【写真】記念撮影時も戦闘状態のようだった斎藤 (C)MMAPLANET

22日（日）に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto 30th ANNIVERSARY TOUR07で、修斗世界フェザー級チャンピオン斎藤裕が髙谷裕之をKOした。

5月に当初予定されていたブラジル人から、対戦相手がオランダのアギー・サルダリに変更され、しかも判定負けを喫してしまった斎藤。さらに10月13日のONE100で組まれた修斗✖パンクラスの王者対決からも外れた。

修斗フェザー級の頂点に立ってから既に3年を経た斎藤が、この状況をどのように想い、髙谷との対戦に臨んだのか。そして、これからに関して大会終了後の控室で尋ねた。

──素晴らしい勝利でした。右を当て、左から態勢を崩した髙谷選手を一気に仕留めました。

「左、右、左だと思います。返しで髙谷選手のヒザがガクガクってなっていて、ここで行くしかないと思ったのですが、力むことなく体が自然に動きました。凄くスムーズに追えました」

──5月にアギー・サルダリに敗れ、またONE日本大会での王者対決も斎藤選手に出番は回ってこなかった。心情的には色々な葛藤があったなかので髙谷選手との試合だったかと思います。

「ONEの日本大会に出らなくなっても、すぐに坂本（一弘サステイン代表）さんから、髙谷選手との試合のオファーをもらいました。できる限りのことをしていただけていると思っています。10月のONEには出場はしませんが、修斗のチャンピオン達と一緒に戦っているつもりではいました。そのためにも、今日の試合も負けられなかったです。チャンピオンが集まった練習会にも出ていますし、坂本さんの言葉にあるように『心は一つ』です。

自分だけが出られないとか、ネガティブにならないようにしていましたし、髙谷選手という大きな存在と戦えることで、取りこぼししてきたことをひっくり返す……取り返してやろうという気持ちでやってきました。その気持ちがあって、今日の試合結果に結びついたと思います」

──執拗に尋ねてしまいますが、エルナニ・ペルペトゥオがウェルター級王者として出場するのに、斎藤選手があの場にいないのは……。だいたい、ペルペトゥオって誰?……みたいな。

「アハハハハ。そこはビックリしました（笑）。自分ももともとは出るつもりでいて、そのつもりでずっとやってきました。でも、色々と想い通りにならないこともありますし、特に自分はそういうことが多かった方ですし。

結果的にKOで勝てたので、全てを力に変えることができるということに関して説得力があるかと思います。もちろん、負けられないというプレッシャーもあったし、凄く嬉しい勝利です」

──試合後にあれほど感情を爆発させたのは、あまり記憶にありません。

「う~ん、余りないですね。ホント、フルラウンドを覚悟していたし、無傷で終わることはないと思っていたので。そこもあって感情が爆発したのかもしれないです。今日は会場の雰囲気が過去にないぐらい良くて、満員のお客さんに背中を押してもらったように感じました。この勝利は一生モノです」

──髙谷選手に勝ったことで、次の目標をどこに置こうと思われていますか。

「色々ありますけどね……（微笑）、フェザー級は国内外でこれからもっと盛り上がってくると思うので、そこに食い込んで突き抜けていければと。ONEもレベルも高いし、国内も枠取りがもっと激しくなってくると思います。そこも含めて、自分が話題に上がって勝ち続けていかないといけないです」

──アギー・サルダリへのリベンジという気持ちは?

「それはありますよ……。リベンジでタイトル戦、向こうがOKならいつでも僕はやりたいです」

──ヒザを負傷したという話も伝わってきますが、サルダリの次戦がどうなるのか。そこも気になります。

「やらないといけないですし、もう負けるつもりはないです。いつだって戦います」

──今日の勝ち方で、良い流れを持ってきたいですね。

「ハイ、流れを変えたいと思っています。選手をやる以上は、やり続けるしかないので……やっていきます」

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