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【UFN165】UFCプサン大会のメインはコリアンゾンビ=ジョン・チャンソン✖ブライアン・オルテガ!!!!!

UFN165【写真】マニアにもジェネラルにも通じる、真のメインイベンター対決がプサンで見られる(C)Zuffa LLC/Getty Images

24日(火・現地時間)、UFCが12月21日(土・同)に韓国プサンのサジク・アリーナで開催されるUFN165:UFN ESPN+23でコリアンゾンビことジョン・チャンソンがブライアン・オルテガと戦うことを発表した。

フライ級のアレッシャンドリ・パントージャ✖マット・シュネル、ライトヘビー級のヴォルカン・オズデミア✖アレクサンドル・ラキッチという海外勢対決が明らかとなっていたUFC初のプサン大会に超の字がつく、注目カードが組まれた。


記録も記憶にも残るピープルズチャンピン、ジョン・チャンソンはDEEPや戦極を経てWECからUFCへ。キャリア7戦目から11戦目を過ごした日本では小見川道大、石渡伸太郎を下している。金原正徳にキャリア初黒星を喫したものの戦極史上に燦然と輝く激闘を見せていたジョン・チャンソンは、WEC初陣となったレオナルド・ガルシア戦でもスプリット判定負けしたが、ファイト・オブ・ザ・ナイトを獲得している。

UFCデビュー戦では、そのガルシアをツイスターで仕留めサブミッション・オブ・ザ・ナイトを得たジョン・チャンソンは肩の負傷、兵役に代わる社会奉仕の2年間とブランクは決して少なくなかったが、ジョゼ・アルドの持つ世界フェザー級王座に挑戦した一戦以外の6試合でボーナスを受賞し絶大の人気を誇るようになった。

改めてUFC戦績を振り返ると5勝2敗、アルド戦を除くと昨年11月の歴史に残るジャイー・ロドリゲスのダッキング・エルボーでの壮絶なKO負けしており、敗れてなお人々の記憶にとどまる試合を展開してきた。その一方で勝利に目をやると、前述したツイスターでの一本勝ち以外に、マーク・ホーミニックを6秒KO、ダスティン・ポイエーをダースで下し、デニス・ベルムデス戦、ヘナト・モイカノ戦は揃って初回KO勝ちだ。

ジョン・チャンソンのスペシャル過ぎる点は韓国というアジア産ファイターでありながら、一度としてプレリミ出場がないことが挙げられる。ガルシア戦とホーミニック戦がメインカードのオープニングバウト、残りの5試合すべてがメインイベント出場という点にある。レコードなら彼を上回るアジア勢は存在するだろう。しかし、北米及びブラジルで5試合連続メインを務め、プサン大会を含め6試合連続でヘッドライナーを務めるファイターが今後、アジアに生まれる可能性があるだろうか。

そういう意味でも記録も残しているジョン・チャンソンが、11年7カ月振り母国で戦う相手がオルテガという事実がプサン大会をも特別なイベントにしたといって過言でない。昨年12月にマックス・ホロウェイに敗れて以来の実戦復帰となるオルテガは、デビューから14連勝してきたヘナ―・グレイシーの愛弟子だ。UFCでは6勝1敗1NCで4度のボーナス受賞──全ての試合がフィニッシュ決着のオルテガはT-Cityの異名を持ち、三角絞めの名手として、キャリア序盤=RFA時代から注目を集めていた。

UFCで戦うようになり、ボクシングで著しい進歩の跡を見せたオルテガはフランキー・エドガー戦からパンチでKO勝ちを収め、クレイ・グイダはヒザ蹴り、ディエゴ・ブランダォンからは三角、モイカノをギロチン、同じくカブ・スワンソンをギロチンで仕留めている。ジョン・チャンソンと対照的なのは同じフィニッシャーでも3Rに試合を決めることが多いことだ。

オルテガは師ヘナ―の教え、グレイシー柔術のエッセンスである攻められても仕留められず、極めて終わらせるという戦いをMMAで実践してきた。コリアンゾンビとオルテガのメイン──シンガポールに続き、プサンでもUFCの本気度が伺えるメインイベントだ。

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