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【ONE100】ホノリオ・バナリオ戦へ、青木真也─03─「ローカルの集合体が世界」

Shinya Aoki【写真】全員が青木真也になる必要はもちろんない。と同時に自分ができること──ということを考えて活動するのが、プロモーターとファイターがWIN WINになれる手段だと肝に銘じてほしい(C)MMAPLANET

13日(日)に東京都墨田区の両国国技館で開催されるONE 100 Century。4月の日本大会でメインを張った青木真也はPart.02のセミでホノリオ・バナリオと戦う。そんな青木をAbema TV公式YouTubeチャンネルのドキュメンタリー番組「THE WONDER」が密着した。

青木真也インタビュー第三弾は、ONE日本大会の楽しみ方から、プロフェッショナル論に発展した。

<青木真也インタビューPart.02はコチラから>

──今大会、勝負論という部分と人間という部分で日本人選手の相手を掘り下げようと思えるのは、岡見選手の相手のアギラン・タニ、そして平田樹選手の相手であるリカ・イシゲなんです。それ以外のカードは、もちろん試合だから何が起こるか分からないけど、日本人アップじゃないのかと。

「う~ん、他の日本人選手の試合はなんとも思わないです。意識して思わないのではなく、意識下に入らない。格が違うとすら思わない。違うことをやっている人たち。彼らは目の前に来たこと、与えられたことをやって、与えられたものをもらって、それで帰るだけでしょ。僕はそうじゃないし。自分で考えて、材料を与えられて装飾して自分で創ってやっているから」

──周囲を見て、青木選手と同じことをしてはいなくて、工夫をしている選手はいますか。

「そういう意味ではいないんじゃないですか。ONEを見ても、他のプロモーションで戦っている人を見ても……いないと思います。そういう意味で、皆が一方向になりがちだとバランスが悪くなると思いますよ。本気で想っているのはRIZINもあって良いし、RISEもあってK-1もあって良い。UFCもあって、Bellatorがあり、ONEもあるからACAもKSWもある。黒があるから白がある。表があるから、裏がある。そう思っています」

──そこなんですよね。私は立ち技は門外漢ですが、RIZINを楽しんでいるファンはONEを楽しんでいない。ONEを楽しんでいる人は、RIZINを楽しんでいない。UFCも然りですね。全部を楽しめるようになって、そこは全てで上がらないといけないのに。

「システムが理解できているから、K-1でもRISEでも楽しめちゃう。RIZINですら楽しめちゃっているから、そうでないとバランスがおかしくなっちゃいますよ」

──楽しむ、楽しまないということで他のプロモーションや競技を語ることができますが、ONEは実際に戦っている場です。10月13日のONE100をファンにどのように楽しんでほしいと思っていますか。

「それは凄く難しいですよ。日本市場用にできていないから。そもそもがアジアだったり、米国に向けて創って、そこに配信するコンテンツだから。日本にローカライズされたものじゃない。だからこそ、ぼやけるわけ。申し訳ないけど(笑)。だから、ぼやけているものの解像度を鮮明にするプロモーションという活動がこの半年間必要だったけど、それはもう怠ってしまったから、後の祭りである──と。

全世界、アジアに向けたものだから当然ぼやけます。で、どう楽しむかというと当然、日本人選手になるのですが……日本人選手を見てきた歴史で楽しむしかないですね。それでしか、僕は楽しみようがない」

──MLBが公式戦を日本で行う。そこでイチローは欠かせなかった。

「そういうことです。イチローをずっと見てきた人が楽しむ試合だったんです」

──もしくは日本大会以外のONEを常に見てもらう努力をしなければならない。

「そう。だから僕はONEでもUFCでも楽しめちゃう。ACAに出てくる選手、そしてACAからUFCに行ける選手を追うことが楽しいです。でも、そんな人はいないから」

──そのようなファンを増やすと息巻いても、過去20年を見れば現実が分かりますからね。

「だからこそ、世界っていうけど……世界なんてないって気づくべき。ローカルの集合体が世界。世界といっているとぼやける。じゃあ、日本人にスポットを当てて歴史を楽しむしかないじゃないですか。

そうなってくると日本人が自分がどういう人間で、どういうモノをやっているのかを伝えないと……意味はないです。俺が定義する……青木真也の定義するプロ格闘技を皆やっていないんだよなぁ。

それは結局、自分が伝えたいこと主張したいことがあるからプロ格闘技をやっているわけじゃないですか。それがないんだったら、アマで良いと思う。皆、伝えたいことってないわけじゃん。格闘技をやっていることを通じて、伝えたいことが。

まぁ、お金を貰えるからプロって名乗っているのかも知れないけど。金銭が発生することを抜いたら、アマチュアだよ。そんなレベルの低い話をしたいんじゃなくて、僕の言っているプロとは格闘技を通じて何を伝えようとしているのか。それが見えてこないですね」

──全て3月31日の時点で分かっていたことなんですよね。

「俺、今と同じこと言っていましたよね?」

──そこを含め、10月以降の動きを見せてもらいたいです。

「そういうことですよね。喉元過ぎれば、熱さを忘れる……とならなきゃ良いですが……」

──そういう風にならないように……という言葉で締めさせていただきますよ、青木さん!!

「アハハハハハハハ」

■ONE100 第1部対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者] シィォン・ヂィンナン(中国)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
クリスチャン・リー(米国)
ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
キム・デフォン(韓国)

<ムエタイフライ級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ダレン・ローラン(フランス)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
岡見勇信(日本)
アギラン・タニ(マレーシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(タイ)
リカ・イシゲ(タイ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
仙三(日本)
リト・アディワン(フィリピン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
プー・トー(ミャンマー)
ユン・チャンミン(韓国)

<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
クォン・ウォンイル(韓国)

■ONE100 第2部対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ブランドン・ベラ(米国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者]ヴァウテウ・ゴンカウベス(ブラジル)

<ONE Super Series キックボクシング・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
サミー・サナ(フランス)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口VV.芽生(日本)
ジェニー・フアン(台湾)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
北方大地(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ハファエル・シウバ(ブラジル)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
手塚裕之(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
松本光史(日本)
久米鷹介(日本)

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