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【ONE100】エディ・アルバレスOUT、クリスチャン・リーIN──でアサラナリエフとワールドGP決勝

Lee【写真】クリスチャン・リー✖ダギの一戦は決して悪くない。ONEで実現する最高の顔合わせだ。しかし、トーナメント決勝戦にするのはあまりにも強引 (C)MMAPLANET

26 日(木・現地時間)、ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEOが自身のSNSで、10月13日(日)に東京都墨田区の両国国技館で開催されるONE 100 CenturyのPart.01=朝の部で組まれたライト級ワールドGP決勝戦に出場予定だったエディ・アルバレスの負傷欠場が発表した。

代役は現ONE世界ライト級王者クリスチャン・リーが務め、ザイード・フセイン・アサラナリエフと対戦することとなった。


これがMMAイベントの怖さだ。ONE100の目玉カードの一つが消滅、そしてかなり強引な手段で代替マッチが決まった。ライト級ワールドGP1回戦はアリエル・セクストン✖アミール・カーン、アサラナリエフ✖エブ・ティン、ローウェン・タイナネス✖ホノリオ・バナリオ、そして3月の東京大会で組まれたアルバレス✖ティモフィー・ナシューヒンの4試合だった。

勝ち上がったのはセクストンとアサラナリエフ、タイナネスとアップセットを起こしたナシューヒンだ。当然のようにこの4名が準決勝で顔合わせる予定だったが、セクストンが負傷しアサラナリエフは5月のシンガポール大会で復活したカーンに圧勝し、ファイナル進出を決めた。

もう一つの準決勝はタイナネスが負傷し脱落、バナリオが復活しナシューヒンと対戦することに。しかし、ナシューヒンもまた負傷が原因でトーナメントからリタイアとなり、ここでバナリオはお役御免とばかりにアルバレスが戦列復帰し、トーナメントスタート時の世界ライト級王者エドゥアルド・フォラヤンが急遽準決勝からGP参戦となる。

ちなみにフォラヤンが持っていたONE世界ライト級のベルトは青木真也を経て、リーが保持。そのアルバレスとフォラヤンは8月のマニラ大会で戦い、前者がRNCで逆転勝ち。GP決勝のアサラナリエフ✖アルバレス戦は、米国のTNTライブ中継の中核をなすマッチとなった。

それが……ここにきてアルバレスが姿を消すことになり、ONEでは代役に再びフォラヤンを登用しようと試みたが、労働ビザが下りずに現ONE世界ライト級王者クリスチャン・リーの出陣と相まった。いってみればワールドGPがトーナメントの趣向を全うできていたのは、1回戦のみ。準決勝からトーナメントの意味はなく、苦肉の策として開催地に適したライト級のマッチアップが組まれてきたにすぎない。

ならば日本大会は青木真也の突然の降臨&決勝からのトーナメント参入──という筋書きをONE首脳は描くことなく、クリスチャン・リーがアルサナラエフと相対する。最高のラインナップを揃えることを至上の選択肢としているのだろうが、トーナメント戦の妙ではなく、プロモーションの機微に触れ続けたライト級ワールドGPのラストマッチ──つじつま、理が重要であるはずの日本のマーケットに適した手法ではないことは確かだ。

■ONE100 第1部対戦カード

<ONE世界女子アトム級(※52.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者] シィォン・ヂィンナン(中国)

<ONEフライ級(※61.2キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
ダニー・キンガド(フィリピン)

<ONEライト級(※77.1キロ)ワールドGP決勝/5分3R>
クリスチャン・リー(米国)
ザイード・フセイン・アサラナリエフ(トルコ)

<キックボクシング女子アトム級/3分3R>
ジャネット・トッド(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
若松佑弥(日本)
キム・デフォン(韓国)

<ムエタイフライ級/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
ダレン・ローラン(フランス)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
岡見勇信(日本)
アギラン・タニ(マレーシア)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
平田樹(タイ)
リカ・イシゲ(タイ)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
仙三(日本)
リト・アディワン(フィリピン)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
プー・トー(ミャンマー)
ユン・チャンミン(韓国)

<68キロ契約/5分3R>
スノト(インドネシア)
クォン・ウォンイル(韓国)

■ONE100 第2部対戦カード

<ONE世界ライトヘビー級(※100.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者]ブランドン・ベラ(米国)

<ONE世界バンタム級(※65.8キロ)選手権試合/5分5R>
[王者] ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
[挑戦者]ケビン・ベリンゴン(フィリピン)

<ONE Super Seriesムエタイ世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ロッタン・シットムアンノン(タイ)
[挑戦者]ヴァウテウ・ゴンカウベス(ブラジル)

<ONE Super Series キックボクシング・フェザー級ワールドGP決勝/3分5R>
ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア)
サミー・サナ(フランス)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
山口VV.芽生(日本)
ジェニー・フアン(台湾)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
猿田洋祐(日本)
北方大地(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
佐藤将光(日本)
ハファエル・シウバ(ブラジル)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
エルナニ・ペルペトゥオ(ブラジル)
手塚裕之(日本)

<修斗✖パンクラス王者対抗戦ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
松本光史(日本)
久米鷹介(日本)

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