この星の格闘技を追いかける

【ONE100】2Rまで完全ドミネイト。まさかのスプリットも岡見がタニを下し、ONE初勝利

Okami【写真】タニの堅い守りに絞めを極め切れなかったが、しっかりと勝ち切った。スプリットは冷や汗とうか苦笑いだ(C)KEISUKE TAKIZAWA/MMAPLANET

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
岡見勇信(日本)
Def.2-1
アギラン・タニ(マレーシア)

跳んで右ミドルを狙ったタニ。岡見は構わず、プレッシャーを与えようと距離を詰めていく。右のフェイクで下がった岡見に対し、右ミドルを蹴ったタニが組んですぐに離れる。岡見の左に右を合わせてようとしたタニは、切れのある右ハイを蹴っていく。直後の組みで、ベアハッグテイクダウンを決めた岡見がスクランブルでバックに回る。

タニは胸を合わせるが、岡見は右アッパーを当てて距離を取り直す。組みを経てなお、積極性を持続させるタニが右ヒザへ。ここに組んだ岡見がテイクダウンに成功、トップを取りきる。タニはギロチン&クローズガードも岡見は右に回って首を抜き、一気にタニのバックに回り込む。残り1分、両足をフックしケージを背負って座った状態の岡見がRNCへ。タイトな絞めを腹這いから立ち上がって耐えたタニ──岡見は試合をリードしたが、仕留め損なった感のある初回となった。

2R、開始直後に組んでケージにタニを詰めた岡見が逆にアッパーを受けて離れる。続くダブルレッグには態勢を入れ替えされたが、落ち着いてボディロックから大内刈りでテイクダウンを決めるとバックへ。初回と同様に、いやずっと早い時間にバックグラブとなった岡見は手首を取って耐えるタニに絞めを続ける。

腰をずらしたタニに対し、四の字ロックで固定する岡見。タニが立ち上がるのを許さず背中を取り続ける。身長差が災いして、首を取り切れない岡見は腰をずらして下を向いたタニに絞めの機会を伺う。タニはここも防いで、スクランブルに持ち込む。立ち上がったタニにダブルレッグを決めた岡見はギロチンを流して、この回もリードを持続した。

最終回、左を当てた岡見は右フックに組みつくが、すぐに離れる。さらに左ストレートから蹴りを見せた岡見だったが、初めてテイクダウンを許し亀に。立ち上がった岡見を崩したタニが、両足をフックして2Rまでとは逆の態勢になる。手首を掴んで耐える岡見のサイドに回りつつ、腰をずらさせてトップに回ったタニだったが、この局面でスクランブルに持ち込まれる。

残り1分、背中に乗り直し両足をフックしたタニの絞めを防ぎ切った岡見は、信じられないことにスプリットに割れた試合でONE初勝利を挙げた。「本当にこの舞台に返ってこれて、勝者コールを受けて幸せです。ありがとうございました。1Rの最初のチョークはかなり入っていて、でも8割、9割なので彼の動きを見ていると防がれるかと思いました」と1年半ぶりの勝利を振り返った。


PR
PR

関連記事

Movie