニク・クルーズという厳しいマッチメイクです。

「チャンピオンではないですけど、負けていない……攻略されていない選手ですからね。作戦がどうこうとか、僕は言えないですけど、ドミニクがどこまで戦えるのか。水垣選手は脂が乗り切っている良い時期なので、ドミニクがどこまで戻って来ているのかが気になります」

――日本大会ではドミニクの同門ジョニー・ケースが徳留一樹選手、そしてマイルズ・ジュリーが五味隆典選手からそれぞれ一本、KO勝ちをしました。

「う~ん、追い風にはなっているでしょうね。でも、ドミニクも不安だとは思います。いくら自信があって試合をするにしても、久し振りの試合で大きなケガ明けという状況ですからね。そういうなかでチームメイトの勝利は追い風になっているはずです。水垣選手は日本のエース、色々な期待を背負っているなかで元チャンピオンと戦う。本人も言っていたけど、水垣選手の試合まではUFC JAPAN。UFC JAPANのメインイベントが水垣×ドミニクぐらいの感じで、僕は思っています。ここで勝てば、間違いなくベルトに挑戦できるでしょうし、ホントに勝って欲しいです」

――水垣×ドミニクがUFC JAPANのメインイベント、最高の表現です。

「本当に勝って欲しい。UFCだけでなく日本のMMAファイター、日本でMMAイベントを開催しているプロモーションの人達、全てがポジティブになれます。それだけ大きなことです。そこまで気にすると、本人はプレッシャーになってしまうかもしれないですけど、それぐらい彼のやってきたこと、これからやることは凄いことです」

――では、川尻選手ご自身の目の手術からの復調具合はいかがでしょうか。

「一応、運動する許可は下りたのでウェイトと振動のないフィジカル・トレーニングはやっています。まだスパーリングもできていない状態なので、第1戦に戻れるのかという不安はあります。でも、日本大会の秋山さんも2年半振りの試合で、あれだけ戦えた。久し振りの試合、大きなケガ明けでどうなのか実は心配していたんです。それがあんなに強くなって戻って来た。『俺もやってやるぜ』という気持ちになったし、ちょっと嫉妬もありました(笑)。それは秋山さんだけでなく、日本大会に出場した皆になんですけどね。解説している場合じゃないっていう悔しさは正直ありました」

――対人トレーニングができる目星は?

「今度の月曜日、28日ですね。3週間ぶりに検査へ行くので、その時に眼がどのような状況で、どういう運動の許可が出るのか。少し期待しています。打撃はできないにしても、グラップリングとかある程度の許可が出れば良いなと」

――日本大会、水垣×ドミニク、そして川尻選手の経過と、日本のMMA界にとって大切な事柄が続きます。

「そうですね、僕の経過が分かるまで日本大会ということで……。それはちょっと強引ですね(笑)」

――朗報期待しています。

「僕自身、戦うことを期待されていると思うので、解説者では終われないです、まだ(笑)」

■UFC178「Johnson vs Cariaso」対戦カード

<UFC世界フライ級世界選手権/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
[挑戦者] クリス・カリアソ(米国)

<ライト級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
エディ・アルバレス(米国)

<フェザー級/5分3R>
ダスティン・ポイエー(米国)
コナー・マクレガー(アイルランド)

<ミドル級/5分3R>
ティム・ケネディ(米国)
ヨエル・ロメロ(キューバ)

<女子バンタム級/5分3R>
キャット・ジンガーノ(米国)
アマンダ・ヌネス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
ドミニク・クルーズ(米国)
水垣偉弥(日本)

<ライト級/5分3R>
ホルヘ・マスヴィダル(米国)
ジェイムス・クラウス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
パトリック・コーテ(カナダ)
スティーブン・トンプソン(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ジョン・ハワード(米国)
ブライアン・エバーソール(米国)

<ライト級/5分3R>
ジョン・タック(米国)
ケビン・リー(米国)

<バンタム級/5分3R>
マニー・ガンバーリャン(米国)
コディ・ギブソン(米国)

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