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【ONE】1月度・大沢ケンジ勝手にランキング─01─「ユン・チャンミン、まだだよってことですね」

Bokang【写真】強さは見せたが、戦いぶりには大沢親分を納得させることはできなかったマスンヤネ(C)

昨日発表された2020年1月1日付ONE Championship非公認・大沢ケンジ監修非公式ランキング。

団体発表ではない──言ってみれば、大沢ケンジの独断と偏見と、ONEを盛り上げたい気持ちから作成されているランキングだ。

12月は6日のマレーシア・クアラルンプール大会のみの開催だったが、そこから起こったランク変動について大沢氏に説明してもらった


──2019年12月は6日のクアラルンプール大会のみで、ランキングの変化は少なかったです。そのなかでランキングに変動のあったストロー級からお願いします。

【ストロー級】
C ジョシュア・パシオ(フィリピン)→
1 猿田洋祐(日本)→
2 レネ・カタラン(フィリピン)→
3 内藤のび太(日本)→
4 アレックス・シウバ(ブラジル)↑
5 ジェレミー・ミアド(フィリピン)↑
6 デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク(タイ)↑
7 ミャオ・リータオ(中国)↑
8 リト・エディワン(フィリピン)↑
9 ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)NEW
10 ロビン・カタラン(フィリピン)→

「ボカンですね。思っていた以上に堅かったです。判定勝ちが多いことも納得できましたね。スープレックスはおいても、凄く堅い試合をしますね。寝技をしないし、レスリングからはみ出ない。どれだけ良いシチュエーションでも、取りにいかない。本当にレスリングに自信があって、レスリングだけで勝負をする。ちょっと期待していたのとは違いましたね。

こうなると穴もあるはずです。本当に強い選手は、堅くてもリスクを背負うことができますからね。ボカンに関しては、とにかく堅い。劣勢に回った時は心が折れるかもしれない。ただし、ポテンシャルの高さは抜群なのでそこまで追い込める選手がいるのか──ですね」

──初参戦だったので計量から何から戸惑いがあったというのも関係しているかもしれないですね。

「これから、どう化けるのか。ただし、レスリングで勝負をするならONEではないかという気はしますが、それでもグスタボ・バラルトと見てみたいですね!!」

──ここでもバラルトですか(笑)。

「バラルトなら、ボカンのテイクダウンを切ると思います。そんな時にどうなるのか。でも……言っても強いですよ。ウチの猿田にしても、あの尋常でないレスリング力に対してどう戦えるのか。ただパシオには厳しいと思うんです。パシオは腰が強くて、放り投げることができないうちに疲れてダメになるんじゃないかと。

打撃が強くてテイクダウン防御力の高い選手と戦うとどうなるのか……でも、今回もとにかく強さは見せました。本当にレスリングだけで手付かずで勝ったから、コイツ……やべぇくらい面白くないなって(笑)。困りましたよ。スープレックス禁止になると、翼をもがれたようになっていましたね」

──厳しい言い方をすると澤田選手が、あの展開を続けられたという見方もできます。

「そうですね。お前、ソレかとは思いました。まぁボカンは面白い存在であることは確かです。あとは鈴木隼人選手がONEへの参戦は実質ないことが明らかとなった。残念ですが、ランキングから外れてしまうことになりました。それでもボカンが入ったことで、ストロー級はまた面白くなるかと思います」

──では続いて変動の有ったフライ級です。

【フライ級】
C アンドリアーノ・モライシュ(ブラジル)→
1 デメトリウス・ジョンソン(米国)→
2 カイラット・アクメトフ(カザフスタン)→
3 リース・マクラーレン(豪州)↑
4 ダニー・キンガド(フィリピン)↓
5 和田竜光(日本)→
6 ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)→
7 若松佑弥(日本)→
8 ジアーニ・スッパ(マレーシア)→
9 チャン・ロタナ(カンボジア)→
10 キム・デファン(韓国)→

McLaren「ここはリース・マクラーレンですね。ルンダージャン・マンガットにRNCで一本勝ち。さすがの強さでした。和田竜光選手に辛勝しているわけだし、寝技が本当に強いですね」

──8月のフィリピン大会のダニー・キンガド戦もマクラーレンの勝ちでもおかしくない試合でしたし。

「僕もマクラーレンの勝ちだと思いました。まぁ、ONEならあることですけど、北米のMMA基準ならマクラーレン。ONEならキンガドになっても文句はないなって感じでした。それだけ強い選手ですよ。マクラーレンとキンガドが入れ替わるのは妥当ですよね。

マンガットは前の試合は打撃で勝っていて……10thPlanetでも練習しているそうですけど、その片鱗すら感じさせないほどマクラーレンが強かったですね。フライ級はDJとアドリアーノ・モライシュがいつ戦うのか。そこにマクラーレンに勝っているカイラットがいる。この三強は面白いです」

──バンタム級はランク外同士の対戦でチェン・ルイがムハメド・アイマンに、ティオル・タンがキム・ウンギョに勝ちましたが、ランキングに変動はありませんでした。

Tiol「まぁ何でもないですよね。ランク外の話です。ただし、ミャンマー人のティオル・タンとか、あの熱狂のなかでプロ2戦目を戦う。そういうステップアップの仕方がONEにはあります」

──ミャンマーから取材に来ていたカメラマンと記者が、プレリミにも関わらずタンの試合が終わるとリングサイドからいなくなってしまいまいた。

「マジですか(笑)。ミャンマー人でも凄い応援がありましたね。レベル的にはまだまだですが、そういうことをして成長してきた選手がいる。それがONEだと思います」

Chang Min──フェザー級でもランク外のユン・チャンミンがメンチャベスに勝ちましたが、変動なしということで。

「チャンミンに関しては、まだだよってことで(笑)。やはり……そこは『まだだよ』と。強いところと当たっていない。プロテクトされている状況ですから、そこはね……ランク入りとか言えないですね」

<この項、続く>

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