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【World NO GI 2019】新鋭対決はソドレがガブリエル・ソウザにレフ判定で優勝──見応えとは……

12日(木・現地時間)から15日(日・同)にかけて、カリフォルニア州カリフォルニア州アナハイムのアナハイム・コンベションセンター・アリーナで行われたIBJJF主催の世界ノーギ柔術選手権。レビュー4 回は今年のワールド・プロを制した22歳のガブリエル・ソウザと、ブラジレイロ準優勝の23歳のアレクサンドロ・ソドレが予想通りに決勝進出を果たしたフェザー級──軽量級の未来を担う両者による新世代決戦の模様をお伝えしたい。


<フェザー級決勝/10分1R>
アレクサンドロ・ソドレ(ブラジル)
Def. by レフェリー判定
ガブリエル・ソウザ(ブラジル)

先に引き込んだソドレに対し、ソウザはその両足首を掴んで捌こうとするが、ソドレは長い足で対抗。攻めあぐねるソウザに対して、ソドレはその手を掴んでクローズドガードに引き入れた。

ここからはお互い組み手を取り合い、どちらも大きな仕掛けがない展開が続く。やがてソウザは立ち上がって距離を取った。ソウザは低く体を入れての両足かつぎを仕掛けるが、ソドレは難なく対処。さらに横に動いてのパスを狙うソウザだが、これもソドレが反応した。

残り4分。逆にソドレは下からソウザの左足首を掴むと一瞬でシットアップしての上狙いへ。崩されたソウザが素早く立ち上がると、続け様にソドレは腕十字狙いへ。即ソウザは腕を抜いてのパスを狙うが、ここでお互いの体が場外に出た。これまでほとんど仕掛けらしい仕掛けのなかった両者が、突然閃光の如きスピードの攻防を見せたのだった。

残り3分。再びソドレはソウザをクローズドガードに。が、ここからソドレは崩しも極めも狙わず、ソウザもガードを開こうとしない攻防のない展開に戻ってしまう。お互い、試合終了寸前に攻めの姿勢を見せて勝ち逃げを狙おうという魂胆だろうか。

残り30秒、先にアクションを起こしたのはソドレ。ガードを開いて横にスピンして右足を取りにゆくが、ソウザも素早く反応して振りほどいてみせた。残り時間僅かのところで、スタンドからの再開。今度はソウザがテイクダウンを仕掛けるが、ソドレは距離を取ってそれを防いで試合終了。同時に、両者ともに勝利をアピールしてみせた。

レフェリー判定は、2-1でソドレに。歓喜の世界初制覇だが、両者ともに勝者に相応しい動きを存分に見せたとは言い難い内容だったのも事実だ。

近年の競技柔術において、実力が拮抗した選手同士の試合内容として50/50ポジションで足を絡め合ったままのシーソー状態が延々と続き、最後の十数秒のみお互いが全力で勝ち逃げを狙う──というものがある。この試合は、この種のいわゆるモダン柔術で発達した「ポイントゲームにおける勝ち逃げ」の発想を、昔ながらのガードゲーム✖トップゲームの攻防に改めて移植したような内容だった。

もちろんこれは、前述したように世界最高峰の技術を持つ拮抗した実力者同士の戦いにおいて、両者がルールに定められた範囲内で勝ちを追求しあったが故のこと。必死に勝利を目指して戦った両者に非難されるべき点はない。同時にIBJJFが競技柔術をより分かり易く、かつ見応えのあるスポーツにする方向にあるのであれば、ルールメイキングの難しさを改めて感じさせる一戦であり……競技柔術とは、こういうものであると競技者・軸のあるスポーツだと宣言するのであれば、それに相応しい新世代決勝戦だった。

■フェザー級リザルト

優勝 アレクサンドロ・ソドレ(ブラジル)
準優勝 ガブリエル・ソウザ(ブラジル)
3位 ガブリエル・マランゴーニ(ブラジル)、コール・フランソン(米国)

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